
のほほん課長日記 19|ひとり分の、重さ
Gさんが休みに入って、三日目だった。
チームの仕事は、止まらない。
当たり前のことなのだが、
当たり前のことが、こんなにずっしりするとは思っていなかった。
Gさんの担当業務を、みんなに少しずつ振り分けた。
「すみません、協力お願いします」
それぞれに頭を下げた。
みんな、気持ちよく「大丈夫です」と言ってくれた。
ありがたかった。
でも、「大丈夫」という言葉を額面通りに受け取ってはいけない、と最近少しずつわかってきた。
一週間後、Hさんの残業が増えていた。
「少し多くなっていますね」
「あ、大丈夫です」
また「大丈夫」が出た。
「大丈夫かどうかより、無理していないかを教えてほしいんです」
Hさんが少し止まった。
「……少し、いっぱいいっぱいかもしれないです」
「正直に教えてくれてありがとう。整理しましょう」
Hさんの業務の棚卸しをした。
急ぎのもの、そうでないもの、
私や他の人が引き取れるもの、外に出せるもの。
Excelで分類表を作った。
SUM関数の出番はなかった。
ひとり分の穴は、ひとりでは埋められない。
分けて、小さくして、みんなで持つ。
それが、チームなのだと思う。
係長の頃は、自分がやればいい、という思いが強く、
この景色が見えていなかった気がする。
のほほん課長、Excelの分類表に、ひとりの重さを感じる。
次回メモ
上司に「最近どう」と聞かれた時の答え方。
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