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Photo byfine_canna8356

50代からの人生は、「1本の串」を見つけるところから。― 10年間悩んだ私が見つけた「焼き鳥理論」

    https://www.linkedin.com/in/nobuaki-matsuoka-07037b50/


    「このままでいいのだろうか?」

    40代の頃、私はこの問いを何度も自分に投げかけていました。

    仕事が嫌だったわけではありません。

    むしろ、これまでの仕事には恵まれていました。

    やりたい仕事もしてきました。
    世界の素晴らしい人たち・文化にも出会いました。
    新しいことにも挑戦してきました。

    周囲から見れば、順調なキャリアだったと思います。

    それでも、心のどこかに、

    「何かが足りない」

    という感覚がありました。

    何が足りないのかは、よく分からない。

    だから、動くこともできない。

    転職するほどではない。
    会社を辞めるほどでもない。
    新しいことを始める確信もない。

    そんな状態が、なんと10年も続きました。

    今振り返ると、私は「勇気」がなかったのではないと思います。

    自分の中で、「なぜそれをするのか」という納得感が足りなかった。

    そして、その納得感を生み出す「自分軸」と、日々の行動がうまくつながっていなかったのだと思います。


    「変わりたい」のに、なぜ動けないのか

    50代になった今、私は以前よりも、

    「これからのキャリアや人生をどうしたらいいのか分からない」

    という声を身近に感じるようになりました。

    特に50代。

    仕事では、それなりの経験を積んでいる。

    社会的にも、ある程度のポジションがある。

    収入・ベネフィットもある。

    守るべき家族などの状況もある。

    これまで築いてきたものもある。

    だからこそ、

    「今さら大きく変えるのも……」

    という気持ちがあります。

    一方で、

    「このまま10年、20年過ごしていいのだろうか」

    という思いも出てくる。

    とても難しい時期です。

    そして、そんなとき、

    「勇気を出して一歩踏み出しましょう」

    と言われても、なかなか動けません。

    なぜなら、

    「どこへ向かって一歩を踏み出すのか」が、自分でも分からないからです。

    私は、ここがとても大切だと思っています。

    人は、

    「変わらなければ」

    と思っただけでは、なかなか変われません。

    まして、50代になって、これまで積み上げてきたものを大きく変えるのであれば、

    「自分はなぜ、これをするのか」

    という、自分なりの納得感が必要なのではないでしょうか。

    他人から見た正解ではなく、

    自分が心から納得できる理由。


    そこで出会った「焼き鳥」

    少し話が変わります。

    私は以前から、仕事や事業を考えるときに、

    「YAKITORI(焼き鳥)」

    という言葉を使ってきました。

    アジア・世界のゲートウェイ・シンガポールのR&Dに強みのある化粧品OEM/ODMのCHAKS Cosmetic Design & Services 

    のGrowth Planを考えるときにも、焼き鳥をモチーフにしました。


    焼き鳥には、いろいろな具材があります。

    鶏肉。
    ねぎ。
    つくね。
    野菜。

    そして、それらを一本の串に通して焼きます。

    この「焼き鳥」を眺めているうちに、

    ふと、

    「これって、人生も同じなんじゃないか?」

    と思うようになりました。

    人生にも、いろいろな「具材」があります。

    仕事。

    家族。

    学び。

    人とのつながり。

    社会への貢献。

    趣味。

    お金。

    健康。

    楽しむこと。

    これまでの経験。

    これからやりたいこと。

    一人ひとり、違う具材を持っています。

    50年も生きてくると、

    自分の中には本当にたくさんの具材があります。

    成功したこと。

    失敗したこと。

    夢中になったこと。

    悔しかったこと。

    出会った人。

    別れ。

    学んだこと。

    偶然の出来事。

    一見するとバラバラに見えるものもあります。

    でも、

    焼き鳥は、具材を並べるだけでは焼き鳥になりません。

    真ん中に、

    一本の「串」

    が通っています。


    「串」とは何なのか?

    私は、この「串」を、

    自分軸

    と考えるようになりました。

    ただし、

    「自分軸=自分の好きなこと」

    という意味ではありません。

    また、

    「自分らしく生きればいい」

    というだけでもありません。

    今の私が考えている自分軸とは、

    自分らしい、一貫性のある判断・行動基準。

    他人の目や他人の正解を基準にするのではなく、自分の心から根差した、一貫性のある判断・行動の基準。

    です。

    例えば、

    「人とのつながりを大切にする」

    「新しいことへの好奇心を大切にする」

    「誰かの役に立つことを大切にする」

    「自分も楽しみながら、周りも幸せにする」

    「学び続けることを大切にする」

    など。

    もちろん、何が自分軸になるのかは、人によって違います。

    そして、

    自分軸は、一度決めたら一生変えてはいけないものでもない

    と思っています。

    人生のステージが変われば、変わっていい。

    むしろ、変わりながらも、

    「自分の中では、なぜか一貫している」

    というもの。

    それが、その人の「軸」なのかもしれません。


    自分軸は、未来だけを見ても見つからない

    「自分軸を見つけましょう」

    と言われても、

    「それが分からないから困っているんです」

    となりますよね。

    私もそうでした。

    だから私は、未来だけを見るのをやめました。

    代わりに、

    「これまでの人生で、自分は何に心が動いたのだろう?」

    と振り返ってみました。

    仕事で新しいものを生み出したとき。

    誰かと一緒に何かを成し遂げたとき。

    知らないことを知ったとき。

    誰かに感謝されたとき。

    夢中になって時間を忘れたとき。

    逆に、

    「これは自分には合わない」

    と強く感じた経験。

    そこには、自分軸を見つけるためのヒントがありました。

    私の場合、

    感謝。
    好奇心。
    人との一体感。
    新しいものを生み出すこと。
    そして、楽しむこと。

    これらは、形を変えながらも、これまでの人生のいろいろな場面に登場していました。

    だから私は、

    「これが自分らしいのかもしれない」

    と思うようになりました。


    過去を否定する必要はない

    50代になると、

    「これまでの人生を変えなければ」

    と思うことがあります。

    でも、私は今、

    過去を否定する必要はない

    と思っています。

    むしろ、

    これまでの人生そのものが、これからの人生をつくる「具材」だからです。

    私自身、40代の10年間を、

    「もっと早く動けばよかった」

    と思ったこともあります。

    でも今は、

    「ありがとう」

    と思っています。

    あの10年間があったからこそ、

    自分は何を大切にしたいのかを考えることができた。

    何が自分に合わないのかも分かった。

    そして、

    「人生とキャリアにも、一本の串が必要なのではないか」

    という考えにたどり着くことができました。

    その意味では、

    あの10年間も私の人生に必要な「具材」だったのかもしれません。

    人生には、そのときには意味が分からない時間があります。

    でも、後から振り返ると、

    「あの経験があったから、今がある」

    と思えることがあります。

    それも人生の、

    わびさび

    なのかもしれません。


    大きな決断より、小さな一歩

    では、自分軸が少し見えてきたら、何をすればいいのでしょうか。

    私は、

    いきなり人生を大きく変えなくてもいい

    と思っています。

    気になる人に会ってみる。

    興味のある分野を調べてみる。

    昔から気になっていたことを少し学んでみる。

    久しぶりの人に連絡してみる。

    小さなプロジェクトに参加してみる。

    何かを発信してみる。

    そんなことでいい。

    そして、

    「面白い」

    と思ったら、もう一歩。

    「違うな」

    と思ったら、それも一つの発見です。

    人生は、一度の大きな決断だけで変わるとは限りません。

    小さな好奇心を、

    一つずつ行動につないでいく。

    その積み重ねによって、

    気がつけば人生の方向が少し変わっている。

    私は、そんな変化のほうが自然なのではないかと思っています。


    50代からは、「残りの人生」ではなく「これからの人生」

    私は今、

    50代からの人生を、

    「残りの人生」

    とは考えたくありません。

    「これからの人生」

    と考えたい。

    これまでの経験を捨てるのではなく、

    もう一度、つなぎ直してみる。

    新しい人と出会う。

    新しいことを学ぶ。

    好奇心を持つ。

    誰かと一緒に何かをつくる。

    そして、楽しむ。

    人生は、まだまだ編集できる。

    私はそう思っています。


    あなたの「1本の串」は何でしょうか?

    この「焼き鳥理論」は、

    「こう生きれば幸せになれます」

    という答えを提示するものではありません。

    人生に一つの正解があるとは、私は思っていません。

    一人ひとりに、その人なりの「串」がある。

    だから、

    誰かの人生をコピーする必要もありません。

    「こうしなければならない」

    と自分を追い込む必要もありません。

    ただ、

    「私は何を大切にして、これからどんな時間を過ごしたいのだろう?」

    と、少し立ち止まってみる。

    それだけでもいいと思います。

    私自身も、まだ旅の途中です。

    そして、この「焼き鳥理論」も、まだ完成したものではありません。

    これから自分自身の経験や、皆さんとの対話を通じて、

    「具材とは何なのか」

    「自分軸とは何なのか」

    「自分軸と日々の行動をどうつなげるのか」

    を、もう少し深く考えていきたいと思っています。

    このNOTEでは、そんな気づきを少しずつ書いていきます。

    いつか、それらを一冊の本にまとめることも考えています。

    その本も、完成された「答え」を教える本ではなく、

    人生後半を歩く皆さんと一緒に考えるための本

    にできたらと思っています。

    最後に、小さな問いを一つ。

    あなたの人生で、これからも大切にしたい「1本の串」は何でしょうか?

    よかったら、すぐに答えを出さなくてもいいので、少しだけ考えてみてください。

    そこに、これからの人生の小さなヒントがあるかもしれません。

    この「1本の串」は、50代になってから探すものではありません。

    20代でも、30代でも、40代でも。

    就職先を選ぶときにも、転職を考えるときにも、人生の次のステージを考えるときにも。

    「自分は何を大切にしたいのか?」

    という問いは、いつでも私たちのそばにあるのだと思います。

    私自身も、まだ探究の途中です。

    だから、このNOTEを通じて、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。


    次回は、「では、自分軸はどうやって見つけるのか?」について、もう少し具体的に考えてみたいと思います。

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