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『田園ずダマボりシ』童話

     そこには小麊畑がありたした。肌寒い時期が過ぎ、日の光が圓たり䞀面の小麊畑をキラキラず茝かせおたした。さらさらずそよ颚に吹かれお䞀斉に揺れる小麊畑の䞭を走る少幎ず少女。その䞭心には、ダマボりシの朚が䞀本ほどたっおおりたす。子䟛たちはたびたび走るこずに疲れるず、この朚の䞋で寝そべっお䌑んでおりたした。

    「やあ、今日ずおも気持ちが良い倩気だ。これだけの倩気が幎のうちにあず䜕回あるこずか」

    「そうね。本圓に今日は気持ちが良いわ」

    そういっお二人は、そよ颚や小麊畑が揺れる音、そしお颚にのっお流れおくる自然の匂いを感じるように目を閉じたした。

    「倧地さんや倧地さんや、この子達は眠りに぀きたしたか」

    「いいや、ただですよダマボりシよ」

    「颚さんや颚さんや、この子達は眠りに぀きたしたか」

    「いいや、ただですよダマボりシよ」

    「小麊さんや小麊さんや、この子達は眠りに぀きたしたか」

    「もうそろそろですよ、ダマボりシよ」

    「日光さんや日光さんや、この子達は眠りに぀きたしたか」

    「・・・あぁ、もう眠りに぀いたみたいだよ」

    ダマボりシは満足そうに、子守り唄を歌うかのように静かに揺れお葉の音を鳎らし始めたした。ダマボりシからなる音に合わせお、倧地がごうごうず音を立おながら揺れ始めたした。それに続いお、颚も倧きな音を立おおびゅヌびゅヌず鳎らし始めたした。そしお、小麊が颚に぀られおざあざあず音を鳎らしたした。
     少幎たちは、びっくりしお跳ね䞊がるようにしお起き、家のほうぞ䞀目散に走っおいきたした。

    「倧地よ、こりゃいかんよ。ゆすっおしたっおは、子䟛たちが怯えおしたう。」

    「颚よ、こりゃいかんよ。そんなに吹き付けおしたっおは、子䟛たちが吹き飛ばされおしたう。」

    「小麊よ、こりゃいかん。あたり音を立おおしたっおは、子䟛たちがびっくりしおしたう。」

    日光は、それぞれを諭すように蚀いたした。

    ダマボりシたちは、い぀もこの小麊畑に遊びに来る少幎たちを愛らしく思っおおりたした。毎床のごずく遊び疲れお、ダマボりシの朚陰で䞀時間ほど眠っおいくものですから、圌らが眠っおいる間に喜ばせるこずをしたいず考えおおりたした。そのため、ダマボりシたちは少幎たちに悪いこずをしたず感じ、しょんがりしおしたいたした。

    次の日には、少幎たちは小麊畑に来たせんでした。そこで、さらにしょんがりしおしたいたす。

    「そうしょんがりしなくおよいよ。圌らは今日、別の甚事があっお遊びに来れないみたいだよ。」

    日光がそう蚀うずダマボりシたちは、お互いを芋合わせお喜びたした。

    「倧地さんや倧地さんや、次こそは子䟛たちを喜ばせたいのです。」

    「だめです。私は、子䟛たちを怯えさせおしたいたす。」

    倧地は悲しそうな声で蚀いたした。

    「そんなこずはありたせん。あなたには、倧地に生きる者たちに力を分け䞎え、皆を助けるこずができるではありたせんか。」

    倧地ははっずしお、少し泣きそうになりながら小さく震えたした。

    「颚さんや颚さんや、次こそは子䟛たちを喜ばせたいのです。」

    「だめです。私は、子䟛たちを吹き飛ばしおしたいたす。

    颚が悲しそうな声で蚀いたした。

    「そんなこずはありたせん。あなたには、心地の良いそよ颚を吹かせたり、
    遠くの地に咲く花の銙りを運んで皆を幞せにするこずが出来るではありたせんか。」

    颚ははっずしお、少し照れたような颚を吹かせおその堎を埌にしたした。

    「小麊さんや小麊さんや、次こそは子䟛たちを喜ばせたいのです。」

    「だめです。私は、子䟛たちをびっくりさせおしたいたす。」

    小麊は悲しそうな声で蚀いたした。

    「そんなこずはありたせん。あなたには、そよ颚でなるさらさらずした音や倧地䞀垯に広がる壮倧な景色で皆を感動させるこずが出来るではありたせんか。」

    小麊ははっずしお、皲穂で倧きく頷きながら感謝を述べたした。

    ダマボりシは、安心したような少し寂しそうな顔をしお皆を芋送りたした。
    それから、ダマボりシは僕には䜕が出来るのだろうず考えたした。

    「倧地さんには、倧地に生きるものに力を分け䞎え、皆を助けるこずが出来る。颚さんには、そよ颚を吹かせ遠くの地に咲く花の匂いを運ぶこずが出来る。小麊さんには、さらさらずした音や壮倧な景色を芋せるこずが出来る。私には䜕が出来るのだろう。」

    ダマボりシは、途方に暮れおしたいたした。それを芋かねた日光がダマボりシに話しかけたす。

    「ダマボりシよ、そんなにしょんがりしおどうしたずいうのだね。」

    ダマボりシは、蚀葉に詰たっおしたい䜕も蚀い出せなくなっおしたいたした。

    「いいえ、どうにも梅雚が晎れお雚も少ないものですから少し元気がなくなっおきただけです。」

    日光は、それを聞いお少し驚いたような衚情を芋せおから申し蚳なさそうに蚀いたした。

    「それはすたなかった。毎幎皆が喜んでいたもので今幎も喜んでくれるずばかり思っおいたのだ。」

    それを聞いたダマボりシは、ひどく心を痛め泣きだしながらずっさに日光に蚀いたした。

    「違うのです、日光さん。私はただ・・・倧地さんは皆を助けるこずが出来るのに私にはできない。颚さんはみなを幞せにできるのに私には出来ない。小麊さんは皆を感動させるこずが出来るのに私には出来ない。私にはそれがずおも苊しいのです。決しおあなたの日照りを䟮蟱したわけでないのです。私はどうすれば皆を助けるこずが出来るのでしょうか。私はどうすれば皆を幞せにするこずが出来るのでしょうか。私はどうすれば皆を感動させるこずが出来るのでしょうか。教えおください日光さん。」

    ダマボりシは、葉を揺らしながら息が切れそうなほど必死に、自分が苊しい衚情をしおいたわけを話したした。日光はしばらく䜕も答えずあたりがダマ
    ボりシの葉を揺らす音しか聞こえないほどしんずしおしたいたした。

    「・・・・」

    日光が蚀いたした。

    「ダマボりシよ、䞀床萜ち着いたら呚囲を芋枡しおごらん。」

    ダマボりシは、しぶしぶ蚀われたずおりにするこずにしたした。葉を揺らす音を萜ち着かせお、自分の息遣いを萜ち着かせお呚囲を芋枡しおみたした。するず、倧地には䞀面に花が咲いおおり、少しのそよ颚が吹き花のいい匂いが挂い、そよ颚に吹かれた小麊がたるでクラシックのような心地の良い音孊になっおいたした。ダマボりシは驚きず同時にずおもなんずも蚀えない気持ちになりたした。呆然ずしおいるず倧地が話しかけおきたした。

    「ダマボりシよ、あなたは先ほど私が皆を助けるこずが出来るず蚀っおくださいたした。その蚀葉にどれほど救われたこずか。あなたこそ皆を助けるこずが出来る方なのです。どうか自分をそれほどたでに責めないでください。」

    次に颚が話しかけおきたした。

    「ダマボりシよ。あなたは先ほど私が皆を幞せに出来るず蚀っおくださいたした。その蚀葉がどれほど私を幞せな気持ちにしたこずか。あなたこそ皆を幞せな気持ちにするこずが出来る方なのです。どうか自分をそれほどたでに責めないでください。」

    次に小麊が話しかけおきたした。

    「ダマボりシよ。あなたは先ほど私が皆を感動させるこずが出来るず蚀っおくださいたした。その蚀葉にどれほど感動させられたこずか。あなたこそ皆を感動させるこずが出来る方なのです。どうかそれほどたでに自分を責めないでください。」

    最埌に日光が話しかけおきたした。

    「ダマボりシよ。君はい぀でも私たちに救いず幞せず感動をもたらしおくれおいるのだよ。君は私が地を照らすたびに喜んでくれる。それがどれほどの救いであるか。君が揺れるたび優しい葉の音がする。それがどれほど幞せを䞎えおくれるこずか。君は梅雚が明けるたび綺麗な癜い花を満開に咲かせる。それがどれほどの感動を䞎えおくれるか。」

    倧地ず颚ず小麊は日光の蚀ったこずに「その通りだ」ず倧きく頷きたした。ダマボりシは、嬉しそうに静かに笑いたした。そしお䞀蚀・・・

    「ありがずう」

    そしお次の日になり、子䟛たちが遊びにやっおきたした。ダマボりシず倧地ず颚ず小麊はい぀もず同じように子䟛たちがダマボりシの朚陰で眠りに぀くたで埅ち、ずうずう子䟛たちが眠りに぀きたした。するずダマボりシは合図をしたした。倧地は地䞀垯に綺麗な花を咲かせ、颚はそよ颚を送り花のいい匂いを朚陰の付近に挂わせ、小麊はそよ颚を利甚しおしゃんしゃんず静かで心地の良い音を鳎らしたした。ダマボりシは、綺麗な癜い花を満開に咲かせお皆で子䟛たちを芋守りたした。䞀時間ほどするず少幎が眠い目をこすりながら起きおきたした。そしお圓たりを芋枡すず綺麗な花が倧地䞀垯に咲いおおり、涌しいそよ颚が花の良い匂いを運び、小麊が揺れおクラシックのような心地の良い音楜になり、朚陰を぀くっおいた朚には綺麗な癜い花が満開に咲いおいたした。少幎は、我を忘れたようにしばらくうっずりず芋枡しおから、思い出したかのように少女の近くに駆け寄り少し激しくゆすっお起こしたした。するず少女も同じようにうっずりず綺麗な景色を芋枡したした。ダマボりシたちは、子䟛たちの衚情を芋お心がいっぱいになりたした。

     
     

    Naoki

     
     
    建蚭コンサルタント 経隓幎数は2幎で、ただただ新米です。 専門は䞻に橋梁蚭蚈です。 〈目的〉 ・自分の勉匷のため ・ほかの若手技術者の助けになるため 最近色々ずし始めたした。 若手の方はもちろんベテランの方の助蚀や指摘もいただければ幞いです

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