Google MapsとGPSで夜のグランドバザールが迷路になった話
2026年5月にストップオーバーを利用して、イスタンブールで27時間観光をした。うち7時間は睡眠だけど。
初日は犠牲祭の前日。21:30過ぎに、エミノニュから徒歩でスルタンアフメトエリアのホテルに行こうとした。Google mapsを使って歩いていたところ、グランドバザールのゲートが既に閉まっていて通り抜けができず、道に迷ってしまった。
旅行前に調べたところ、「祝日前日から休業しているお店も多い」という記事をいくつかWeb上で読んでいた。あまり期待しないようにしながらも、27時間を有効活用しようと思い、事前にかなり綿密な計画を立てていたつもりだったので、道に迷ったのは少しショックだった。
祝祭日の前日の街の様子や夜の街の様子がわかる記事を、Web上であまり見つけることはできなかったので、体験したことを書いておこうと思う。
今回のストップオーバーでの観光(1日目)の経過
ドゥブロヴニク空港9:15発 - イスタンブール空港12:50着
パスポートコントロールの後、大きな荷物は空港に預けた。
今回の一番の目的は、ヨーロッパとアジアの境目、ボスポラス海峡のショートクルーズ船(1.5時間)に乗ること。
アジアとヨーロッパの境目、ボスポラス海峡。人や文化が行き来するmeeting placeとしてこの街を見てみたかったからだ。
「祝日前は運休だろうか?運休だったら予定を大幅変更しなくては」
と、空港からの地下鉄の中で、代案を書いたメモを見直していた。
*旅行前に観光局とクルーズ船の運行会社に、メールで祝日の前日の運行状況の問い合わせをしたのだけれど、返信はなかった。
15:30発のショートクルーズに乗る
クルーズが運休していたらどうしよう…。Gayrettepe (ガイレテッペ)駅で地下鉄のエアポートラインをM2ラインに乗り換えた。
金角湾(ハリチ)駅から徒歩でエミノニュのショートクルーズのチケット売り場へ移動する。
行ってみたら拍子抜け。通常営業だった。


祝日前ということでたくさんのトルコの人も観光で乗船していた。1時間半で第2大橋まで行って戻って来るショートクルーズ。予定通り15:30発の便に乗れた。






17:15分過ぎにクルーズを終えて、エジプシャンバザールへ
バザールのお店も、犠牲祭り前日の午後は閉店する所が多いと聞いていたが、エジプシャンバザールはほぼ通常通りの営業だった。
立ち寄ったお店の店員さんの話によると、
「休業は明日だけだよ。また明後日から営業する(本当かどうかは謎)」
ということだった。


18:30過ぎに、普通の路線のフェリーに乗って、アジア側のカドキョイへ
エジプシャンバザールを出て、もう一度港へ。今度は路線フェリーに乗る。こちらの建物のTuryol の乗り場からカドキョイに向かう。

画像はクルーズ船に乗る前、15:00過ぎに撮ったので、かなり明るい


カドキョイの町を少しぶらぶらしたあと、夕景を見に港へ戻る。
日没は20:30頃。
スルタンアフメト・モスク、アヤソフィアが、夕焼けを背に黒く浮かび上がる風景が見たいのだ。


左がスルタンアフメトモスク。中央がアヤソフィア。右の方にトプカピ宮殿がある。

フェリーでエミノニュに21:20頃に戻ってきた
港付近の人通りは日中よりは少ない。でも少なくはない。
ここまでは順調。全て計画通り。この後はエミノニュからスルタンアフメトエリアにあるホテルに徒歩で向かう。予定では22:00にはホテルに到着するはず。

フェリーを降りたあとGoogle mapsを起動した
表示されたのはグランドバザールを通り抜けるコース。何の疑問を持たず、Google mapsの指示通りに歩いた。
だんだん人通りが少なくなる。お店も全て閉店している。
なんとなく嫌な予感。
そして、map 上では通り抜けできるようになっている、グランドバザールのゲートの扉がしまっていた。
map上に表示されるルートを1つずつ潰していったのだけど、全てどこかのゲートに通じている。そしてゲートは全て閉まっている。
ひょっとして詰んだのか?
そして道に迷った
周りには同じようにうろうろしている外国人観光客がかなりいて、みんな状況が同じということがお互いなんとなく理解でき、自然とグループができる。直接話したのはフランス人のシニア層のご夫婦。
「ホテルはどの辺り?」
「ゲートが閉まってるね」
「Mazeだよね…」
「こっちじゃない?」
というような話をお互いに始めて、10分ほど一緒にうろうろしていた。
途中、バザールの中を清掃している、作業服(制服)を来た係の人を何人か見かけた。その人たちにも
「どこに行けば出られるのか」
と聞いたが、
「ここのゲートからは出られないよ。あっちの方向へ歩いて行って」
と言われるだけで、あまりはっきりした返事がない。
指をさされた方向にしばらく歩いていくと、タクシーが目の前を通った。
「車道沿いだったらゲートはないだろうから、タクシーが来た道を行けばバザールからは出られるな」
と思い、ご夫婦に声をかけたが、だんなさんの方がmapから目が離れない。自力でどうにかしようと、混乱してきているのだろうか。
迷っている人を置いていくのが心配だったけど、私自身も迷っているし。行く方角が違うのかもしれないし、タクシーを使いたかったのかもしれない。でも、そもそもタクシーは車道があるところでないと来てくれないだろうから、結局バザールを抜けないといけないんだよね…。
まぁいいか…。
「じゃぁ」と言って別れた。
バザールを避けてベヤズット広場に抜ける
歩いていると、今度はロシア人カップルに会った。
「この道は車が通ってた。通り抜けできると思う」
と話したところ、このロシア人カップルはイスタンブール2泊目で、この辺りに慣れてきているそうで、
「そうそう。こっちの道だとベヤズット広場に抜けられると思う。バザールを避けよう」
と言ってくれて、一緒に広場に向かった。



カップルが泊っているホテルはベズヤット広場の近くのだったようなのだけど、心配して、私のホテルの近くまで見送ってくれた。
「私、ロシア好きなんです。ペテルブルグはまた行きたい!今日は本当にありがとう。助かりました」
と、最大限のお礼の言葉を伝えて、別れた。
でも、本当に道が真っ暗で、人通りがなく怖かったのは、見送ってくれた後、最後の10分ほどの道のりだった。
「中途半端に人がいる方が怖いかも、人がいない方がいいのかもしれない」と思うほど、人影がなかった。
ホテルに到着したのは22:30頃
グランドバザールを普通に通り抜けできていたら30分間くらいで到着していたところを、1時間ほどうろうろしていたことになる。
ホテルについて、フロントのスタッフさんに、
「外国人観光客がたくさんバザールで迷ってたよ。私も迷った。疲れた…」
と話したら、
「夜や祝日はバザールのゲートが閉まって通り抜けできないんだよね」
と、くすっと笑われた。
結局どうするべきだったのか
グランドバザールは夜間にはゲートが閉まるので、徒歩ルートとして通り抜けることはできない。少なくとも私が歩いた犠牲祭前日の21:30過ぎには、ゲートはすでに閉まっていたので、
グランドバザールを抜けようとせず、T1トラムの線路沿いにSirkeci、Sultanahmet方面へ歩く
(トラム沿いは人通りも多く明るそうだけど、スルタンアフメトエリアも狭い路地に入ると暗い。飲食店は開いているところがあり少し安心感もある)グランドバザールに近くなったら、坂を上がってイスタンブール大学~ベヤズット広場側の道を歩く
(ベヤズット広場に出るまで道路が暗く、そこからまた、スルタンアフメトエリアに下っていくと路地裏は暗い)

どちらかの方法をとらないと、道に迷ってしまう可能性が非常に高い。
Google AIに質問をした
帰国後、GeminiやGoogle AIに、
「バザールのゲートが閉まっているのに、Google Maps はなぜ『通り抜けできる』という表示を出してしまうのか」
と質問をしてみた。
Google AIからは、
『Google MapsはスマートフォンなどのGPS情報も利用しているため、ゲート内に住民や清掃員、迷っている観光客などの端末がその場所にあると、通行可能な場所と判断することがある』
という回答だった。
とはいえ、これが本当に今回のルート表示の原因だったのかは、私には確認ができない。やっかいな問題ではある。
今日のGoogle Mapsの表示はどうだろう
数時間前に同じ区間をGoogle Mapsで検索した。現在はグランドバザール中心部を横断せず、外周寄りのルートが表示される。



反省とまとめ
夜の徒歩移動の予定があるときは、Google Mapsが通り抜けを示すルート上にある施設が、営業時間外となっていないか、ひたすら事前に確認する…くらいか。
そして、あんなに日中は人が多いのに、バザールの中が思ったほどちらかっていないのは、夜に清掃員の人が清掃作業をしているからということを知ることができた。観光地の裏側を垣間見る機会ができて、案外迷って良かったのかもしれない。
旅人が楽しい思い出を作れるように、見えない所で配慮をしてくださっている人たちに、心から感謝したい。
そして、確かに、イスタンブールは meeting place だった。
