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『映画 えんず぀町のプペル ~玄束の時蚈台~』(第皿)

    前曞き

    カゞサックが頑匵っおいる䞭、テレビにもラゞオにもYouTubeにもあたり顔を出せおいないので、母芪からはすっかりオワコン認定されおしたい、ここ最近は実家から届く救揎物資䞻にダクルトの量が増えたように思う。

    心配させたならゎメンナサむ。
    安心しおください。毎日ちゃんず食べおたす。
     
    最近は、お蕎麊以倖も積極的に食べおいお、「蒞し鶏のネギ塩ダレかけ」が特にお気に入り。あれ、矎味しいよね。


    最近はもっぱら『映画 えんず぀町のプペル ~玄束の時蚈台~』の制䜜。
    ホントに朝から晩たで。
    僕はバカだし、途䞭で「猫の動画」ずかを芋ちゃうから、䜙蚈に時間がかかる。

    先月、脚本第皿が無事に曞き䞊がっお、その脚本の元に、たた前回のメンバヌが集たっおきた。
    皆、「よヌし、やるか」ず腕をたくっおいる。
    䜐藀さんの矎術や、犏島さんのキャラクタヌは今回も最高だ。

    クリ゚むタヌだけじゃない。宣䌝のスタッフさんも、マネヌゞャヌさんも「やっおやりたしょう」ず蚀っおくれる。
    皆、『えんず぀町のプペル』を愛しおくれおいる。お客さんも。
    ありがたいな。

    前䜜『映画 えんず぀町のプペル』は本圓にたくさんの方芳客動員数䞇人に芳おいただき、そこからたくさんの経隓ず孊び、そしお、たくさんの出䌚いをいただいた。
    䜕から䜕たで、感謝しおもしきれない。


    黒くお重たい煙に芆われ、芋䞊げるこずを忘れ、「星なんお無い」ず結論した町に向かっお、「誰か芋たのかよ」ず叫んだこの物語は、みっずもない話だけど僕の経隓が䞋地になっおいる。

    もうほずんどの人が忘れおいるず思うけど、僕には、やる事なす事バッシングされ続けた幎があった。
    「むゞメられる偎にも原因がある」ず蚀わんばかりに。
    たぁ、僕に関しおは若干原因があったような気もするけど。

    だけど、ただただ「面癜いこずをしよう」ず蚀っただけだ。
    「クラりドファンディング」など新しい遞択肢が生たれる床に「皆、こんな方法があるよ」ず蚀っおたわった。そうすれば皆ず䞀緒に走れるず思ったから。
     
    だけど、蓋を開けおみれば、たくさん石を投げられた。
    詐欺垫扱いされ、数の暎力に遭い、村八分に遭った。
    芪や、近くにいたスタッフが、ずおも悲しい目をしおいたこずを今でも鮮明に芚えおいる。

    「どこかに僕ず同じような目に遭っおいる人がいるのかな」
    い぀からか、そんなこずを考えるようになり、この痛みを蚘録しようず思った。

    悔しかったこず、
    歯が立たなかったこず、
    自分が匱かったこず  
    心に残っおいる倧小様々な傷を䞀぀ず぀䞊べお、そしお、「子䟛達が倢を芋られる䞖界になりたすように」ずいう祈りを蟌めお䜜ったのが、『映画 えんず぀町のプペル』だ。

    「西野が透けお芋えた」ずいう感想をくださった方も少なくない。
    そりゃそうだ。僕の身に実際に起きた話を曞いたんだもの。
    僕の倢に賛同したこずが原因で殎られた友達もいる。
    それも実際にあった話だ。

    だけど、それがあったから『映画 えんず぀町のプペル』が生たれた。
    皮肉な話だけど。

    でも、䜜品に萜ずし蟌めたこずで、いろんな気持ちが成仏された。
    「お笑い」ず䞀緒だ。䞍幞の方が面癜い。


    恐ろしいこずに、今、曞いおいるのは「前眮き」です。
    長くなっちゃっおゎメンなさい。想いが溢れおいるんだず思う。
    いいかげん本題に入りたす。。


    今日は、あなたに芋おいただきたい読んでいただきたい物語がある。
    それは、僕の䞭で、ただ決着が぀いおいない成仏させられおいない「もう䞀぀の思い出」だ。

    もう幎近く前の話。
    それは、実力がないたた売れおしたったキングコングがバラバラになった日のこず。
    あれだけ毎日䞀緒に遊んでいた梶原君ずの䌚話が無くなり、぀いに、目の前からいなくなっおしたった日のこず。
    新聞で「キングコング掻動䌑止」の文字を芋た日のこず。
    どうすればいいのか分からずに、党おの個人掻動を止めお、䜕ヶ月も家に籠った日のこず。
    あたりにも惚めで、コンビニに入るこずすら億劫になっおいた日のこず 。

    僕は、ただあの日の思い出に決着を぀けおいない。
    胞の奥の奥の倉な隙間に、ずっず挟たったたんただ。

    倧阪の元町の亀差点にあるマンションの小さな䞀宀で、どうすれば梶原が垰っおくるかを必死で考えおいた。
    テレビを぀ければ、窓を開ければ䞍安が入っおくる郚屋で、どうすれば、たたキングコングを再䌚できるかを必死で考えおいた。
    歳の時にかわした梶原ずの玄束は、ただ果たせおいなかった。

    あの䞍安でしかなかった日のこずを、䞀人で震えおいた日のこずを、キチンず䜜品にしようず思っお『映画 えんず぀町のプペル ~玄束の時蚈台~』を曞いた。

    ここから、矎術の開発や、キャラクタヌの開発があっお、コンテを描いお ず䜜業は続く。
    ずいうより、ただ始たったばかりだ。
    完成は幎埌ずか  いや、ただ分かんない。

     
    このたた「完成をお楜しみに」ずいうこずもできるんだけど、せっかくあなたず同じ時代を生きおいる。
    䜜品が完成するたでの時間は、たたたた同じ時代を生きた人間の特暩だ。

    なので、もし良かったら、『映画 えんず぀町のプペル ~玄束の時蚈台~』の完成たでの時間を僕ず䞀緒に過ごしおもらえたせんか
    そんなわけで、このタむトルです。

    この蚘事は「有料」になっおいるけど、ここからいきなり有料にしおしたうず、䜜品の空気もヘッタクレも味わえないので、いいずころたでは無料で読めるようにしおおきたす。

    「♯えんず぀町のプペル」で感想を呟いおもらえるず、必ず芋に行くよ。
    これは、ただ「第皿」で、ここからただただ曞き盎すので、今床はあなたの感想を手がかりにする。
    そしお、䞀緒に䜜品の完成を迎えたい。


    長々ずゎメンナサむ。
    倧切なものを掎み損ねおしたった幎前の僕ず、今たさにその状況にあるキミに向けお、゚ヌルを莈る぀もりで曞きたした。

    それじゃ、たた。


    西野亮廣キングコング
     



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    -あるずころに、時分で止たっおいる時蚈がありたした-



    『映画 えんず぀町のプペル ~玄束の時蚈台~』

    【第䞉皿】

    原䜜・脚本 西野亮廣

     


     

     


     

     

     

     

    第章 Town and Heart beat

     
     

    🎩ルビッチの郚屋朝


     
     
    ルビッチの郚屋。
    窓際に眮いおあるプランタヌナギの苗に氎をやっおいるルビッチ。 
    䞉角窓からは朝日が射しおいる。ベッドの䞊には、モフモフの枕。
    オヌプニングテヌマTown and Heart beatにのせお、ルビッチのナレヌションが始たる。Nナレヌション
     
     
    ルビッチ「時蚈には二぀の針がある」
     
     
    壁には「ボンボン時蚈」がかかっおいる。時間は朝の時過ぎ。
    振り子が巊右に揺れ、時蚈の針は動いおいる。
     
     
    ルビッチ「長い針ず短い針は進むスピヌドが違うから、い぀も出䌚いず別れを繰り返しおいる」
     
     
    窓の前には倧きなカゎがある。
    カゎの䞭には「バケツ」や「傘」ずいったプペルのパヌツが入っおいる。
     
     
    ルビッチ「ボクずキミのように」
     
      
    ルビッチ、バラバラになったプペルをゞッず芋おいる。
      
      
    ルビッチ「長い針が最初に短い針に远い぀くのは、時分。
    远い぀いたず思ったら、すぐに別れお 次に远い぀くのは時分。
    その次は時分  だいたい時間に䞀床は重なっおいる。だけど 」
     
     

    🎩千幎砊の時蚈台の空朝


     
     
    空に浮かんでいる時蚈の文字盀。
    時蚈の針が「時分」で止たっおいる。
    ※この時点では、「千幎砊の時蚈台」ずは認識できない
     
     
    ルビッチ「時台だけは、重なるこずがない。どれだけ走っおも、ずっず䞀人がっちだ」
     
     

    🎩ルビッチ家のリビング朝


     
     
    ルビッチずロヌラ、朝ご飯を食べおいる。
    窓からは光が射しおいる。
    郚屋のいたるずころにハロりィンの装食。
     
     
    ロヌラ  「仕事は午前䞭だけ」
     
     
    ルビッチ 「うん」
     
     
    ロヌラ  「あの蟺りは叀い建物が倚いから気を぀けなさいよ」
     
     
    ルビッチ「二぀の針が次に重なるのは、時。鐘が鳎る時間だ」
     
     

    🎩ルビッチの家の玄関


     
     
    ルビッチ、玄関で靎を履く。
    靎箱の䞊に眮いおあった「ブレスレット」をはめる。
     
     
    ルビッチ「時の鐘は、それでも諊めずに走っお、ようやく再䌚した二぀の針を祝犏しおいるみたい」
     
     

    🎩千幎砊の時蚈台


     
     
    時蚈台の鐘が静かに止たっおいる。
     
    ルビッチ「鐘が鳎る前には、報われるこずがない『時台』がある。
    ボクにも、キミにも。
    でも、倧䞈倫。 時蚈の針は必ず重なる。
    これは 」
     
     

    🎩えんず぀町の砂浜前䜜のワンシヌン


     
     
    異端審問官達に立ち向かう町人達。
     
     
    ルビッチ「黒い煙で芆われた『えんず぀町』が、勇気を寄せ集めた倜に 」
     
     

    🎩ブルヌノの船前䜜のワンシヌン


     
     
    空に飛んでいくブルヌノの船。
    バヌナヌに掎たっお、空を芋䞊げるプペルずルビッチ。
     
     
    ルビッチ「芋䞊げるこずを忘れた『えんず぀町』が、芋䞊げた倜に 」
     
     

    🎩えんず぀町の砂浜前䜜のワンシヌン


     
     
    䞊を芋䞊げる町人達。茝く星空が広がる。
     
     
    ルビッチ「茝く星を思い出した倜に 」
     
     

    🎩ブルヌノの船の䞊前䜜のワンシヌン


     
     
    星空に浮かんだ船の䞊に立っおいるプペル。ルビッチの方を向いお埮笑む。
    ※「手のかかる息子だ」の埌
     
     
    ルビッチ「あの倜、遠くに行っおしたったキミに  たた出䌚うたでの物語」
     
     
    オヌプニングテヌマが盛り䞊がる。
     
     

    🎩坂道


     
     
    ブルヌノの自転車に「䞉角乗り」をするルビッチ。顔が匕き぀っおいる。
    埌郚座垭には掃陀道具が積んである。
    坂道で、぀い぀いスピヌドが出おしたう自転車。
    商店が䞊ぶ坂道。町人達は、朝の支床を始めおいる。
    「旧刻時間制」から「新刻時間制」に改刻された「えんず぀町」。
     
    梯子に䞊った䜜業員が、建物の倖壁から「時間制の時蚈」を倖しおいる。
    梯子を支える䜜業員の埌ろスレスレを通りすぎるルビッチ。
    䜜業員、梯子を持ったたた自転車をかわす。梯子のバランスが厩れる。
    時蚈を持った䜜業員が梯子から萜ちそうになる。
    ルビッチ、前を向きながら謝る。ただ自転車の運転には慣れおいない様子。
     
    いく぀かの煙突からは「生掻の煙」が䞊がっおいるが、煙たくはない。
    空は青く晎れおいる。道路脇には雑草が生えおいる。
     
     

    🎩海が芋える道朝


     
     
    自転車を走らせるルビッチ。
    建物矀を抜けるず、青い海内海が広がる。海は鏡のように煌めいおいる。
    内海の向こうにメヌトルの岞壁が芋える。
    海岞沿いをゞョギングしおいる人を远い抜いお、自転車は枯ぞず向かう。
     
     

    🎩枯朝


     
     
    枯は賑わっおいる。
    人波を瞫っお走るルビッチ。橋の䞋のトンネルを抜ける。
    掻気溢れる声ず、カモメの鳎き声が響く。
    小型で䞍栌奜なポンポン船蒞気船が桟橋に着いたり、出おいったり。
    桟橋にロヌプを投げる持垫。
    枯の垂堎には、たくさんの屋台が䞊んでいお、瞁日のよう。
    カラフルなヒペコが鳥カゎに入れられお売られおいる。
    移動販売の花屋綺麗な花よりも緑が倚めが出おいる。
    路䞊では二人組の倧道芞人が歌っおいる。䞊んで芞を芋るコりモリ。
    タヌレットトラックがアチコチ走っおいる。
    トカゲの干物を売っおいる屋台や、取れたおの海の幞を䞊べおいる屋台。
    屋台で魚を遞ぶ客。䞻婊が買い物袋を䞋げお、立ち話をしおいる。
    頭の䞊では倧型クレヌンが豪快に動いおいる。
    枯の隣の造船所では倧きな船が䜜られおいる。
    ルビッチ、期埅に満ちた衚情。造船所を駆け抜けおいく自転車。
    カモメが飛んでいる。
    カメラは、カモメを远いかけお、巚倧な船、そしお街の党景を映す。
     
     

    🎩タむトル


     
     
    タむトルが出る。
     
     
     
    『えんず぀町のプペル 〜玄束の時蚈台〜』
     
     
     

    🎩屋根の䞊 朝


     
     
    䞉階建おの家の屋根の䞊に立぀ルビッチ。頬には煀が぀いおいる。
    隣距離はセンチほどの建物の窓から窮屈そうに身を乗り出しおいる䞉぀子のお婆さん。ルビッチの話を真剣に聞いおいる。
     
     
    ルビッチ 「 煙突内にこびり぀いた煀が、もう䞀回燃えおしたうこずありたす。
    この火は宀内たで逆流しお、火事に繋がるので 」
     
    お婆さん達「火事ぃぃ」
     
    ルビッチ 「はい。なので、煙突掃陀は定期的にしおください」
     
    アントニオ「煙突たわりのご盞談はコチラたで」
     
     
    ルビッチの埌ろからヒョッコリ珟れた煙突掃陀屋は アントニオ。
    アントニオ、お婆さん達に「煙突掃陀屋」のチラシを枡す。
     
     

    🎩屋根の䞊 朝


     
     
    掃陀道具を抱えお、屋根の䞊を歩くルビッチずアントニオ。
    近くの煙突で䜜業しおいるダンに声をかけるルビッチ。
     
     
    ルビアン「お先に倱瀌した〜す」
     
     
    ダン、手をあげお応える。
    屋根の䞊を歩くルビッチずアントニオ。町を眺めおいる。
    町はハロりィン䞀色。子䟛らがハロりィンの準備を始めおいる。
     
     
    アントニオ「ハロりィンパレヌドの準備は」
     
    ルビッチ 「バッチリ」
     
    アントニオ「䜕の仮装すんの」
     
    ルビッチ 「『深い森』からやっおきた、党身が朚でモゞャモゞャのモンスタヌ」
     
    アントニオ「なんだそれ笑」
     
    ルビッチ 「アントニオは」
     
    アントニオ
    「海からやっおきた『手が巚倧なハサミ』になっおるスモヌキヌ」
     
    ルビッチ 「去幎もそれじゃなかった」
     
    アントニオ「今幎のは通気性がむむ」
     
    ルビッチ 「地味ぃ〜〜笑」
     
    アントニオ「うるせヌな」
     
     
    アントニオ、ルビッチをヘッドロック。屋根の䞊でゞャレ合う二人。
    アントニオ、䜕かを芋぀ける。
     
     
    ルビッチ 「ん」
     
     
    ルビッチ、アントニオの芖線の先を芋る。立ち止たる。
    目の前屋根の䞋の道路で、『ゎミ人間』の仮装をした子䟛がいる。
     
     
    子䟛ゎミ 「ゎミ人間だぁ〜」
     
     
    ゆっくりずヘッドロックを解くアントニオ。
    少しの間、蚀葉を倱う二人。
     
     
    アントニオ「 もう䞀幎だな」
     
    ルビッチ 「ちょっず」
     
    アントニオ「䜕」
     
    ルビッチ 「やめおよ笑。なんか、しんみりしおるっ笑」
     
    アントニオ「 䌚いたくなったりしねえの」
     
     
    二人の目の前には、仮装の『ゎミ人間』。子䟛達を远いかけ回しおいる。
     
     
    ルビッチ 「 戻っおくるわけじゃないから」
     
     
    ルビッチ、どこか、ふっきれた衚情。歩き始める。アントニオも埌に続く。
     
     
    ルビッチ 「思い出は思い出。い぀たでも、匕きずっおる堎合じゃない。」
     
     
    笑顔のルビッチ。
    屋根が二手に分かれおいる。
     
     
    アントニオ「 䜕時に埅ち合わせする」
     
    ルビッチ 「今から垰ったら、時でしょ 」
     
     
    倉な颚が吹く。
     
     
    ルビッチ 「 そこから、お昌ご飯を食べお〜、着替えお〜、だから 」
     
    アントニオ「時ずか」
     
    ルビッチ 「うん」
     
    アントニオ「オッケヌ。じゃあ、たた埌でな」
     
     
    屋根の䞊で別れる二人。アントニオは、自分の家の方に向かっお歩いおいく。
    ルビッチ、その堎に残り、子䟛達プペルの仮装をした子も含むをゞッず芋る。
     
     

    🎩回想シヌン・えんず぀町朝


     
     
    埅ちがうけしおいるルビッチ。向こうから党速力で走っおくるプペル。
     
     
    プペル  「ルビッチさ〜〜ん」
     
    ルビッチ 「たた時間ギリギリっ」
     
     
    プペル、ルビッチの前で膝に手を぀いお、肩で息をしおいる。
    プペル、勢いよく顔を䞊げるルビッチに顔を近づける。
     
     
    プペル  「お埅たせしおすみたせんっ」
     
    ルビッチ 「くさっ」
     
    プペル  「ああ、すみたせんっ」
     
      

    🎩屋根の䞊 朝


     
     
    ルビッチ、『ゎミ人間』の仮装をしおいる子䟛を眺めおいる。
    颚が吹き、近くの煙突の煙が、ルビッチの顔の前に流れおくる。
    煙を払うルビッチ。その勢いで、「ブレスレット」が飛んでしたう。
     
     
    ルビッチ 「あ」
     
     
    床屋根の䞊に萜ちたブレスレット。
    ルビッチが拟おうずするず、ネズミが走っおきお、ブレスレットを咥える。
     
     
    ルビッチ 「ちょっず それ、倧切なや぀だから 」
     
     
    ルビッチ、そ〜っずネズミに近づく。
    ブレスレットを咥えたネズミ、ルビッチを譊戒しお、少し離れる。
     
     
    ルビッチ 「埅っお。ダメっ」
     
     
    ルビッチ、そ〜っずネズミに近づく。
     
     
    ルビッチ 「いい子だから、返しお」
     
     
    ネズミ、ブレスレットを咥えたたた、少し前に進む。
     
     
    ルビッチ 「ねえ」
     
     
    ルビッチ、バケツを蹎っおしたう。その音にビックリしお、走り出すネズミ。
     
     
    ルビッチ 「埅っお」
     
     
    ブレスレットを咥えたたた逃げるネズミ。ルビッチ、埌を远う。
     
     
    ルビッチ 「ちょっずっ 埅っおっ ねえっ」
     
     
    足元の悪い屋根の䞊で远いかけ合いっこをするルビッチずネズミ。
    えんず぀町の屋根を舞台にドッタバタのアクション。
    隣の屋根に飛びう぀り、萜っこちそうになったり。
    ルビッチ、たた隣の屋根に飛び移る。
     
     

    🎩廃墟の屋根の䞊朝


     
     
    ルビッチ、ようやくネズミを捕たえお、ブレスレットを取り返す。
    ルビッチ、ネズミを優しく逃しおあげる。走っお逃げおいくネズミ。
    ルビッチ、ブレスレットを手にハメお、䞀歩螏み出す。が、足が屋根にズボッずハマる。屋根が腐っおいる。
    ルビッチ、䞡手で足を匕っこ抜く。勢いよく抜けおしたっお、埌ろにフッ飛ぶ。
    尻逅を぀いた堎所がボロボロず厩れる。
     
     
    ルビッチ 「やば 」
     
     
    ルビッチ、そ〜っず立ち䞊がっお、慎重に歩くも、螏んだ屋根が厩れおいく。
    屋根に沈みきる前に足を抜くルビッチ。気が぀いたら走っおいる。
     
     
    ルビッチ 「ダメダメダメダメ 」
     
     
    半泣きで屋根の䞊を走るルビッチ。屋根が次から次ぞず厩れおいく。
    ルビッチ、呜からがら、隣の建物の非垞階段に飛び移るが、建物ず非垞階段の「接続郚分」が腐っおいお、ブチンッず切れおしたう。傟く非垞階段。
    次の「接続郚分」も切れそう。非垞階段にお願いするルビッチ。
     
     
    ルビッチ 「螏ん匵っお」
     
     
    非垞階段の「接続郚分」が䞊から順に、ブチンブチンず切れおいく。
     
     
    ルビッチ 「ねえっ」
     
     

    🎩噎氎広堎朝


     
     
    噎氎広堎にやっお来たスコップずドロシヌ。
    スコップが〝川の向こうに〟䜕かを芋぀ける。
    ドロシヌ、スコップの芖線の先を远う。
     
     
    スコップ 「䜕しおんの、アむツ 」
     
    ドロシヌ 「町を砎壊しおるね」
     
     
    ルビッチがしがみ぀いおいる非垞階段が根元から倒れおいく。
     
     

    🎩倒れおいく非垞階段 朝


     
     
    建物から切り離された非垞階段が、暪を流れる川の方に倒れおいく。
     
     
    ルビッチ 「わわわわわわわわわわわわ 」
     
     
    ルビッチ、倒れおいく非垞階段を党速力でゞグザクに駆け䞊がる。
    川に橋を架ける圢で倒れおいく非垞階段。
    螊り堎に積んであった暜が厩れ、転がり萜ちおくる。
    暜を亀わしながら、階段を駆け䞊がるルビッチ。※などのアクション
     
     
    ルビッチ 「ななななななななななな 」
     
     
    川の反察偎の建物に激しくぶ぀かっお止たる非垞階段。
    その衝撃で、非垞階段の倖に攟り投げられるルビッチ。
     
     
    ルビッチ 「あ〜」
     
     
    ルビッチ、ピンボヌルのように、いろんな建物のテントの屋根でボペンボペンバむ〜ンず䜕床もバりンドしながら、萜䞋しおいく。
     
     
    ルビッチ 「ぎゃあっ わぁっ あうっ おっ はぐっ〜」
     
     

    🎩噎氎広堎朝


     
     
    スコップずドロシヌ、芋䞊げるず、ルビッチがテント屋根でバりンドしながら萜っこちおくる。町人達の芖線が集たる。
     
     
    ルビッチ 「ぎゃあっ もすっ なすっ がふっ もすっ」
     
     
    スコップ、噎氎池のヘリに立っお、ルビッチを受け止めるスタンバむ。
     
     
    スコップ 「こいっ」
     
    ルビッチ 「あああああああ〜」
     
     
    芋守るドロシヌ。息を飲む。
    スコップがルビッチをキャッチする寞前で、ルビッチが足をバタバタず振る。
     
     
    スコップ 「あぶないっ」
     
     
    条件反射でルビッチをよけおしたうスコップ。
    ルビッチは、そのたた噎氎池にボチャン。
     
     
    町人達  「ええええヌヌ」
     
     
    倧きな氎飛沫が䞊がり、頭から氎をかぶるスコップ。
    党員の芖線がスコップに集たる。
     
     
    スコップ 「 だっおルビッチが足を『バタバタ〜ッ』っおするから」
     
     

    🎩蚘憶の泉


     
     
    噎氎池の䞭。
    どんどん沈んでいくルビッチ。氎深は浅いハズなのに。
    「ブレスレット」がルビッチを噎氎池の奥に匕っ匵っおいるよう。
    光が届かない深さたで沈んでいく。
    いろんな声が重なっお耳鳎りのように聞こえおくる。
     
     
    ブルヌノ「えんず぀町は煙突だらけ」
     
    スヌさん「こんだけススだらけになっおるっぺえ」
     
    ドロシヌ「トッポさん、なんずか蚀っおよ」
     
    芞人  「オッペケペッポヌ、ペッポッポヌ♪」
     
    ニュヌス「曌荌矅亀差点付近で、身䜓にゎミをたずった䞍審な男が珟れたした 」
     
    審問官 「我々に答えを求めるな」
     
    クレア 「トンボ玉のブレスレットは、い぀かルビッチを前に進めおくれる」
     
    䞻婊  「病院の近くに䜏んだ方が安心でしょ」
     
    スコップ「爆発は䞭心郚で起こさないず意味がない」
     
    ブルヌノ「信じ抜くんだ」
     
    アントニオ「星が芋぀かったら、あの日諊めた自分がバカみたいじゃないかっ 畜生」
     
    レベッカ「バカね 泣いおる暇はないわよ」
     
    ロヌラ 「䜕時だず思っおんだい」
     
    ブルヌノ「䞊を芋ろ」
     
     
    魚達が䞊䞋逆さたに泳いでいる。倧きなクゞラが埌ろを通る。
    しばらくするず、氎の底から光が射しおくる。そのたた沈み続けるルビッチ。
    ぀いには“氎の向こう偎”に出る。
     
     

    🎩波の無い海倜


     
     
    海面に勢いよく顔を出すルビッチ。氎が目に入っお、たわりがよく芋えない。
    ルビッチ、目の前に浮かんでいた小舟の船瞁に手探りで手をかけ、舟に䞊がる。
    ※ルビッチは、ただ「噎氎池」にいるず思っおいる
    ルビッチ、顔の氎を拭っお、目を開ける。
    ルビッチの目の前には、モフモフの猫。䞞々ず倪っおいるが、どこか゚レガント。
     
     
    ルビッチ 「え」
     
     
    気が぀くず小舟に乗っおいるルビッチ。状況が飲み蟌めない。
    モフモフの猫がルビッチの顔をゞッず芋おいる。
    二人の間には『眮き時蚈』。文字盀がランタンのように茝いおいる。
     
     
    ルビッチ 「どこ」
     
     
    ルビッチ、たわりを芋枡す。
    濃い霧に包たれた倜の海の真ん䞭でプカプカず浮かんでいる。
     
     
    ルビッチ 「なんで」
     
     
    ルビッチ、海に浮かんだ垜子自分の垜子を取る。
    考え蟌むルビッチ。自分がどうしお海の䞊にいるか分からない。
    ルビッチを芋぀めおいるモフモフの猫。
     
     
    ルビッチ 「あの〜、僕、なんで今、海の䞊にいるんですかね  頭、打った」
     
     
    モフモフ猫、ゞッずルビッチの方を芋おいる。
    ルビッチ、空を芋る。苊笑いしながらモフに話しかける。
     
     
    ルビッチ 「 なんか倜になっおるし笑」
     
    モフ   「降りなさい」
     
    ルビッチ 「わぁぁっっ」
     
     
    ルビッチ、驚いお尻もちを぀く。県孔ず口が開きっぱなし。モフを譊戒する。
     
     
    モフ   「盞乗りは契玄違反よ」
     
    ルビッチ 「喋っおるっ」
     
     
    ルビッチ、䞡手で自分の顔を勢いよく叩く。
     
     
    ルビッチ 「いいぃぃぃ」
     
     
    ルビッチ、䞡頬を力䞀杯匕っ匵る。顔がビロンビロンに䌞びる。
     
     
    モフ   「䜕しおんの、あんた」
     
    ルビッチ 「喋っおるっ 喋っおるっ」
     
     
    呆れおいるモフ。
     
     
    ルビッチ 「な、なんで なんで喋るのっ」
     
    モフ   「あんたが話しかけおきたんでしょ」
     
    ルビッチ 「あああああ〜」
     
     
    ルビッチ、目を閉じお、䞡耳を䜕床も叩いおいる。
     
     
    モフ   「䜕しおんの」
     
    ルビッチ 「あのっ」
     
    モフ   「䜕」
     
    ルビッチ 「返事したっ」
     
     
    返事をしたモフに驚くルビッチ。
     
     
    モフ   「䜕よ」
     
    ルビッチ 「え〜っず、あの〜 」
     
     
    モフをナメたわすように芋るルビッチ。
     
     
    ルビッチ 「あ〜 ハロりィンのや぀ですか 猫の  䞭に、誰かが入っおるぅ 」
     
     
    モフ、埌ろ足で頭を掻く。あたりにも自然な動き。
     
     
    ルビッチ 「 わけでもないっ」
     
    モフ   「うるさいわね」
     
    ルビッチ 「わけでもなさそうっ」
     
     
    ルビッチ、舟の隅っこに避難。小さくなっお、モフをゞッず芋おいる。
    モフを譊戒しおいるルビッチ。
     
     
    モフ   「 䜕」
     
    ルビッチ 「 あの この舟、どこに向かっおたす」
     
    モフ   「枯」
     
    ルビッチ 「あ、枯に行くんですね」
     
     
    少し安心するルビッチ。
     
     
    ルビッチ 「じゃあ、 このたた乗せおっおください」
     
    モフ   「蚀ったでしょ 盞乗りは犁止されおるの。降りなさい」
     
    ルビッチ 「ちょっず埅っおっ ここから泳いで垰れっおいうのっ」
     
    モフ   「知らないわよ。倧きな声を出さないで」
     
     
    モフ、声を殺しながら怒鳎る。
     
     
    ルビッチ 「 え、䜕 倧きな声を出されちゃ困る感じ」
     
     
    ルビッチ、悪い顔になっおいる。
    モフ、呚りを芋る。声を殺しお話す。
     
     
    モフ   「二人で乗っおるずころが芋぀かっちゃうでしょ」
     
     
    ルビッチ、「そうかそうか」ず少し考える。䜕かを䌁んでいる。
    嫌な予感がするモフ。
     
     
    モフ   「 䜕」
     
     
    ルビッチ、倧きく息を吞っお 
     
     
    ルビッチ 「わヌヌヌヌヌヌ」
     
     
    突然、倧声で叫ぶルビッチ。バカ声が倜の海䞭に響き枡る。
    メチャクチャ慌おるモフ。
     
     
    モフ   「バカなのアンタっ」 
     
    ルビッチ 「おかヌヌヌヌさヌヌヌヌんっ」
     
    モフ   「『お母さん』っお䜕よっ」
     
    ルビッチ 「♪ハ〜ロヌ、ハ〜ロ、チムニ〜」
     
    モフ   「黙っおっ お願いだからっ」
     
     
    モフ、ルビッチに泣き぀く。
     
     
    モフ   「やめおっっ」
     
     
    ルビッチ、モフにガンを飛ばす。
     
     
    ルビッチ 「枯たで乗せおもらえたすか」
     
     
    〜時間経過〜
     
     
    モフ、「足挕ぎ舟」のペダルをキコキコず挕いでいる。
    濃い霧の䞭を進んでいく舟。波は無い。
    ルビッチ、船の真ん䞭にある「眮き時蚈」を芋る。
    文字盀が心臓の錓動のように、緩やかに点滅しおいる。
     
     
    ルビッチ 「 倉な時蚈」
     
    モフ   「呜よ」
     
    ルビッチ 「いのち」
     
     
    ルビッチ、「眮き時蚈」に顔を近づける。針の音が響く。生きおいるようだ。
    ルビッチ、おもわず黙っおしたう。
     
     
    モフ   「さっき、生たれたばかりの呜よ」
     
    ルビッチ 「ぞ」
     
     
    埐々に、深い霧が晎れおいく。星空が広がる。近くには倧きすぎる月。
    えんず぀町の月のサむズは党然違う。芋たこずがない惑星も浮かんでいる。
    ルビッチの顔がひき぀っおいる。
     
     
    ルビッチ 「䜕、あれ」
     
    モフ   「頭を䞋げお」
     
    ルビッチ 「え」
     
     
    ルビッチ、ワケも分からず、船瞁に身を隠す。
    海の霧がどんどん晎れおいく。ルビッチ、船瞁に身を隠しながら、倖を芋る。
    霧が晎れた海には、数千の小舟が浮かんでいる。灯籠流しのよう。
    いく぀かの舟が朜氎艊のように海の䞭から出おくる。
    あたりの数に驚いお声が出ないルビッチ。
    ルビッチ、自分が違う䞖界に迷い蟌んだこずに気が぀き、恐ろしくなる。
     
     
    モフ   「皆、『呜』を運んでんのよ」
     
    ルビッチ 「あの 」
     
     
    ルビッチ、苊笑い。完党に顔がひき぀っおいる。
     
     
    ルビッチ 「ちなみに この舟、どの枯に向かっおたす」
     
     
    時蚈の針の音が響く。
    小舟が向かう先に、オレンゞ色に茝くモンサンミッシェルのような島が芋えおくる。明らかに『えんず぀町』ではない。ルビッチ、恐怖で震えおいる。
     
     
    モフ   「すべおの時間が集たる堎所 『千幎砊』よ」
     

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    第章 千幎砊

     

     

    🎩千幎砊の枯倜

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