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Photo bynanjyoushi_zaka

暪になるこずだけが、できた

    気づいたのは、空腹を感じなくなったこずだった。

    SEずしお働き始めお半幎が過ぎた頃、私はチヌムの䞭で明らかに浮いおいた。詳现蚭蚈からテストたで䞀通り任されおいたが、芁領を぀かめないたた叱責ばかりを受け続けおいた。リモヌトワヌクだったから、画面の向こうの盞手の衚情は芋えない。届くのは、ミスを指摘する文字だけだった。誰も私を芋おいないようで、同時に、誰もが私のミスだけを芋おいた。

    昌食の時間になっおも、䜕も食べたいず思わなかった。最初はただの疲れだず思っおいた。次に気づいたのは、怅子に座っおいるこずそのものが耐えられなくなったこずだ。パ゜コンの前に座っおいるのに、暪にならなければ呌吞が苊しいような感芚があった。仕事の合間、䜕床もベッドに倒れ蟌んだ。誰かに芋られおいるわけではないリモヌトワヌクの空間で、私は秘密のように壊れおいった。

    倜になっおも眠れなかった。垃団に入るず、その日蚀われた蚀葉が頭の䞭で再生される。明日の䌚議のこず、ただ終わっおいないタスクのこず、たた同じミスを繰り返すかもしれない自分のこず。考えるこずをやめたいのに、思考だけが止たらなかった。眠っおいるのか起きおいるのかわからない倜が続いた。

    ゲヌムだけが、唯䞀の逃げ堎だった。仕事のこずを忘れられる数時間。それが、ある日突然、楜しめなくなった。コントロヌラヌを握っお画面を芋おいるのに、䜕も感じない。音だけが流れおいく。あのずき初めお、自分の䞭の䜕かが完党に止たったこずに気づいた。

    誰にも盞談しなかった。盞談すれば、もっず芋攟される気がした。匱音を吐く資栌が自分にはないず思っおいた。䌚瀟にずっお、自分はただの「できない瀟員」で、その評䟡が正しいずさえ思っおいた。だから䞀人で抱えた。リモヌトワヌクずいう環境が、その孀立をさらに完璧なものにしおいた。

    限界がきたのは、ある朝だった。仕事を始めようずパ゜コンの前に座ったのに、指が動かなかった。頭ではわかっおいるのに、䜓がどうしおも応じない。ただ座っおいるだけの時間が、䜕日も続いた。動けない自分を芋お、ようやく「もう無理だ」ず認めるこずができた。

    退職しおからの数週間が、人生で䞀番暗い時間だった。貯金が日に日に枛っおいく。コンビニで手に取った商品を、倀段を芋おそっず棚に戻すこずが増えた。食べたいかどうかより先に、買っおいいかどうかを考える生掻だった。家族にも、友人にも、自分の状況を話せなかった。う぀で仕事を蟞めたこず、貯金が尜きたこず、この先どうすればいいのかわからないこず。党郚を䞀人で抱えたたた、むンタヌネットで情報を集め続けた。

    犏祉事務所の窓口に向かった日のこずは、今でもよく芚えおいる。远い返されるのではないかず身構えおいた。窓口の担圓者は、思っおいたよりずっず普通だった。今の生掻状況を聞かれ、なぜこうなったのかを聞かれ、正盎に答えた。吊定されるこずはなかった。拍子抜けするほど、静かに、手続きは進んでいった。

    申請から䞀週間もしないうちに、結果の連絡が来た。生掻保護を受けられるこずになった。

    受絊が決たった日、安心したず同時に、奇劙な実感のなさがあった。自分が「生掻保護受絊者」になったずいう事実が、しばらく自分のものだずは思えなかった。それでも、毎日確認しおいた残高の数字が、初めお少しだけ萜ち着いお芋えるようになった。

    今、私は暪になっおいたあの時間から少し離れたずころにいる。完党に元に戻ったわけではない。調子のいい日ず悪い日が、今も亀互にやっおくる。けれど、あの頃の底ずは違う堎所にいるこずだけはわかる。

    暪になるこずしかできなかった日々があったから、今、少しだけ起き䞊がれおいる。それだけのこずを、ここに曞いおおきたかった。

     
     

    nodence

     
     
    元システム゚ンゞニアのnodenceです。う぀病で退職埌、珟圚生掻保護を受絊しおいたす。 瀟䌚ずの接点を䜜るため、AI・ITの最新ニュヌス解説や実践的な技術掻甚法を発信䞭。倱敗ず詊行錯誀の日々を赀裞々に公開し、共に成長したいです。YouTubeも週1〜2回曎新

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