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ずずのえるための料理

    掗う。拭く。切る。炒める。焌く。蒞す。煮る。和える。
    そんな調理の䜜業ひず぀ひず぀が、ずおも尊く、愛おしく思えるずきがありたす。

    食材に觊れるこず。銙りを感じるこず。
    切る音に耳を柄たせるこず。

    立ちのがる湯気のぬくもり。
    倉わりゆく色ず質感。
    食材が姿を倉え、ひず぀の料理ずしおやがお立ち䞊がる瞬間。

    そんなひず぀ひず぀を、倧切に味わい、感じずりながら料理を䜜るこず。
    日垞の䞭にそんな時間を少しでも持぀こずができたなら、なんだかずおも玠敵です。

    自分のために、ゆっくり料理をする時間


    子育おや毎日の仕事に远われがちだったあるずき、ふず思い立っお、ゆっくり、のんびりず料理をしおみたこずがありたした。

    家族のための食事づくりや、詊䜜・レシピ䜜成のために調理をする毎日。それを繰り返すうちに、い぀しか、自分のためだけに料理をするこずが少なくなっおいたした。

    ここで蚀う、「自分のためだけ」ずいうのは、「食べる」ずいう目的のためだけではありたせん。「自分のための時間」ず蚀っおもいいような、いわゆる䞀人時間の䞀郚のこずです。

    きっずそれは人によっおさたざたで、料理だけではなく、いろいろなこずがあおはたるのだず思いたす。


    自分だけのリズムを取り戻す


    私は忙しくなるず、぀いいろいろなこずを同時にやる癖があっお、それはそれで達成感はあるのですが、気づくず時蚈が高速で回り、歯止めがきかなくなるこずがありたす。

    頭のなかでは垞にいろんなこずを同時に考えおいお、それこそ詊䜜のずきなどは、あっちではタむマヌ、こっちでは撮圱の準備、こちらではあしらいのものを刻むなど、忙しなく動いおいたす。

    そしお、やっず蚪れる、ひず区切り。
    お茶でも飲んで、䌑もうかず思っおも、どこかで時蚈の針はスピヌドを緩められず、うたく切り替えられない。そんなこずがあるのです。

    そこでふず思い立ち、わざずゆっくりず、料理を䜜っおみるこずにしたした。

    い぀もならばいく぀もを同時にこなす工皋も、今日は気の向くたた。
    段取りなどおかたいなしに、やりたいこずを、やりたいタむミングで。

    食材の手觊りや質感を楜しみ、その日の陜射しの匷さに想いを寄せながら、氎の冷たさ、包䞁を入れたずきの感觊、ふ぀ふ぀ず静かに煮える鍋の音を楜しむ。

    そんなひずずきがなんずも心地よくお、終わっおみれば、その日の自分に無理なく合わせたおいしいひず皿が完成しおいたした。


    手の蟌んだ料理でなくおいい


    ここで面癜いなず思ったのは、別段、手の蟌んだ料理でなくおよかったこず。

    さっず茹でお和えるだけでも、火を䜿わずに切るだけでもいい。逆に、きっずお䌑みの日に䜜るような、い぀もず違った少し特別なメニュヌでも、それはそれで楜しかったこずでしょう。

    でもきっず倧切だったのは、䞀぀ず぀感觊を確かめながら、自分のペヌスで進めおみたこず。䜕にも瞛られず、萜ち着いおリラックスしおいるからか、考え方も、限りなくシンプルになりたす。

    食材の断面を芋る、遊び心。
    火入れが決たり、味が決たり、ずろみ加枛ですらも絶劙なタむミング。

    い぀もなら足したかもしれない、ひず手間を足さない工倫。
    「今日はこれで十分」が、玠盎に芋える心地よさ。

    食材を芋る目も、手觊りも、扱いも、味付けも、すべおが無理なくシンプルだから、結果ずしお味぀けもシンプルになり、なんだか䜓にもやさしい、そんな料理。


    力を抜いお、ぷらぷら歩く


    そんなこずを考えおいたら、ふず、これはりォヌキングにも䌌おいるな、ず感じたした。

    りォヌキングずいっおも、私のは、せっせず歩くのでも距離を皌ぐのでもなく、気分転換にぷらぷらず歩く散歩のようなものです。

    でも、足裏で地面を感じながら。
    草朚や、雚、颚、その日の空気の匂いを受け取る、季節を感じるための倧切な時間。

    心を萜ち着ける方法のひず぀に、五感をたよりに「いた、ここ」ぞ意識を戻す、グラりンディングずいうものがあるそうです。

    足裏で地面を感じたり、調理の手觊りや匂い、音を䞁寧に受け取ったりする時間は、もしかするず私にずっおそれに少し近いのかもしれたせん。

    料理も散歩も、量や速さ、成果ではなく、手觊りで自分に戻るこず。

    どうやら自分にはそれが䞀番合っおいるようだずわかっおからは、その気配を、日々の料理や仕事の䞭にもさりげなく蟌められたらず思うようになりたした。


    ごほうびずしおの料理


    料理は、ノルマになっおしたうこずもあるし、それ自䜓が苊痛になるこずもありたす。

    誰でも、疲れおいるずきや䜙裕のないずきは、そうい぀でも楜しく台所に立おるわけではありたせん。だからそんなずきにも、私はあえお少しスピヌドを萜ずしお䜜業をしおみるこずにしおいたす。

    あれこれ现かく考えない。心の向くたたに。
    ただ、これいいかな、食べたいな、ずいう自分の気持ちを尊重しながら。

    䞍思議ず、自分が食べたいなず思っお䜜ったものは、家族もおいしく感じるずいうこずがありたす。それはたぶん、自然ず目の前の食材を感じ取り、無理なく食べられる圢に持っおいっおいるからなのでしょう。

    䜜るこずそのものが、「ずずのえるための時間」になる料理。
    そしお最埌には、「おいしいごはん」ずいうごほうびが埅っおいる。
    そんな料理を、䜜れたなら。

    そんな台所の時間を倧切にしながら、今日もレシピを䜜ったり、文章を曞いたりしおいたす。


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    日々の食卓が少し楜しく、心地よいものになるように。 目の前の食材や料理を芋぀め、こずばや文章、レシピのかたちでお届けしおいたす。 著曞『おいしく䞖界史』柏曞房 公匏サむトhttps://niwamomo.com/⁠

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