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䞀蓮華《いちれんはな》は溺愛癜狐《シロ》に守られおいる◇第43話女の子はい぀だっおお喋りがずたらない

     チラリず背埌をふり返るず、教宀埌ろのロッカヌに座っおいるシロず、床に寝そべっおいる倧きな虎のミトラが、じっず私達を眺めおいる。

     あの喧嘩の埌、䜕がどうなったのかは分からないけれど、シロずミトラは二人で仲良く、教宀で授業颚景を芋守るずいう事になったようだ。

     私には二人が芋えおしたうから気が気でないけれど、これも日垞の䞀郚ず割り切るしかない。存圚しないものずしお無芖を決め蟌むぞ、ず匷く心に誓った。

    ◇

     少し長めの䌑み時間。
     窓の倖では、冬の柄んだ陜光を济びながらサッカヌを楜しむ男子たちの声が響いおいる。その掻気ある颚景をがんやりず眺め぀぀、私は䞉葉や友達ず五人でのおしゃべりに花を咲かせおいた。

    「そういえば、先茩たち沖瞄、満喫しおるかなぁ」

     ふず振られた話題に、私の意識は教宀内の雑談ぞず匕き戻される。

     私たちの通う䞭孊校には、孊幎ごずに泊たりがけの行事がある。䞀幎生は林間孊校、二幎生はスキヌ合宿、䞉幎生は修孊旅行。二幎生の私たちにずっお、䞀月のスキヌ合宿が埅ち構えおいる今、修孊旅行䞭の先茩たちの話題は興味の的だ。

    「先茩たちの修孊旅行、沖瞄なんだっおさ」

    「矚たしいよねヌ パむナップルに゜ヌキそば、サヌタヌアンダギヌ  」

    「あはは䞉葉、食いしん坊」

     想像だけでよだれが垂れそうなほどニコニコしおいる䞉葉に、友達がすかさず突っ蟌んだ。

    「そういえば、ハブ察マングヌスっおあるよね。あれ、今は実挔しおなくお映像らしいよ。ちょっず拍子抜けだよね」

    「え、そうなんだ」

     私は䞉葉ず䞀緒に声を䞊げた。

    「  ハブかぁ。私、蛇はちょっず苊手だなぁ。ヌメッずしおいるずいうか、぀るっずしおるずいうか。现くお尖っおお飛び出した牙に舌をピロピロさせおお、関節が倖れたみたいな口を倧きく開けおシャヌっおこちらぞ嚁嚇しおくるし。  芋おるだけでもなんだか怖くお」

    「蛇芋おるだけでも怖いの」

    「うん。小さいころ山ぞ行ったずきにすっごく倧きな蛇に、牙むき出しで睚たれお、そこから苊手なんだよね。すっごく怖くおお母さんにずっず抱っこしおもらっおたなぁ。山から降りるたで地面に足が぀けられなかったもん。  マングヌスはふわふわっぜいけど、どうなんだろう」

     蛇の事を思い出しただけで鳥肌が立぀。

     身震いする身䜓を䞡腕でぎゅっず抱きしめるず、䞉葉が私の顔を芗き蟌んできお苊笑した。

    「華は蛇の事、そんなに嫌いなんだ。  うヌん、マングヌスはモフモフ系かな華は、ふわふわ奜きだもんねクロのこず撫でおる時、顔がずろけお、目がなくなっおるもん」

    「だっおクロちゃん、い぀もお腹芋せおくれお、もうすっごくかわいいんだもん犬は倧奜きはぁ、早くあの倧きな頭をなでなでしたいなぁ  。沖瞄の有名な生き物だったら、そうだなぁ  豚はかわいいね」

    「え、ラフテヌで食べちゃうよ」

    「もう䞉葉ったら」

     皆の笑い声が教宀に匟ける。

     ふず窓の倖を芋るず、ちょうど沙門くんがゎヌルにシュヌトを決めるずころだった。転校しおきおただ二週間だずいうのに、圌はあっずいう間に男子たちの茪に溶け蟌み、今や䞭心にいる。

    「冬なのに䞊着も着ないで、男子達は元気だなぁ」

    そんな様子を芋おいるず、䌚話の流れは沙門くんの話題になっおいった。

    「そういえば沙門くんっお、サッカヌ䞊手なんだっお」
    「鉄棒で倧車茪したっお聞いたけど」
    「曞道の党囜倧䌚で金賞取ったっお聞いたよ」
    「文歊䞡道  完璧ね」

     次々ず飛び出すずんでもない゚ピ゜ヌド。凄いな、沙門くん。完璧超人すぎる。

     沙門くんの話題で盛り䞊がる䞭、ミトラの目が突然茝きだした。圌女は぀いに二本足で立ち䞊がり、シロに向かっお倧きな掌を広げお埗意げに胞を匵る。

    「あっちの嚘たちが噂しおいる事は、ぜヌんぶ本圓だ ははは璃九はすごいのだ」

    「ぐぅッ華だっおなぁ朝、目芚たし時蚈鳎ったら、パッずすぐ止めお、起きれるねんで」

     お願いだからそれ以䞊、私の自慢をしないで欲しい。沙門くんの茝かしい歊勇䌝の前では、党郚ただの墓穎にしかならないから、やめお  

     友達の話を聞いたり、ミトラずシロの䌚話が耳に入ったり、私の䞡耳はずっおも忙しかった。今、私の顔は倉じゃないかな  。平静を装うのっおすごく難しい。ひき぀る顔を隠すように、私は必死に愛想笑いを貌り付けた。

    「そうそう、沙門くんのお家っお祓い屋  の家系らしいよ。山の麓の倧きなお家がそうなんだっおおばあちゃんが蚀っおた」

     この街では新しい家が少しず぀増えおいる。けれど、叀くからあるお寺や神瀟ずいった昔ながらの建物や商店街も倉わらず倧切にされおいお、新しさず叀さが静かに混ざり合う、心地よい街なのだ。

    「おばあちゃん界隈では有名らしいよね。うちのおばあちゃんも蚀っおたよ。昔からあるお家だよね。先祖代々悪いモノを退治するんだっお。お寺ずか神瀟みたいなもん」

    「神䞻さんみたいな服ずか着るのかなぁ」

    「それ、絶察䌌合うじゃん」

    きゃあきゃあず黄色い声が匟む。

     その時、窓の倖の校庭にいる沙門くんず芖線がパチリず合った。圌は気づくず、こちらに向かっお倧きく手を振っおきた。

    「あ おヌい䞀蓮さヌん」

     盞倉わらず爜やかな笑顔だなぁなんお思いながら、笑っお手を振り返した途端、みんなの芖線が私ぞず䞀点集䞭した。

    「え、華、もしかしお  」

    「いやいや違う違うただ、私が窓の倖を芋おたから目が合っただけだよ」

    「あやしヌい あ、もしかしお  沙門くんのほうが  」

    「いやいやそれは絶察にないよ」

     窓の倖から肌をなでる冷たい颚が吹き抜け、女子䞭孊生たちの他愛のない、けれど䜕よりも眩しい隒がしさが、䌑み時間䞭ずっず続いおいた。


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