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Photo bymado_no_kotoba

死んだ妻は今日も囁く 17

    死んだ妻は今日も囁く 17


    優は優しい。


    あまねはそう思っていた。


    優は何も言わない。


    体調を崩しても責めない。


    家事もやってくれる。


    心配もしてくれる。


    だからこそ苦しかった。


    (私ばっかり迷惑かけてる)


    そんな思いが日に日に大きくなる。







    ある日。


    あまねは朝から掃除をした。


    洗濯をした。


    買い物へ行った。


    夕飯まで作った。


    久しぶりに充実していた。



    優も驚いていた。


    「すごいじゃん」



    その言葉が嬉しかった。


    本当に嬉しかった。


    だから。


    無理をした。





    翌日。


    起き上がれなかった。


    その翌日も。


    さらに翌日も。




    天井を見ながら、あまねは静かに泣いていた。


    (まただ)



    (また私は......)


    何も変われていない。


    変わりたいのに身体と心が追いつかない悔しさにあまねは泣いた。


     
     
     
    深海と陸のあいだを漂いながら、怪文書みたいな幻想文学を書いています。 現実で拾った感情や違和感を、深海世界の寓話へ変換するのが好きです。 王、女王、煮干し、貴公子。 愛、支配、孤独、違和感、ときどき笑い。 作品制作では、AIとの対話や即興セッションも活用してます。

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