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運呜のデュ゚ット運呜 改題 長いバヌゞョン

    ねこ぀う


    SE 颚でバタバタ旗が翻る音

     

    語り手 秋の颚が立ち蟌めおいた。城壁の旗は激しく翻っおいた。そこぞ、䌝什の兵士が垰っお来た。


    (SE) 鎧がカチャカチャ鳎る音


    䌝什 申し䞊げたす 先鋒の階銬隊が敵にぶ぀かりたした。手はず通り、将軍は退华しおおられたす。

     

    男 恐らく敵は、我らを䟮り远っおくる。匕き続き敵味方の様子を芋぀぀報告するよう。

     

    䌝什 はっ

     

    (SE) 鎧がカチャカチャなる音

     

    語り手 本営の䞭倮には、䞀人の若い男がいお、その巊脇に、若い女性が座っおいた。そのほかに数人の者がいた。女が話し始め、男が応じた。

     

    女 あの時の事を思い出したす。

     

    男 あの盗賊どもの事か。

     

    女 はい。四幎ほど前になりたすか。

     

    男 お互いに青かったな。

     

    女 私わたくしもあの時は、少々、やり過ぎたしたくすくす。

     

    語り手 他の者たちが、この話を聞いおいお、怪蚝な顔をした。倧軍が攻め寄せ、諞将は出払っおいるのに、このお方は、倫人を本営に連れおきお、昔語りをしおおられる。「倧賢は愚に䌌たり」ずは蚀うが、本圓に、皆が蚀うような優秀な人なのだろうか。

     

    女 あなた様は、先を芋通せる気味の悪い子だず蚀われおいたしたね。遠くの戊いくさの勝敗たでわかるず。

     

    男 幌少の頃は、化け物扱いされお孀独だった。そんな時に、お前に出䌚った。お前は、私の奇劙な倢の話を面癜がっおくれた。

     

    女 私も䌌たような倢をたびたび芋おいたしたから。倢の䞭では、私は別の人間で、耇雑なカラクリを䜜っおは喜んでいたした。父は、あの性栌ですから、私の芋た倢の内容を気味悪がるどころか、面癜がっお、蚘録するほどでした。あなた様の倢も聞いおいお、私も、たいそう面癜うございたした。

     

    男 倢の䞭で、わしは小僧であった。觊るず文字や絵図が写るカラクリを来る日も来る日も扱っおいた。䞍自然に敎った文字がたくさん曞いおある曞物もあった。それらが、膚倧にあった。わしは、郚屋に籠っお、そのようなものばかりを読んでいた。

    倖が怖かった。匄ばれたこずがあったからだ。それは、それは、酷い扱いを受けた。それに぀いおは、思い出したくない。その倢の䞭でも、わしは倉わり者だった。人ず違うずいう事が、蚱されない、酷く狭い䞖界で生きおいた。閉じ蟌められたように生きる、わしにずっおは、その曞物を読みながら、そこに登堎する人たちを想像するのが䜕よりも慰めであった。どのように、この人たちが躍動したのか  そのような垞軌を逞した倢の話を、家族に話しおも盞手にされるはずもない。倢の䞭だけでなく、珟う぀぀でも居堎所がない折に、お前に出䌚った。お前はわしの蚀う事を面癜がった。そなたの父䞊も、面癜がった。わしにそなたら芪子は倧局芪切にしおくれた。

     

    女 くすくす笑うあなた様は、あれほど詳现に䞖の䞭の情勢を蚀い圓おるのですから、人々が蚝しがるのも無理はありたせん。

     

    男   わしが倢の䞭で読んでいた曞簡には、様々な事が曞かれおいた。その内容が、珟実ず䞀臎する事が倚い。断片を繋ぎ合わせおみるず、それは歎史曞のようだった。詳现な地図や地名、起こる戊いや倉事が  そしお、それに関わる者たちの名前が茉っおいた。予想はそれで圓たりを぀けおいるだけだ。もし、前䞖ずいうものがあるなら、わしは、それを倢で芋おいるのだろう。

    ずころで、お前の埡父䞊は、こんな事を、おっしゃっおいた。お前が幌い頃、こんな事があったそうだな。井戞の滑車の瞄が切れお、付け盎そうず瞄が甚意された。「瞄が短い」ず即座にお前が蚀った。皆、怪蚝な顔をした。枬量をしたわけでもないのに、お前がそんな事を蚀ったからだ。枬っおみるず本圓に長さが足りなかった。

     

    女 はい。短いずすぐにわかりたした。そんなこずが䜕床かあっお、私は、物の圢や倧きさ、䜍眮、重さなどを頭の䞭で、枬り描く事が人より長けおいるのだずわかりたした。様々なカラクリの仕組みが芋ただけでわかりたした。これは皀有な才胜だず、父も愉快そうでした。

    たびたび芋る倢の䞭で、私は小嚘で、やはり金物かなものの粟緻せいちなカラクリばかりを觊っおおりたした。酷く燃えあがる粉や液䜓、おのずから長い間、動き続けるカラクリ  それらを、思い起こしお、それの暡型を朚で䜜っおみたり。幌い頃から、そんなこずばかりしおいたした。「女の癖に、なぜ、そのようなこずをする」ず母にはよく怒られたものです。私も、あなた様ず同様、前䞖の時の心埗があるのかもしれたせん。

    そんな時に、私は、あなた様に出䌚いたした。私ず同じ。このお方はこの䞖界の枠を超えた才知を持っおいる。このお方ず䜕かをしおみたい。そう思っおしたったのです。

     

    男   村を襲った銬賊ばぞくどもを仕留めたあの眠も、芋事過ぎた  村には粗末な朚材や瞄くらいしか無かったものをお前が采配しお皆に䜜らせ仕掛けさせた。

     

    女 いえ。あなた様が、銬賊どもを巧みに誘導したからこそでございたす。

    そもそもの始たりは、盗賊に村の者が襲われお死者が出たこずからです。その折に、旅の埡方が  廖化りょうか様ず申したしたでしょうか。倧局歊芞に秀でた埡方でしたね。その廖化様がその盗賊を打ち殺し、呜が助かった者がいたした。しかし、近隣に出没する盗賊どもの数を思えば、それは銬賊どものほんの䞀郚で、報埩のため、本隊が抌し寄せおくる可胜性が高い、ず、あなたは蚀いたした。

    それで母を通じお領䞻さたに兵を出しおもらうようお願いしたのですが「銬賊どもは居所を頻繁に倉えおいお、ひずずきに捕たえるのは難しい。兵がいれば賊は譊戒しお来ないだろうが、賊が諊めるたで、い぀たでかかるずいうのだ。そもそも、屯所ずんじょもない堎所に長期間、兵を眮けない」。ず断られおしたいたした。

    それで、あなた様は、皆が驚く事を蚀いだしたした。「お母䞊を通じお領䞻さたに䌝えおくれ『兵はいりたせぬから、駿銬䞀頭ず、できるだけの数の荷車をお貞しください。さすれば、賊を䞀人残らず蚎ち取っおご芧にいれたす』」ず。

     

    男 その策くらいしか思い぀かなかったのだ。領䞻さたずゆかりがある、お前の埡母䞊がいなければ、あの策は立おられなかった。

     

    女 村の皆を説埗しお、あなた様は、あの葊原あしはらの小道に、私に眠を䜜るよう呜じられたした。銬賊どもの本隊が近づいお来た時に、手はず通り、廖化殿は階銬で銬賊どもの前ぞ出お、圌らを挑発しお逃げたした。村の者たちも、手はず通り、あたたの荷車を抌しお移動し぀぀逃げ出す振りをしたした。それを遠くで芋た賊どもは廖化殿を远わず、村人たちを远うために、近道に入っお来た。私がたくさんの眠を䜜っおおいた、あの狭たった葊原の小道に。

     

    男 いや、あれは凄たじかった。あれは  凄たじ過ぎた。しかし、その凄たじさの噂が広たったお陰で、他の盗賊団も震え䞊がり、村に手出しをできなくなったのだが。    

     

    女 はい  父にも叱られたした。「穎に萜ち、䜓を貫かれ、火に焌かれ、泣きながら死ぬ者を芋お、お前は笑っおいた。いくら知略があっおも、殺傷を楜しむ鬌畜になっおはいかん」ず。「倧儀があったずしおも、他人を殺す者は、自らの心も、呚囲の者の心も、蝕んでいるずいう事を、しかず肝に銘じよ」ず。私は策が圓たるのが嬉しかったし、同胞を殺めた悪党なぞ八぀裂きにしおもよい。私は良い事をしたのだ、ぐらいに思っおいたした。私は、父の蚀った事が理解できなかった。

    父の懞念はおおいに圓たり、思い䞊がっおいた私は、皆に疎たれ苊しみたした。そのような時、あなたは芪身になっお慰めおくださいたした。

     

    男 笑い声  『あの男の嫁遞びを真䌌おはならぬ』ず人々は蚀ったものだ。しかし、あの隒動以来、我らを嘲ける者もいなくなったが、近づくものも珟れなくなった  難しいものだ。

     

    女 䌌た者倫婊ずいう所でございたしょうかくすくす。しかし、乱䞖ゆえ、その䞀件を聞いた、領䞻さたをはじめ、様々な方々が、あなたを召し抱えようずしたしたが、あなた様はどなたにも仕官なされなかった。

    あなた様が乗り気ではなかったのは、あなた様が倢で芋た歎史曞に、あなた様のお名前もあったからではないかず思いたした。その行く末が芳しくかんばしくないので、ためらっおおられるのではないかず。

    そんな時、あの埡方が、来られたした。冬の寒いさ䞭、埡自らおんみずから身分の䜎い、遥かに幎䞋の私どもの所ぞ、䞉床もご来蚪されたした。最埌は、あなた様がお昌寝をしおいる最䞭でしたね。

    それで、あなたに申し䞊げたしたっけ。「たた、あの埡仁ごじんが来られたした。『起こしお来たす』ずいうのに、あなた様が『起きるたで埅っおいる』ずおっしゃっお長い間、倖でお埅ちになっおおりたす。尊い埡方が、䞀介の蟲倫を䞉床も埡自ら蚪ね、教えを請うなど、劉備りゅうび様は筋金入りですよ どうなさいたすか 孔明様」ず。

     

    男 あの時は、運呜ずいうものを改めお感じた。本圓に、歎史曞通り我が君がやっおくるずは  

    「運呜は倉えられるだろうか」ず、わしが問うず、お前は笑いながら、こう蚀ったな。「かの埡方に付かれるかどうかはずもかく、『これは運呜だ』ず諊めたくなるような事にでも、挑んでいくこずは生きる䞊で䟡倀あるこずではないでしょうか お気持ちがあるのなら、どこたでも぀いおいきたすよ。その方が面癜そうですし」ず。お前には敵わぬず思ったわ笑い声。

      語り手 延々続く倫婊の話を聞いおいた者たちは、その内容が尋垞でない事に驚いおいた。もっずもその内容を半分も理解できなかったが。数刻の時間が過ぎ、蟺りが暗くなっおきおいた。

     (SE) 鎧のかちゃかちゃなる音

     䌝什 申し䞊げたす
    退华するわが軍を、匕き続き、敵軍は远っおきお博望坡はくがうはに達したずの事。

     女  敵将は、あの銬賊ども同様、なぜ我が軍が、たやすく匕いおいくのか考えない様子ですねくすくす。

     男 予定通りの倧颚だ。月英げ぀えい   お前の䜜った発火物も、博望坡の暹朚の茂った小道で倧いに圹立぀事だろう。

     女 孔明様、勝利の宎の準備を臎したしょう。

      

    登堎人物

     

    䌝什 男。二十代くらい。

    男 諞葛孔明二十代くらい。

    女 諞葛孔明の劻。黄月英十代埌半二十代くらい。


    ※               諞葛亮孔明。䞭囜埌挢末期から䞉囜時代の蜀挢の歊将軍垫・政治家。「䌏韍」「臥韍」ずも呌ばれる。今も成郜や南陜には諞葛亮を祀る歊䟯祠がある。

     

     

    物語に蚘述されおない人間関係や背景の蛇足メモ

     


    ・䞉床孔明を蚪れた貎人  䞉囜志の英雄の䞀人、劉備りゅうび。諞葛孔明の䞻君。劉備は、この頃は、匱小で独立勢力になれないでいた。諞葛孔明を軍垫ずしお迎えた。自ら孔明を蚪ね䞉床、教えを請うたずいう。䞉顧の瀌。

     ・孔明の劻の父  黄承圊こうしょうげん。奇特な孔明を高く評䟡しおいた。「私の嚘は顔こそ醜いが、才知は君にお䌌合いだ」ず持ちかけ瞁談を成功させたずいう。

     ・廖化りょうか  のちに劉備に仕え、孔明ずずもに戊った。廖化は劉備ず孔明が立おた囜の誕生ず滅亡の䞡方を芋た数少ない人物である。

     ・領䞻さた  劉衚りゅうひょう。舞台である荊州(けいしゅう)の長官。劉備の勢力を取り蟌んでいた。劉衚の偎近の蔡瑁さいがうの効が劉衚の劻。姉は黄承圊の劻であった。

     ・博望坡の戊い西暊幎  劉衚ず敵察しおいた曹操配䞋の歊将、倏䟯惇ず劉備軍が博望坡で戊った戊い。劉備軍が停の退华をするのを倏䟯惇は远撃し、䌏兵に遭い敗北したず䌝わる。

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