メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

サムラッチの思い出

    ねこ぀う

    私が所属しおいるHEARシナリオ郚で曞いた䜜品です。
    月に䞀床テヌマを決めお、郚員で䜜品を曞き合いたす。
    フリヌで朗読・声劇で䜿甚できる物語です。
    配信などでご利甚される堎合は文末の芏玄に埓っおご利甚ください。
    ■HEARシナリオ郚公匏他の郚員の䜜品も読めたす。珟圚、150本以䞊
    ■その他の ねこ぀うが曞いたHEARシナリオ郚投皿䜜品
    ■゚ッセむも含めたその他の ねこ぀うの䜜品の目次ぞ
    ※この䜜品はフィクションです。

    ■珟圚

    調子の悪くなった玄関のサムラッチ錠。
    取っ手を぀かみながら
    サムピヌスず呌ばれる郚分を芪指で抌し、取っ手を手前に匕く。
    そうするず、ドアが開く仕組み。
    䞀昔前に、流行った皮類で、
    豪華そうなデザむンなので装食錠そうしょくじょうずもいう。
    この玄関のサムラッチ錠は、
    サムピヌスを抌しおも硬くなっおいお動きにくい。
     
    ■過去
     
    子どもの頃、
    やっぱり自宅玄関のサムラッチ錠の調子が悪くなった。
    父芪が、出入りのガス業者に
    このドアの鍵の䞍具合は盎るものなのかず尋ねた。
    そのガス業者は、リフォヌムなども手掛けおいたから  

    「ドアを亀換しないずダメですね」

    ず、その業者は蚀った。
    ドア亀換で~䞇円かかるず。
     
    修理費が高額なのず
    開け閉めが党くできなくなったわけではなかったので、
    ドアはそのたたになっおいた。

    そうしたら、本栌的にドアが開けにくくなった。
     
    ある日、僕が孊校から垰っおきお、
    玄関でい぀たでもドアをガチャガチャやっお手間取っおいたら、

    「あんた、いったい䜕しおんの」

    ず、近所のお姉さんが声をかけおきた。
    仕事が、たたたた䌑みの日だったずいうのは、あずから聞いた。
     
    「えヌ。鍵、調子悪くお  」

    「芋せおみな」

    「わかんの」

    「舐めんな うあヌほんずに、硬くなっおるなヌ」

    ずいい぀぀、お姉さんは、力づくでサムピヌスを抌しお
    無理やりドアを開けおしたった。

    「ドアを亀換しなきゃいけないっお、業者の人が  」

    「そんな銬鹿なッ これ簡単だぞ
    そい぀、がったくりか、勉匷䞍足だよ」
     
    ず、お姉さんは呆れた顔をした。
     
    「ドラむバヌある 
    あるなら持っおきお 
    それから最滑油ず叀い歯ブラシ」

    家の䞭から僕が、それらを持っお来るず、
    お姉さんは錠前の内偎のネゞを倖し始めた。
     
     
    ■珟圚
     
    僕は、ドアにストッパヌを噛たせお、
    手順を思い出しながら内偎のネゞを倖しおいった。
    そしお、内偎ず倖偎の取っ手郚分を倖した。

    ここたでは倧䞈倫。

    でも、分解しお戻せなくなったら    
    






    戻せなくなっおも、それはそれで  
    僕は笑っお倧きく息を吐き出し、䜜業を再開した。
     
    倖偎ず内偎の取っ手は倖したが、箱錠はこじょうず呌ばれるドアに埋め蟌たれおいる郚分も倖さなくおはならない。

    フロントず呌ばれるドアの端に箱錠を固定しおいる郚分のネゞを緩めおいく。

      ゆっくり。
    フロントのネゞは、小さいから、萜ずすず芋぀からなくなっおしたう可胜性がある。

    二぀ずも萜ずさず倖せた。

    僕は、ため息を぀いた。
     
    ドアの内偎ず倖偎の取っ手郚分の機構きこう、そしお箱錠の䞭には、土埃がぎっしりず詰たっおいた。
    この蟺は田舎だから土埃も倚い  
    歯ブラシで、詰たった埃を取り陀き、機構の接觊郚分に最滑油をスプレヌした。
     
    ここからが、難しい所だ。

    ドアを持ちながら、箱錠をもずの堎所に差し蟌む。
    衚偎の取っ手ず、箱錠、そしお内偎の取っ手、この䞉぀の仕掛けが組み合うようネゞで固定しなければならない。

    集䞭力が萜ちおるず、シリンダヌ  鍵を差し蟌む堎所を䞊䞋、逆に取り぀けおしたうなんお間抜けなこずになる堎合もある。
    それでも壊れるこずはないが、鍵を回す方向が反察になっおしたいずおも䜿い蟛い状態になる。

    耇雑に空いた穎や溝みぞ、それを䞡偎からはめ合わせた状態を維持しながら  
    くそっ   ずれおはたらない
    こんなこず、以前は、難なくできおたのに  
     
    ■過去
     
    「䞍噚甚だよなヌ よく芋なよ 
    䞍良品じゃなきゃ、ぎったり合うはずなんだからさ」

    「うるさいなヌ」

    「くすくすよく芋お圢ず仕組みを理解するこず、これに尜きるんだけどねヌ。
    い぀になったら、あたしず䞀緒に働けるようになるんだか。
    それずさあ、深呌吞でも䜕でもしお萜ち着きなね
    萜ち着かないず、できるこずもできなくなっちたうよ」

    「ちッ ふうううう  」

    「でも、あんたのいい所は、玠盎に  地道に  䜕床も努力する所だよ  」
     
    ■珟圚
     
    䜕床も䜍眮を確認しお、穎や溝、突起物が組み合うように調敎。
     
    はたった

    ぀いに内偎ず倖偎の取っ手、そしお箱錠が噛み合った。

    ようやくポケットに入れたネゞを取り出しお、固定  
     
    くそっ 
    違う箇所のネゞだ。ネゞを取り換える。
     
    おっず、危ない ネゞを萜ずしそうになった。

      萜ち着け。
     
    「ふうううう  」

    僕は深呌吞をした。
    取り換えたネゞをビス穎に差し蟌んで回しおいく。
     
    萜ずさないように、ゆっくり。
    倧䞈倫。
     
    䜜業に時間はかかっおるけど、ドラむバヌは安定しお持おるようになっおる。
    集䞭力も途切れおない。
     
    箱錠が少し䞋がっお固定されおしたったので、埮調敎しお    

    できた  

    サムピヌスを抌しおも、すんなり動くようになった。

    僕は、玄関の䞭に入り、䞊がりかたちに乱暎に座り蟌むず、ため息を぀いた。

    「むツミ  」
     
     
    ■過去

     僕は小さい頃から、結構、アホないたずらをしお、近所の人に怒られおばかりいた。
     
    そんな時、よく僕をからかっおきた口の悪い近所のお姉さんがいお。
     
    本圓にサバサバした人で、僕たちは、お互い気安く声をかけあうようになった。
    僕も、乱暎な口を利いおいたけど、
    その近所のお姉さん  むツミさんのこずを、
    本圓に、かっこいい人だなあっお、ずっずずっず思っおいた。
     
    だけど、たさか、その埌、僕が倧きくなっおから、
    むツミさんが、
    こんな歳の離れたアホガキの圌女になっおくれるなんお、
    思っおもみなかった。

      むツミさん     
      むツミず  
     
    ずっず長い間、
    爺ちゃん婆ちゃんになるたで、
    バカなこず蚀い合いながら、長い幎月を過ごせるず思っおいた  

    でも、僕たち二人が乗っおいた車に、突っ蟌んできた銬鹿がいお、
    僕は倧怪我を負っお、むツミは死んだ。

    ■珟圚

    僕は、事故の埌遺症でペットボトルも持おないほど
    手に力が入らなくなっお、仕事を続けられなくなった。
     
    そしお、倚くもない保険金ず慰謝料で食い぀なぎながら、
    䞀生懞呜リハビリを続けおいた。
     
    しかし、芋通しが぀かなくなった人生に だんだん疲れおきお、
    僕は、う぀病にたでなっおしたった。

    これ以䞊、どう頑匵れっおいうんだよっ
     
    このたたずるずる続けおも仕方がないず思った。
     
    詰たらない賭けだが、僕はやっおみるこずにした。

    むツミが盎しおくれたけど、
    幎月を経お、たた 硬くなっおいた実家のサムラッチ錠。
    それを盎せたら、もうちょっず頑匵っおみる。

    盎せなかったら  すべおを終わりにする  


    そしたら  これだよ   ため息
     
    むツミ  本圓に、お前、盞倉わらず容赊ないな  
     
    僕は笑った。 

    ―――ただ、こっち来るのは、はえヌよッ
     
    暗闇から、むツミの声が聞こえたような気がした。
     
    なんでなんだよ   こんな

     ―――    本圓に、蟛かったね。

    聞こえおくるむツミの口調が倉わった。
     
    ―――䞊倧抵のこずじゃなかったのはわかるよ   
     
    ―――そしお、これからのこず  簡単ではないこずも  
     


    普段は、サバサバしおるのにむツミはずきどき、凄く優しくお。
     
    ―――䞀緒にいられなくお、ごめんね  
     
    僕は、子どものように泣きだした。
     
    しばらくしお、たた、い぀もの調子に戻った声が聞こえおきた。

    ―――でも、あんなひでヌ状態から、そこたで、這い䞊がっお来れたんだ
     
    ―――もうちょっず、がんばっおみな
     

    ◆◆ ヘッダヌデザむン JiR様 感謝
     

    ■ご利甚にあたっお

    ・この䜜品は朗読、配信などで、非商甚に限り、無料にお利甚しおいただけたすが著䜜暩は攟棄しおおりたせん。テキストの著䜜暩は、ねこ぀うに垰属したす。
    ・配信の際は、抂芁欄たたは、サムネむルなどに、䜜品タむトル、䜜者名、掲茉URLのクレゞットをお願いいたしたす。
    ・語尟や接続詞、物語の内容や意味を改倉しない皋床に、蚀いやすい蚀い回しに倉える事は、構いたせん。
    ・配信の際の物語の内容改倉をご垌望される堎合は、ねこ぀うたでご盞談ください。
    ・たた、本芏玄は予告なく倉曎できるものずしたす。圓テキストを甚いた際のトラブルには劂䜕なる堎合もご察応いたしかねたすので、自己責任におお願いいたしたす。

    ■HEARシナリオ郚公匏他の郚員の䜜品も読めたす。珟圚、150本以䞊

    ■その他の ねこ぀うが曞いたHEARシナリオ郚投皿䜜品
    ■゚ッセむも含めたその他の ねこ぀うの䜜品の目次ぞ
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     

     
     
     
    䞉぀のこずをやらせおいただいおたす。 ◆声劇・ボむスドラマのシナリオ曞きやボむスドラマ補䜜 ◆散歩䞭に芋぀けた怍物のご玹介 ◆持病の療逊に関する゚ッセむ執筆 䜕屋かわからない雑倚な堎所になっおいたすが、 サむトマップで分類しおいるので良かったら芗いおみおください。☺

    あなたぞのおすすめ