
[詩]花と四季 #note文芸部大賞2025
春は梅
風はまだ冷たくとも
ほころぶ花に
冬の終わりを見る
夏は百日紅
その木肌は涼やかに
太陽よりも炎よりも
赤くしぶとく燃えさかる
秋は金木犀
入道は鰯に追われて高い空
澄んだ香りが風に乗り
鼻をくすぐる
冬は椿
赤い椿に白椿
過ぎゆく年に思いをはせて
新たな年に視線を上げる
季節は花を咲かせ
咲く花は季節を動かす
咲けば散る
散ればまた咲く
花の性
手のひらに花びら一つ
風にさらわれ飛んでいった
空を舞う花びらに
「また来年」と
そっとつぶやく
#note文芸部大賞2025