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72.短文「俺じゃなくなりたい!!!」と、思うことが減った。

    とは言え少しだけど。

     自分が自分であることの嫌さ、みたいなものが現れたのはいつ頃からだろう。小学校の体育の時間に、バレーボールのサーブが全然できなくて周りに笑われた時からだろうか。あるいはもっと前? それともずっと後? 分からない。ともかく俺は俺であることがいつもちょっと嫌なのだ。ありのままの自分を愛す、みたいなことができない。ありのままの自分には腹が立つ。それはつまり、そんなふうに思っている俺に対して腹を立てている別の俺もいる、ということだ。多重人格とかそういうことじゃなくて。重じゃなくて層、みたいな。いや、面かな。多面的に俺が俺に怒っている。

     そういうことが、少し減った。とは言え少しだから、変わらず俺は俺に怒っていて、そのことに悲しくなりながら、しかし何とかやっています。最近その何とかの中に、俺良いな、ということが極稀に、ガラガラ回して玉が出てくる奴の一等みたいな感じで、ポン、と出ることがあり、そういう時がゼロではないことを、良かった助かったと思いながら何とかやっています。

     俺は俺よりも頭が良く、俺は俺よりも余裕があって、俺は俺よりも自信たっぷりに、俺は俺よりも良い人生を歩みたいんだと思います。自意識!!

    おわり


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