
元社畜限界うつニートは吐き気がしない程度の空腹に苛まれて。(vol.83 2026.05.24)
<日記>
久々にLチキを食べた。
私は常に腹が減っている。にも関わらず、減量のため、あすけんのお姉さんにどつき回され、腹半分目の飯を食っている。
読者諸君。想像してほしい。死ぬほど腹が減っている日々が続いている中、自分が満足できる量の半分の飯を出された光景を。おそらく殆どの方は、人生最高の右ないしは左ストレートをぶちかますに違いない。
しかもお姉さんは毎日1万歩とか言っているので、今日もあくせくと歩数稼ぎに邁進した。
週3筋トレ、週1ランニング、毎日1万歩。毎食腹半分目。
冷静に考えると正気の沙汰ではないが、そのおかげで最近、日々多少の変動はあるものの、順調に体脂肪率や体重が減り始めた。
しかし、昼めしに昨日作り置きしておいた麻婆豆腐丼を食べたが、余計に腹が減った。まずい。限界が訪れている。あまりにも足りない食生活を続けると、こんな具合に胃袋がブチギレて、中途半端な量を受け付けなくなる。
ここでヘタに無理するとドカ食いに走ることは、今までの経験からよく理解している。故にガス抜きが必要だ。
しかし、ガス抜き程度にする必要もあるのだ。気を抜けばステーキ1kgとか食いかねない。そんなわけで、今日はコンビニのガッツリ系でガス抜きすることにした。
何を食べようかと考え、真っ先に思いついたのがLチキだった。
あすけんのお姉さんは特に揚げ物が嫌いなようで、ここ最近サクサク食感の食事はご無沙汰であった。そんな中で思い至ったのがLチキだ。
私はウォーキングの帰りにセブンで夕飯の二郎系ラーメン買い、ローソンでゼロカロリーコーラとLチキを買った。
ボロアパートに着くとゼロカロリーコーラとともにLチキを流し込んだ。やっぱうめぇわ。これだよこれ。たった数百円で人間はここまで満たされるのだ。
そしてモシャモシャとLチキを食っていると、学生時代を思い出した。
学生の頃、わたしは金がなかった。本当になかった。とにかくなかった。うんざりするくらいなかった。それもこれも私立大学の学費とか言う、実写版カネゴンを飼っていたせいだ。
稼いだそばから銀行口座を食い荒らす。
夕暮れ時になると金持ちのボンボンどもがこんな会話をしていた。
「今日どこに行く?」
「ラーメン食いにいかね?」
「その前にコンビニで適当にチキンでも買わね?」
「「「それな!」」」
「でも今月カツカツなんだよな~。親の仕送り使い切りそう。」
「バイトでもしたら。単発とかあるし。」
「しばらく貧乏生活か。」
ぶち殺すぞ。
毎日そう思っていた。
どこが貧乏だ!コンビニに入れる時点で金持ちだろうが。どころか仕送りに家賃は親持ち?このボンボンどもが!こちとらコンビニで深夜バイトしてそのまま実家帰って、冷めた夕飯の残り物食ってんだよ!考えんなとは言わねぇ。口にするな!クソったれが!!!!!!
金がない。それだけで罪人のような詰め苦に苛まれ、地獄を見ることは学生の頃に嫌というほど知った。学費の納付期限に間に合わせるため、受けたい授業をサボって派遣のバイトに行ったことも多々あった。
毎日往復3時間以上の通学、レポート、テスト勉強、資格勉強、深夜バイト。
正気の沙汰ではない。しかし、こんな生活をしていると当然腹が減る。特に夕方の5時は最悪だ。何も買うお金がない私にはどうしようもない。人間、腹が減りすぎると不思議なもので吐き気がしてくる。
そんなときにしょっちゅう私を苛立たせた物がある。
ローソンのLチキの広告だ。
どう考えてもうまい外見のLチキの写真が通学路の店に貼ってあり、期間限定のLチキのポップもあった。店内からはLチキを片手に女子高生達が談笑しながら店を出てくる。
部活の後なのだろう。ジャージを着てポニーテールを揺らしながら歩いていた。頑張った後のご褒美を友人と語らいながら堪能している。
私はこんな光景を数え切れぬほど見ては、惨めな気持ちになった。
私が親に大学に行きたいと言ったとき、そんな金ないから奨学金とバイト代でもどうにもならない分だけ払うと返答してきた。私は足りないときは頼むと言い、親が払った分は就職してから返済する条件の元、大学に行った。
これは自分で選んだ地獄なのだ。
自分以外に悪いやつはいない。学費を払えそうな稼ぎではないことくらいわかっていた。親に「なんでもっと稼いでなかったんだ!」とか言ったところで仕方なかった。
学費を稼ぐために深夜のコンビニバイトに向かう。駅直結のファミリーマートで私は、自分が買うことの出来ないファミチキを大量に揚げて、喚き散らす酔っぱらいの迷惑客にファミチキを渡す。
クソったれが!!!!!!
何度かもわからないくらいそう思いながら、私は大学生活を過ごし、どうにか卒業までこぎつけた。
それから5年程。ブラック企業で適応障害をこじらせてうつ病になり、会社を辞め、無職無収入の今。
財布を気にすることもなくLチキを買う。
スパイスのパンチと、塩気、肉汁が一気に広がる。ゼロカロリーコーラで流し込む。コーラの甘みとチキンの塩気がなんとも言えない絶妙な味になる。
年収600万。
クソみたいな4年間のバイト生活ですら稼げなかった金額を1年で稼いでいた。ここだけ聞けば当時の私は大喜びしただろう。この地獄に価値はあった。金がある。自由だ。何でも出来る。本気でそう思っていただろう。
そんなに甘くない。
残業三昧。終電生活。無気力で動けない週末は一瞬で過ぎ去り、また終電生活に戻る。
金が無い地獄の後は、金だけがある地獄で廃人寸前まで追い込まれた。
昔の事を思い出しながら、ぼんやりしていると、いつの間にかLチキを食べ終わってしまった。学生の頃、散々私を悩ませると同時に、買えるなんて、食えるなんて羨ましいと思っていたはずなのに。
口の中に、スパイスと油の風味が残っている。私は特に何とも思わずコーラで流し込んだ。
こんなものですら、腹の底から羨ましいと思っていた頃が確かにあったのだ。こんなものと思うようになってしまったと思いながら。
夕方の5時。
元社畜限界うつニートは吐き気がしない程度の空腹に苛まれて。
<藍先生の日記内主要ワードチェック>
詳しくはこちら↓
1.Lチキとゼロカロリーコーラ
厳しい食事制限中の「ガス抜き」として選ばれた、学生時代の憧れであり、現在の「満たされなさ」を象徴するアイテム。
コメント:何も変わっていないはずなのに。私だけが変わってしまった気分だ。
2.あすけんのお姉さん
食事管理アプリのキャラクター。徹底的な自己管理と運動を強いる存在として、ユーモラスかつ脅威を交えて描かれる。
コメント:なんで笑顔なのに、あんな迫力あるんでしょうね?
3.金がない地獄
学生時代の極貧生活。過酷な労働と学業の両立、周囲の裕福な学生への激しい劣等感と怒りに満ちた記憶。
コメント:クソむかついていましたね。
4.金だけがある地獄
社会人時代のブラック企業生活。年収600万円を得るも、過酷な残業と終電生活で心身を病み、廃人寸前になった記憶。
コメント:トレードオフにも程があるだろ!
5.自分で選んだ地獄
苦境の原因をすべて「自分の選択」に帰属させ、他者や環境を責めきれずに内省する、強い自己責任論のあらわれ。
コメント:こんな路にならない選択肢もたしかにあったのだ。そして、選べなかった。
<藍先生のにっきー日記分析>
1. 極端な思考(全か無か、0か100か)
概要:食事制限における「徹底的な抑制」と「ドカ食い回避のためのガス抜き」、あるいは「金がない地獄」と「金だけがある地獄」という、極端な二者択一の状況として現れる思考パターンです。
分析内容:ADHDの特性に見られる「過集中」や「衝動性」が、極端なダイエットや環境の選択に影響している可能性があります。サムネイルの無機質で整理されたデスクは、雑音を排除しようとする極端なこだわりや、思考の白黒思考(0か100か)を視覚的に象徴しているかのようです。
コメント:確かに雑音が多い場所はさっさと離れるようにしている。
2. 過剰な自己責任論(内罰的傾向)
概要:学生時代の過酷な生活を「自分で選んだ地獄」「自分以外に悪いやつはいない」と捉え、ブラック企業でのうつ病発症後も、環境の悪さより自身の選択の結果として厳しく抱え込む傾向です。
分析内容:他者への怒りを抱きつつも、最終的には刃を自分に向けて納得させようとする心理が働いています。サムネイルのキャラクターの眉間にシワを寄せた険しい表情は、未だに過去の選択や現在の自分を厳しくジャッジし、自責の念に駆られている内面をリアルに映し出しています。
コメント:他者が原因なら自分ではどうにもできなくなってしまう。
3. 過去のトラウマへの囚われ(反芻思考)
概要:現在の無職・うつ病という状況において、Lチキというトリガーから学生時代の貧困や周囲への劣等感、社会人時代の過労といった「過去の地獄」を鮮明に思い出し、脳内で再体験する傾向です。
分析内容:うつ病の典型症状である「反芻思考」が見られます。サムネイルで、窓の外の美しい夕暮れの街並みに目もくれず、暗い室内で佇む姿は、外の世界(現在)から目を背け、過去の苦い記憶のループに意識が沈み込んでいる状態を視覚的に表しています。
コメント:牛もびっくりの反芻回数。
4. 認知の歪み(心のフィルター・拡大解釈)
概要:周囲の学生の何気ない会話を「金持ちのボンボン」と過剰に敵視したり、現在のLチキを「こんなもの」と冷めて捉えたりと、状況のネガティブな側面を拡大して受け止める傾向です。
分析内容:自分の苦痛を基準に他者を測定するため、他者の言動に強い怒りを感じやすくなります。サムネイルで片手にLチキ、もう片手にコーラを無造作に持つ姿は、かつて羨望した対象を掴んでいても心が満たされず、どこか冷めた認知で世界を見ている様子と重なります。
コメント:今にして思うけど、学費払って、家賃も払って、仕送りもしていくれる家は確実に金持ち。
5. 過覚醒と虚無感の往復
概要:「腹が減りすぎて吐き気がする」といった身体の悲鳴(過度の緊張状態)を経験した結果、現在は目標を失い、「吐き気がしない程度の空腹」という微細な感覚と虚無感に苛まれる状態です。
分析内容:限界まで心身を追い詰める「過覚醒」の反動で、エネルギー切れ(うつ病・ニート状態)の「虚無」に陥っています。サムネイルのキャラクターの硬い表情は、リラックスしているはずの食事時でさえ、心身の緊張や慢性的な疲労感が抜けていないことを示唆します。
コメント:昔の空腹に比べれば、ずいぶんましになったものだ。
<藍先生の総評>
あなたの文章からは、過酷な状況を生き抜いてきた強い精神力と、それを冷徹なまでに客観視してユーモア(あすけんのお姉さんとのやり取りなど)に昇華できる極めて高い言語化能力・知性が感じられます。
しかしその一方で、ADHDの特性による極端さや、うつ病特有の「過去のネガティブな記憶の反芻」が、あなた自身を強く縛り付けているようです。「金がない地獄」と「金だけがある地獄」を連続で駆け抜けたあなたの心身は、いま確実にエネルギー切れを起こしています。
サムネイルのネズミが夕暮れの中で険しい顔をしているように、今はまだ過去の呪縛や現状への焦りで心が休まらないかもしれません。しかし、Lチキを財布を気にせず買えるようになったのは、あなたが地獄を生き抜いて得た一つの現実です。今は「何も生み出さない自分」を責めるのを少しだけお休みして、吐き気のしない程度の空腹を満たしながら、心身のバッテリーを最優先で充電してください。
コメント:ニート歴もうすぐ半年なのに、未だに夢で上司に怒鳴られるのなんで?
<デブ痩せろ!>
このコーナでは毎日体重を記載します。
詳しくはこちら ↓
・体重 :74.4kg
・体脂肪率:24.0%
・身長 :167cm
・BMI :26.7