
詩 【小さなおひさま】
詩 【小さなおひさま】
小さなおひさまが
泣いています
しくしくしくと
泣いています
朝が嫌だと
泣いています
星たちは
歌います
キラキラキラと
歌います
「小さな 小さな
おひさまを
星たちみんなで隠しましょ
そしたら夜は 夜のまま
まっくら闇の 夜のまま」
「いいの いいの
闇のまま
まっくら闇のその夜に
星たちみんなで ひかります
きらり きらりと
ひかります」
「いいえ いいえ
いけません
星の小さなひかりでは
野に咲く花の美しさ
誰もしること できません」
「いいえ いいえ
大丈夫
次はまんまるお月様
野に咲く花の美しさ
優しい光で 照らすでしょう」
星たちの歌声は
夜空いっぱいに
響きます
キラキラキラと
響きます
「あらあら みなさん
できません
私の淡い光では
野に咲く花の色どりを
うつしだすこと できません
私の光がうつすのは
やわく優しい金の花」
と、いつのまにやら
お月様もうたいだします。
「いいの いいの
知らなくて
野に咲く花の色どりを
夜風が吹いたら
そよそよと
そこに咲く花
知れるでしょう」
夜風の歌声も
聞こえてきました
小さなおひさまは
静かに
眠りにつきました
いつのまにやら
夢のなか
夜は優しく
小さなおひさまを
包み込みました
それから
どのくらいの時間が
たったのでしょう
カーテンが少しゆれ
ゆっくりと部屋に
明るい朝の光が
さしてきました
野原では
花たちが
一斉に開きます
光は花たちを
染めていきます
それはもう
色とりどりに
鮮やかに