
レンズは一つしかない
2/19
ずっと大事にしたい宝物みたいなポーチをずっと探してる。持ち歩ける、持っていたら安心な物が欲しい。でも見つからない。
そこまで考えて、大事なものって自分で作っていく物だな、と気付いた。だから最近モバ充デコったりして愛着が湧くようになってるのかも。
日記は大切なものになってきている。と思って、やっぱりそうだ、と実感。

色んな人の気持ちを感じてしまうから、心理の仕事が向いている気がする。もちろん何年も先だし、まず自分が良くなってからだけど。そう思って、まずは自分のために大学で学ぶことにした。とカウンセラーに話したら、方向は良い、合っていると思う、と言われた。
とにかく安心感を見つけることが大事。今日は散歩している時が安心した。ポカポカあたたかくて、冷たい風が肌をなでた。心地良いと思った。
先生はそれも日記に書くと良いよ、と言った。

2/22
外出しないとストレスが溜まって調子が悪くなる。昼と夜をちゃんと食べなかったのも良くなかった。
感情の前に身体が先、というより密接な関係にあるのがよくわかった日だった。
コロナ前から仲が良かった友達の価値観が合わず、最近ずっと悩んでいたけど、私の価値観が変わってきたから、距離を置くのは仕方のないことだと思った。
ぼーっとする時間が一番心地よいことが分かってきた。けれど、ぼーっとしようと思うと意気込んでいてなにか違うし、いつも知らぬ間にぼーっとしているから、ぼーっとするのは難しい。いつも後で、あれは大切だったと思う。霧みたいな掴めない時間。余白。

3/7
婦人科でいつもの薬をもらいに向ヶ丘遊園へ行った。
帰りにカフェでぼーっとしに行った。カフェの席のソファが完全にへたっていて、最悪だと思った。
向ケ丘遊園って新しいものが多いけど、どこか偽物みたいでハリボテみたいな街だ、と思う。

3/9
神田の精神科に行った。神田はしなびたおじさんと美味しいご飯がある切ない街、と思う。
眼鏡を忘れて外出した。眼鏡をかけないと、良いものも嫌なものも、そもそも見えないから疲れないことに気づく。
ただ、ボヤボヤ歩いていたらぶつかりおじさんに遭遇した。くたばればいいのに。追いかけてぶんなぐれば良かった。それだけは後悔している。

3/11
友達の家に行った。中野駅に行くとき、すごい満員電車だった。人の尊厳を奪われた気持ちになった。みんな普通の顔をしていて面白かった。
揺れと一緒になってみんなで動いていて一体感があった。安心した。

3/21
「竜とそばかすの姫」を観た。この映画は、私は好きなほうだ。いろいろな未処理のトラウマが物語の中に描かれているから。それと対のように、自然の豊かさ、日常の一瞬が丁寧に存在していて、その温度に泣きそうになる。
テンちゃん(猫)がグラスを割った。グラスが割れたことで同居人ともめごとが発生した。形あるものはいつか消えてしまうけど、あったことを残すために写真を撮った。犯人は間違って落としたので仕方ない。責めちゃダメなのに同居人が猫に怒っていて嫌だった。

どうぶつの森みたいな世界観で生きたい、生きなきゃ。とふと思う。冷静じゃないときはいつも人を傷つける言葉が出てくる。良くないね。

4/14
友達と中野ブロードウェイを散歩した。時間を気にせずのんびり。何かに追われないって、とても好きだ。
レトロ雑貨のお店がシーンとしてて「怖いね」と話したら「大丈夫だよ」と友達に言われて安心した。
オレンジと緑ののんびりしたゾウのキャラクターを見て、叔母さんが働いていたドラッグストアにいて、よくなでてたなーと、懐かしんだ。
そのあとアサイーボウルを一緒に食べた。友達と一緒だと、楽しくなってたくさん食べられるから嬉しい。

「ラブ・オン・スペクトラム 〜自閉症だけど恋したい!」を一緒に観た。その時は面白くてほっこりしたけど、家に帰ってからものすごくショックで死にたくなって泣いた。親と子供があたたかく会話をしていて、私と親の子コミュニケーションってすごく変だったんだ、と自覚してしまったから。
私って、ずっと、苦手なことや得意なこと、個性をいつもバカにされてた。だから自分の感覚が怖くて信じられないんだ。
5/27
昨日は誕生日だった。
彼氏にプレゼントをもらって素直に喜べない自分がいた。そんな自分に悲しくなって、泣いた。
友達と遊んだ。
気を遣わせるのが申し訳なくて、誕生日だと言えなかった。帰りの電車で、本当はお祝いして欲しかった自分がいたことに気付いて、また泣いた。
私は不器用だ。自分の気持ちにピントが合わない。もたもたやって、遅れてピントが合った時には、全て過ぎ去っている。他人の気持ちにばかりフォーカスしている。そんなもの、見える訳ないのに。
レンズは1つしかないのだ。
同時に見て行動できない。視野が狭いから、ミクロな世界の写真ばかりになってしまう。だから、いつも記憶が断片的だ。
結局、昨日って、どんな日なんだっけ?
思い出すのは、
みんなでギュウギュウになりながら、喫煙所で笑ったタバコの味、
みんなの後ろ姿をながめながら歌った鼻歌、
帰り道、みんなとつながっていることに安心して怖くなかった電車。
まだ、とぎれとぎれだけど、細部に愛と幸せが宿ってるんだ。大きなフレームでとらえられないけど、一瞬のきらめきは心の中に残っている。
嬉しくて、今日も泣いた。
