
それは 一瞬の煌めきだった
瞬いていたはずの その何かは
指の間からすり抜け
砂のように
サーっと静かに下降し
脚をなぞってつま先に墜ちていった
なんにも始まっていなかったのに
何かが芽生え始めかけていたその空間に
暗く湿った影が陣取り
鉛のようになった身体は
もう動こうとしない
鬱屈したそのなにかは
耳を塞ぎたくなるほどのノイズを残し
残酷に切りつけ
後ろも見ずに去っていった
ああきっと 夢を見ていたんだ
・・・きっと私は
悪い夢を見ていただけ
作者:flyhigh(ふら)
🔽マガジンもフォローしてね♪