猫の冒険物語 第1章 episode3 火の小人
episode3 火の小人
「こっちにパチ!あっちにパチ!あったか~い。」
と言いながら、小人はおどりながら木に火をつけているのです。
ふたりは、あつくて近づくことができません。

でも、小人をとめなければと、
「やめろー!木に火をつけるな!」
と、なんどもさけびました。

その声に気がついた小人は、
「なんで?あそんでいるんだ、あったかいだろ?」
と、もっとはしゃいでころげまわっています。

そのたびに、小人から火のつぶがとんで、木がまたもえます。
「やめろー!山がかじになっちゃうよー。」
ふたりはさけびますが、小人はやめてくれません。
「たいへんだ!みんなにしらせないと。」
ふたりは、原っぱにもどることにしました。
「白ねこじいさん!たいへんだ!」
ふたりは、ハァハァと息をきらしながら声をあげました。
白ねこじいさんのところには、アズキとモナカもいました。
「すっごい音がして、こわくなって来ちゃった。」
アズキたちが言います。

「そうなんだ!あれ、カミナリの音。山にカミナリがおちたんだ。」
「おいらたち、カミナリがおちたとこ見に行ったら、かじになってたんだ。」
ふたりはあわてて言いました。
白ねこじいさんは、目をつぶって少し考えてから 空を見上げました。
「そのうち雨がふってくる。それを待ってみるかのぉ。」
と、答えました。
「でも、へんなヤツがいたんだ。火の中でおどって、どんどん木をもやしてた。」
ニッキがそう言うと、白ねこじいさんは目を光らせて
「どんなヤツじゃ?」とききました。
「さんかくぼうしをかぶってるまっ赤な小人、火でできているみたいだっ
た。」
と、ハッカがせつめいしました。

白ねこじいさんは少し考えて、
「出たか、パチパチめ・・・」
と、つぶやきました。

つづく・・・
こちらの作品は「角野栄子のもっとあたらしい童話大賞』にエントリーした作品になります。
今までの作品は、noteでマガジンになっています↓
第1弾【ねこじゃらし原っぱで光る石】
第2弾【ゆうれいやしきで光る石】
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