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【三国志の話】孫呉のエースにふさわしいのは誰か?

    はじめに

     三国志ファンのあるあるとして、三国志トランプを作ることを考えた人は多いでしょう。

     それは、三国志の構成から考えると、とても自然なことです。
     『魏書』30巻、『蜀書』15巻、『呉書』20巻があって、まずは単純に三国それぞれにマーク(スート)を決めて13名づつを選ぶ。

     そして『魏書』30巻の中には、曹操そうそうと戦った後漢末の群雄、例えば董卓とうたく・袁紹えんしょう・袁術えんじゅつ・劉表りゅうひょうなどが含まれている。
     それらは魏から分けて別のスートにする。

     そうすると、4つのスートに13名づつ、バランスよく選出できるという理屈です。

     その人選が楽しい!

     いや、悩ましい!!

     筆者の場合はいきなり、エース(A)、キング(K)あたりでつまずいています。
     というのも、「エース(A)にはその陣営の顔となる、文字通りエース級の才能がある人物を持ってきたい」、「キング(K)には、王者の器を感じるような野心家がいい」、などのこだわりがあるためです。

    エースを選ぶ

     まずはエースですが、魏と蜀と後漢についてはスラスラと決まりました。

    魏:曹操、蜀:諸葛亮しょかつりょう、後漢:呂布りょふ

    暫定案

     問題は、呉です。候補にしたのは、孫家の三人(孫堅そんけん、孫策そんさく、孫権そんけん)と、代表的な重臣である二人(周瑜しゅうゆ、陸遜りくそん)。

     しかし、いずれも突出した選出理由が見つかりません。。。

    候補者選定

    孫権

     まずは、孫呉に長く君臨した皇帝、孫権です。しかし、

     魏:曹操、呉:孫権、蜀:諸葛亮、後漢:呂布

    案1

     こう並べると、どうしても見劣りして見えてしまう(苦笑)

     もちろん、孫権は十分にすごい人物ですが、おそらくキング(K)には司馬懿しばい、劉備りゅうび、董卓が来るであろうと考えると、彼らと同じくキングの器ではないだろうか。

     かと言って、孫堅や孫策は活躍時期が短かすぎて、呉のエースと言えるのだろうか。

    では、重臣か。

    周瑜

     周瑜は知名度こそ抜群に高いが、その最大の功績である「赤壁の戦い」は、ほぼほぼ『三国志演義』(≒『江表伝』)の虚構なので、筆者の評価は高くないのです。

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     正史では、むしろ魯粛ろしゅくの方がキレ者と思えるほどです。

     一応並べてみると、見栄えはするが、やはり個人的に却下です。

    魏:曹操、呉:周瑜、蜀:諸葛亮、後漢:呂布

    案2

    陸遜

     筆者の本命はこの陸遜。夷陵いりょうで蜀を破り、石亭せきていで魏を破っているとともに、ただの軍人ではなく丞相にもなり、長く呉を支えた大黒柱です。

    魏:曹操、呉:陸遜、蜀:諸葛亮、後漢:呂布

    案3

     ただ、こうして「曹操、諸葛亮、呂布」と並べると、孫権以上に見劣りして見えるのはなぜだろうか。。。(苦笑)

    他国の人物

     思い切って、「魏:曹操、蜀:諸葛亮、漢:呂布、呉:"関羽かんう"」としたらどうか。
     これなら一般的に最強のイメージがある四人を並べたので見映えはする。

     しかし、関羽は呉とは縁がないばかりか、むしろ宿敵と言っていい(犬虎の仲?)

     では、「魏:曹操、蜀:関羽、漢:呂布、呉:"諸葛亮"」と逆にしてみたらどうか。

     実兄の諸葛瑾しょかつきんは呉の重臣だから、呉の一員として快く迎え入れられて・・・いやいやいや。
    (誰かのIF小説ならありそうな展開だが)

     どうも、迷走し始めているようです。

    各陣営の特徴

     ここで一度、それぞれの陣営の特徴を一から見直すべきだと思いました。

     筆者が理解している限りでは、各国の成立過程は以下になります。

    曹魏

     曹操は当初、保守的な名士とはしばしば対立しました。破壊者の面があるとともに、宦官かんがんの孫という出自上の特徴もあるので。

     しかし、荀彧じゅんいくが加わったことをきっかけに、名士の中でも進歩的な者たちは曹操の元にこぞって集まった。

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    蜀漢

     もともとは傭兵隊長で、公孫瓚こうそんさんや陶謙とうけんなどと同じ性格の(名士を大事にしない)軍事政権だった。
    (むしろ、董卓の方がまだ名士を頼ろうとした。)

     しかし、劉備は彼らの失敗から学び、諸葛亮を招いたことで基盤が整った。

    孫呉

     孫堅の代では名士との関係を必要とせず、経済基盤を袁術に頼っていた。

     孫策が、袁術からの自立を考えるために、揚州の名士たちとの関係を築いて、急速に地盤を固めた。

     つまり、周瑜・朱治しゅち・虞翻ぐほんなどはみな揚州の名門の出身であり、孫策は彼らとの関係を重視した。
     それに加えて、張昭ちょうしょう・張紘ちょうこうなど長江以北からも積極的にスカウトした。

     孫呉の基盤はここで整った。
    (ただし突貫工事の状態で、まだ君臣ともに選り好みをし合っている状態だったが)

     その結果、孫権の代ではさらに、陸遜・顧雍こよう・張温ちょうおん・駱統らくとうなどの地元揚州の名士や、孫邵そんしょう・歩隲ほしつ・魯粛・諸葛瑾など、長江以北から来た「北来名士」たちも続々と加わるようになった。

     周瑜が上か陸遜が上かを論じるのは枝葉の話であって、呉にとっての最Most優秀Valuable選手Playerは孫策であった ---

    魏:曹操、呉:孫策、蜀:諸葛亮、後漢:呂布

    最終案

     ああ、言い切ってしまった(苦笑)

    まとめ

     ということで、現在の構想はこうです。

    スート

     魏:スペード(♠)、呉:ダイヤ(♦)、蜀:ハート(♥)、漢:クラブ(♣)

    エース(A)

     ♠A:曹操、♦A:孫策、♥A:諸葛亮、♣A:呂布

    キング(K)

     ♠K:司馬懿、♦K:孫権、♥K:劉備、♣K:董卓

    クィーン(Q)

     未定。そもそも女性を持って来るべきか、単純にキング(K)の次に強い武将を持って来るべきか、検討中。
     もちろんジャック(J)以下も未定です。

    ジョーカー(Joker)

     Jokerにはトリックスター的な人物を二名選ぶのが定番でしょう。となると一般的には左慈さじ・于吉うきつといったミステリアスな人物になるのでしょうが。
     ただ筆者は彼らの事績を全く信じておらず、むしろ個人的にすごいと思うのは管輅かんろ・華佗かた/だなどの「技能者」たちなので、代表してこの二名にするのが有力です。


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