60歳 やっと大人の入口
60歳って
もっと完成された大人だと思っていた
迷わなくて
人の目なんて気にしなくて
自分のこともちゃんとわかっている
そんな年齢だと思っていた
でも実際になってみたら
そんなことはなかった
まだ迷うし
失敗もするし
知らないこともたくさんある
新しいことを始めれば
今でも普通にドキドキする
ただ
昔とは少し違う
できない自分を
必要以上に責めなくなった
合わない場所で
無理に頑張り続けなくなった
誰かの正解を見て
私もそうしなきゃと思うことも
ずいぶん減った
若いころは
大人になるということは
ちゃんとすること
我慢すること
周りに合わせることだと思っていた気がする
仕事も
人間関係も
暮らし方も
こうするもの
こうあるべき
そんな見えない決まりの中で
一生懸命やってきた
それなりにできたこともある
でも
どこか窮屈だった
57歳で人に雇われることを辞めて
フリーランスになって
クライアントワークを続けて
次は好きなことをしたいと
猫のことを学んで
アロマを学んで
ビジネスを学んで
活動のためのSNSを始めて
ずいぶん遠回りしたようにも見える
だけど今思うと
その全部があったから
何が好きなのか
何が苦手なのか
どんな働き方なら心地いいのか
やっと自分でわかるようになってきた

そして60代になった今
できないことを
無理にできるようにするより
自分が自然にできることを
もっと使っていきたいと思っている
何かを堅苦しく教えるより
その人の話を聞きながら
一緒に考えていく方が好き
ずっとやってきたのに
気づいていなかっただけで
自分に合うやり方って
ちゃんとあった

60歳になったら
何かを諦めていくのだと思っていた
でも今は逆だった
いらないものを少しずつ手放して
ようやく自分に合うものを選べるようになってきた
好きなものも
嫌いなものも
できることも
できないことも
前よりずっとはっきりしている
それってもしかしたら
やっと
自分の人生を自分で選べる
大人の入口なのかもしれない
60歳を超えたからって
まだまだ完成なんてしていない
だからおもしろい
これからは
ちゃんとした大人を目指すんじゃなくて
もっと自分らしい大人になっていきたい
