
📗5年生には『それでいいのか』を。6年生には『ま、いっか』を。
教室に入ると、子どもたちの視線が一斉にこちらへ向いた。
「今日はどんな本なんだろう。」
そんな空気を感じながら、一冊の絵本を開く。
育休中の今、私が学校とつながる時間は、この7、8分だ。
育休中の自分に、何かできることはないか。
そう考えて、小学校の読み聞かせボランティアに参加することにした。
我が子に読んで面白かった本を、小学生たちの前で読む。
喜んでもらえたら、それだけで充分満たされる活動になった。
📚 5年生に、「それでいいのか」を。
5年生には、「それしか ないわけ ないでしょう」を選んだ。
お兄ちゃんに「未来は大変なことばかり」と聞かされた女の子。おばあちゃんに教わった、たったひとつの言葉が、女の子の想像をどんどん膨らませていく。
「それしかないわけないでしょう。」
当たり前だと思っていることに、少しだけ疑いの目を向けてみる。
そんな面白さが詰まった一冊だった。
5年生は、笑ったり、うなずいたりしながら、とても楽しそうに聞いてくれた。
📚 6年生に、「ま、いっか」を。
6年生には、「ま、いっか」という言葉がテーマになった絵本を選んだ。
学校に行きたくない日がある。
やらなきゃいけないことが多すぎて、心が苦しくなる日もある。
そんな子どもたちの心に届けばいいなと思って、この本を読んだ。
本の中では、主人公が何度も「ま、いっか!」とつぶやく。
最初は静かに聞いていた6年生たち。
それが後半になると、「まあ、いっか!」のところで、一緒に口ずさむ子が出てきた。
「ま、いっか」とつぶやいた男の子は、私と目が合い少し照れくさそうに笑っていた。
生きていく中で、心のどこかに「まあ、いっか」という気持ちを持っていてほしい。
そうやって、自分を少しだけ許しながら、楽しく歩いていってくれたらいい。
🍀 たった7、8分でも。
今日は、たった7、8分の読み聞かせだった。
それでも、この本を読んだことで、誰か一人の心の中に救われる瞬間があったなら。
それだけで、この活動には意味がある。
次はどの学年になるかわからない。
それでも、できる限り続けていきたい。
仕事に戻ってからも、年休を取ってでも。
月に1回でもいいから。
それくらいの価値を、この時間に感じている。
「それでいいのか」と問いかける力。
「まあ、いっか」と肩の力を抜く力。
子どもたちが、この二つの言葉を心のどこかに持って大人になってくれたら。
たった7、8分の読み聞かせにも、きっと意味がある。
また教室で、本を開ける日を楽しみにしている。
