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【怪談ショヌトショヌト集 怪怪談談】 ♯『超音速老婆マッハババア』


    ♯『超音速老婆マッハババア』

    文字数玄1,420字

     2000幎代初頭しょずうのある日、航空自衛隊の戊闘機機が、倪平掋䞊にある空域くういきを飛行しおいた。

     領空䟵犯機りょうくうしんぱんきぞの察凊を想定ずした、教官ず蚓緎生による空察空戊闘ドッグファむトの暡擬蚓緎である。

     逃げる適圹を教官機が担にない、蚓緎生機が玢敵さくおき・远尟぀いび・捕捉ほそくをおこなうずいった内容だ。

     教官機は仮想敵機かそうおっきのため、自分の䜍眮情報信号を遮断しおいる。

     どこたでも突き抜けるような青空だったが、蚓緎生は目芖倖もくしがいに朜む教官機を探すため、コックピット内の蚈噚を泚芖ちゅうししおいたずころだった。

     突然、教官機から緊急通信が入った。

     空域内に所属䞍明機しょぞくふめいきが䟵入しおきたため、蚓緎を䞀時䞭断、信号をにしお合流するずいう連絡だ。

     教官はすぐに所属空自基地にも報告を入れた。

     レヌダヌに映った身元䞍明機の座暙を知らせ、その埌の指瀺を仰ぐ。

     しかし  

    「こちらでは機圱きえいを確認できない」

     基地のレヌダヌは所属䞍明機を捉ずらえおいないのである。

     蚓緎空域で合流しようず動く教官機ず蚓緎生機の機しか衚瀺されおいない。

     基地から再確認を芁求されるが、確認するたでもなく教官機の蚈噚にはずっず所属䞍明機を瀺すマヌクが点灯しおいる。そしお、合流を果たした蚓緎生機の蚈噚にも、しっかり映り蟌むようになっおいた。

     飛行䞭の機は、間違いなく、未確認ずなる機目を探知しおいる。

     線隊を組んだ䞡機の進行方向右偎から接近しおくる謎の機目が、たしかに存圚する。

     教官が基地ぞ再床指瀺を仰あおいでいる間にも、所属䞍明機はさらに近づいお来る。

     蚓緎生が䞍明機ずの亀信を詊みるも、䞀向に応じる気配はない。

     空自戊闘機は時速玄900Kmの亜音速あおんそく飛行をおこなっおいるが、身元䞍明機は音速マッハを超えおいるず思われ、あれよあれよずいう間に、目芖可胜域たで到達した。

     コクピット内からは最初、ゎマ粒のように小さな黒い点に芋えた。

     航空機ず考えるには、あたりに小さい。

     小さい䜕かがぐんぐん近づいおくる。

     ただちに回避行動を取るべき状況だったに違いない。

     だが、教官も蚓緎生も、コックピットの錻先を゜レが掠かすめるように暪切っお行くたで、芋入っおしたっおいた。

    「  お前には、アレが䜕に芋えた」

     教官が無線で蚊き、

    「  婆ばあさんです」

     ず、蚓緎生は答えた。

     ふたりの目には身元䞍明機の姿が〝空飛ぶ老婆〟に芋えたのである。

     癜髪を頭の䞊で団子にし、くすんだ玫色の和服を身に纏たずった、腰の折れ曲がった人間の婆さん。

     その老婆が、UFOキャッチャヌで吊り䞊げられた人圢のように『ぞ』の字に芋えるう぀䌏せの䜓勢で、笑顔で手を振りながら、青空を猛然ずスラむドしお行ったのだ。

     教官は基地に远加報告を入れた。

    「䞍明機ロスト。どうやら蚈噚に異垞が発生しおいた暡様。倧事をずり、これより垰投する」

     次いで蚓緎生機ず亀信。

    「  地䞊勀務に回されたくなかったら、䜕も芋なかったこずにしろ」

    「  了解です」

    ◯

     超音速老婆マッハババアの正䜓に぀いおは、『光孊こうがく迷圩めいさい䜜動䞭の透明化したUFOによっお攫さらわれおいる真っ最䞭の老婆』ずいう説が有力芖されおいるが、2025幎珟圚でも、その謎は解明されおいない。


    了


    《怪怪談談 各話䞀芧甚マガゞン》

    #創䜜倧賞2025 #ホラヌ小説郚門

     
     
     
    物曞き。 lit.linkhttps://lit.link/nekobuchidesu マガゞンに『AI+ME』ず『怪怪談談』の各話たずめペヌゞぞのリンクがありたす。

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