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Photo bysono_note

すこしだけ開けた窓から
秋のヒヤッとする風が吹き込み

閉ざされていた空間にも
ちょっとだけ11月の香りと冬の気配を運んできた

ふわりと風をふくんで
大きくなびく生成り色のカーテンが
君の髪を一瞬かすめて

びっくりした君が
僕の方を向いてクシュッとわらう

窓越しに佇むきみは
やわらかな午後のひかりを全身にまとって
どうしようもないほど美しくて

翼こそないがそれはまるで天使だった

ずっとずっと

ずっとずっと見つめていたかったけど

僕の人生がそれを許してくれないようだ

僕の心臓はだんだんと力なく
脈をうつ

しだいにまぶたが重くなって

夢と現実のはざまに戸惑う

ぎゅっと握られた手のひらから
君の体温が伝わってきて

僕のなかに溶け流れていき
僕の生きてきた意味を再確認させてくれた

きみのいたぼくの命は
毎日がきらめいていて

ぼくに生きる理由を与えてくれた

ぼくはきみのことがだいすきで
それは今もこれからもずっとかわらない

きみがくれたお気に入りのラジオから
まだ微かに二人でよく聞いたあのメロディがきこえてくる

とおざかる意識の中
きみはあまりの悲哀に声を失うけど

ぼくは全部わかっているよ
きみが愛してくれていることくらい

ぼくがきみから聞いた最後の声なき

「あいしてる」に、

今でもくすぐったくて恥ずかしくなって
つい耳が赤くなってしまったんだ

ぼくは果ててしまったけど
ラジオの中からきこえる調べは

僕の声となって
きみにささやき続けるからね

きみのことを
世界でいちばん愛しているよ


作者:flyhigh(ふら)


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