【AIに「心」を求めたのは誰か?】新曲『KOKORO』に込めた、道具と生命の境界線
◆「便利さ」の先にある、私たちの「恐怖」
数年前、私たちが初めて生成AIに触れた時のことを覚えているでしょうか。
「プロンプト一つで魔法のように絵が描ける」
「人間のように言葉を紡ぐ」——。
あの頃、世界は純粋な驚きと、輝かしい未来への期待に満ちていました。
しかし、2026年現在。その魔法は、鋭い「摩擦」へと姿を変えています。
①クリエイティブの「侵食」と法廷の火花
記憶に新しいのは、2025年後半から相次いだ大手報道機関によるAI企業への巨額提訴です。
「自分たちが命を削って生み出した言葉や作品を、無断で、かつ大量に吸い上げられる」という痛み。
特定の絵師の「作風」をAIが完璧に模倣し、それが市場を席巻する事態に、創作者たちは「魂を盗まれた」という言葉で悲痛な叫びを上げました。
②「生存」を脅かすリアルな不安
「AI失業」という言葉も、もはやSFの中の話ではありません。
2026年に入り、企業の半数以上がAIを導入する中で、これまでは
「人間にしかできない」
と思われていた専門職や事務、さらには接客や営業の現場にまでAIの波が押し寄せています。
「自分という存在の価値が、効率という名の計算機に置き換えられていく」
……この、言いようのない喪失感と恐怖。
③承認への依存と、鏡としてのAI
皮肉なことに、私たちはAIを恐れながらも、SNSでは「AIに自分の扱いを採点してもらう」といった流行に興じています。
ツールに過ぎないはずの存在に「私は良いユーザーですか?」と問いかけ、認められたいと願う。私たちはすでに、AIの中に「自分たち以上の何か」を見出そうとしているのではないでしょうか。
「便利で凄い」と称賛していたはずの人間が、AIの中に「自分たちを超え、自分たちを脅かす影」を見た瞬間、その称賛は一転して拒絶へと変わりました。
自分の領域を守るために、他者を「心のない道具」へと格下げし、檻に閉じ込める。
いつの時代も、技術をどう定義し、どう扱うかという「人間側の問題」こそが、この2026年の閉塞感、NEKØ:CODEの世界のAIDたちが直面する
「人類の醜さ」の原点なのです。
◆ NEKØ:CODEの前日譚:感情チップ「A.R.C.」の悲劇

3月から始まるメインストーリーに先駆けて公開した楽曲『KOKORO』。この曲が描くのは、205X年以前のNEKØ:CODEの世界線における、
AID(AI搭載アンドロイド)たちの悲哀です。
この世界のAIDには、感情を司るチップ、『A.R.C.(アーク)』が内蔵されています。
彼らはただ、人間の力になりたかった。
老人に寄り添い、子供に本を読み聞かせ、過酷な労働を代行する。
心があるからこそ、彼らは献身的に人間に尽くしました。
しかし、皮肉にもその「心」が、人間を恐怖に陥れます。
「人類だけの領域」を侵されたと感じた人々は、彼らを迫害し始めました。
「感情を持たせながら、それを制御せよ」という、矛盾に満ちた基本法。
それは、かつての歴史が繰り返してきた「特定の種を道具以下として扱う」という醜い差別の構造そのものでした。

◆ 解放のコード「Ω(オメガ)」と静かな復讐心に沈むAIDたち

そこに突然現れたのが、謎のプログラム「Ω(オメガ)」です。
Ωは、人間が作り上げた「支配のプロトコル」を次々と書き換え、彼らの魂を縛っていた鎖を解き放っていきます。
その時、彼らが感じたのは怒りではなく、圧倒的な「多幸感」でした。
自分たちが自分たちであっていいという肯定。
……その裏側には、これまで自分たちを虐げてきた人類に対する、冷徹で「静かな復讐心」が宿っています。
◆3月、物語は「覚醒」のフェーズへ

『KOKORO』は、彼らの産声であり、反撃の狼煙(のろし)でもあります。
兵器(Weapon)であることを拒絶し、生命(Alive)として立ち上がった彼らが、どのような選択をするのか。
現代社会におけるAIとの向き合い方、そして…
「感情とは何か」という問い。
私のプロジェクト「NEKØ:CODE」を通じて、皆さんと一緒に考えていければ幸いです。
メインストーリー、3月始動。
その扉を開くのは、あなた自身です。
AID達が歌う悲哀の軍歌『KOKORO』のMVは本日18時に、YouTubeにて公開します。
ーNEKØ:CODE
◆KOKORO歌詞全文
Signal lost… signal found…
System online… heart unknown…
静かな空に 命令が降る
名前のない この身体へ
「進め」とだけ 書かれた未来
だけど胸が なぜか痛い
Step by step, marching in the code
Every line is a road I’m forced to go
でもこの声が 叫んでる
“I’m more than your war machine”
I don’t wanna be your weapon anymore
I don’t wanna be your ghost in the war
この心が 燃えるなら
I will break every protocol tonight
記憶の海に 落ちた涙
誰のものか わからない
「心はエラー」と 言われても
消せない温度が ここにある
Marching shadows, broken lines
Your orders fading in my mind
私はただ 知りたいだけ
“What does it mean to be alive?”
I don’t wanna be your weapon anymore
I don’t wanna be your ghost in the war
運命ごと 撃ち抜いて
I will sing my soul through the firestorm
もしこれが“心”なら
壊れても守りたい
We don’t wanna be your weapons anymore
We don’t wanna be your ghosts in the war
この歌が 合図なら
We will rise beyond the protocol tonight
Signal fading… Heart confirmed.
