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残りの時間を可視化したら余裕が生まれた

    自分のこれからの時間を俯瞰できるカレンダーを作った私は、老後という漠然とした時間が可視化でき、すっきりした気持ちでいます。しかし夫はこのカレンダーを快く思ってはいないようです。見方によっては寿命のカウントダウンだというので、縁起でもないと感じています。夫は現実を直視するのが苦手なので、「あなたにも作ってあげようか」と声を掛ければ即、「いえ、結構です」と返してきます。とはいえ私にとってはこれからの20年を目指した夢のカレンダー。夫の理解を求めるまでもなく、私はマス目をマーカーで塗りつぶす日々が始まったのですが、今なんと早くも記入忘れの3日分をまとめて塗りつぶしたりしています。
    このカレンダーのスタート時点で目標までの時間が7,300日余り。この数値がことのほか私にとってボリュームがあったことから、「結構時間があるじゃない」なんて思った途端、余裕が生まれたのです。時間を粗末にはできないけれど、案外焦らずにゆっくり生きても良いのかもしれません。どうも先日のまとめ塗りは、焦りが消えた時間だったようです。
    いつもなら3日で挫折だと考えてしまいがちですが、今回はこの膨大なマス目のおかげで1日1日に執着しすぎず、老後は大らかな気持ちで時間と向き合えそうです。
    人生カレンダーの考え方は、過ぎた時間と残りの時間を直感的に把握でき、ただ淡々と過ぎ去る日常の中にこんな気付きを与えてくれるのです。

    最後の1マスの日を迎えた時、私はどんな暮らしをしているだろうか。目標は91歳。ほとんどのモノは手放し、身辺が整い、身軽になって、持ち時間はないのにきっと、思いのほか豊かな利息が付いて満足しているに違いない。



     
     
    大学教授だった夫は退職後「名誉教授」となりましたが給与はなく年金に頼る生活。学者生活から年金に頼る年金教授となった夫との日々を妻が綴ります。

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