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服部農園ヒーロー班 第1話

    >あらすじ
     影塚龍真は、なぜか業務として年に数回のローカルヒーローショーを行っている農園に就職し、ショーでは悪役を演じている。しかし、それは農園の借りの姿。本当は、日々「界獣」や「界人」と戦う本物の変身ヒーローたちの組織だった。それを知った龍真は、自分も「界獣」や「界人」と戦うため、変身ヒーローになるべく修行の道へ。
     修行中に発生したシャドウ事件解決に向け、龍真も関わっていく過程で、龍真は地球人として暮らしている「界人」の女性と出会い、自分の父親が「界人」だったことを知る。
     龍真はそれでも自分は地球人の変身ヒーローの一人として、「界獣」や「界人」から日本を守るため、仲間と共に立ち向かう。

    >作品概要
     異世界の生物や地球外生命体である「界獣」や、人型で意思疎通が可能な「界人」との戦いを通し、龍真の葛藤と成長を描く、変身ヒーローものアクション漫画。


    >ストーリー
    【第一話】
    「いくぞ! 必殺サンダーハリケーン! 雷旋蹴り!」
     緋月翔(ひづき しょう)が大きく両手を広げてポーズをとったあと、二回転してからの後ろ回し蹴りを放った。
     その右足が影塚龍真(かげづか たつま)の側頭部へたたき込まれる瞬間、ステージ横に設置されたスピーカーから大きな効果音が鳴り響く。そのタイミングで、龍真は後ろへ飛び上がりながらくるくると体をひねってステージにたおれた。
    「あと一歩のところを。ええい、次はこうは行かないぞ!」
     苦しげに上半身を起こした龍真は、悔しそうな捨て台詞を残してステージから去った。

     龍真は、ステージ袖で翔の決めセリフに続く子どもたちの歓声を聞きながら、マスクを取り、流れる汗をぬぐう。氷水の満たされたクーラーボックスからペットボトルを取り出すと、一息で飲み干した。
    「お疲れ」
    「さんざん聞かされていましたけど、これはマジしんどいですね」
     7月に開催される、服部産業夏祭り会場でのヒーローショーは、事前に聞いていた以上に過酷なものだった。マスクには特製小型ファンが装着されているが、それだけで対処できる暑さではない。ショーのセリフは、事前に録音したものを流していることが唯一の救いだった。
    「だろう? 龍真が入ってくれて良かったよ。夏のイベントは体力的にきついからね」
    「でもこれ、去年までは高橋さんがやっていたんですよね」
    「できていたことが、自分でも驚きだよ」
     龍真が演じる悪役の配下に扮していた高橋丈一(たかはし じょういち)が肩をすくめる。五十半ばになる丈一はショーメンバーの中でも最年長のベテランだ。今回丈一は、龍真の手下に扮しており、一足先にステージから退いていた。
    「もっとも、翔たちは後半は休憩なしだから、もっときついよな」
    「ですよね」

     そこで、スピーカーから音楽が流れはじめる。
    「最後の挨拶だ。もうひと頑張りするか」
    「はい」
     龍真と丈一は再びマスクをかぶると、ステージに上がった。
     ショーが終わり、子どもたちとの写真撮影を終え、後片付けをする。その後ショーメンバーで産業祭を見て回り、祭りの終了とともに解散となった。産業祭のショーは体力的にもきついため、ショーの打ち上げは後日、日を改めて行うことになっている。
    「お疲れ様」
     ショーメンバーと別れ、一人車に乗り込む龍真は、連れ立って去って行く二人の後ろ姿を見つめていた。ヒーロー役の緋月翔と、ショーのナレーションと悪役にさらわれるヒロインを演じる藤泉莉瀬だ。二人とも付き合っていることを否定していたが、いつもおそろいの腕時計をつけているし、常に一緒にいる。
     龍真は、不意に誰も待っていない自宅へ帰りたくなくなった。自宅ではなく駅の方向へ車を向けた。

     龍真に兄弟はなく、母は二年前の大学三年のときに事故死している。母一人子一人の母子家庭だった。母からは、父親は龍真が物心つく前に死んだと聞かされていた。どちらの親からも反対された結婚だったため、龍真が生まれてから一度も親類とのつきあいはない。
     母の急死により、大学へ行く気にもならず、突然押しつけられた孤独に押しつぶされそうな日々を過ごしていたとき、たまたま丈一たちがやっていたヒーローショーを目にした。
     幼い頃、龍真は一人で過ごす時間の多くを、変身ヒーローものの特撮番組を夢中になって見て過ごしていた。その番組を見ている間は、不思議と孤独感を感じなかった。丈一たちのショーを見ていたときも同じく、自身の孤独を忘れていた。
     龍真は、ショーが終わった丈一たちに自分もショーに参加したいと申し出た。
     丈一たちショーメンバーは皆、同じ農園に勤める同僚であり、しかも業務としてヒーローショーを行っていると知る。農園となると、在籍している工学部とはかけ離れた職種になるし、業務としてヒーローショーをするとはずいぶん変わった職場だと感じたが、今は自分の孤独を埋める物が他に見つからない。
     龍真の唐突な申し出に対し、丈一が丁寧に答えてくれたことで好感を抱く。
     ショーに出るなら、同じ会社に就職する必要があると言われた龍真は、大学に復帰し、就職試験を突破して、無事に入社することができた。

     入社してから三ヶ月。ヒーローショーのメンバーとなった龍真は、通常業務である農園の作業と、ショーのための体力作りや格闘技の動きを学んできた。ショーでの龍真の配役は悪役だったが、ショーに参加できるなら配役は何でもかまわなかった。
     5月に行った初めてのヒーローショーでは上手く立ち回れなかった。今回は、その反省をふまえ、より上手くできたと自負している。母が残してくれた自宅では、一人きりの時間を過ごしているが、今日のショーがあったからだろう。孤独を感じることはなかった。
     しかし、ショーが終わって祭りとともにメンバーと解散したことで、龍真の中に母を失ったときのような孤独感が再び芽生えはじめていた。より正確には、翔と莉瀬の並んだ背中を見たからだ。
     駅近くのコインパーキングに車を入れた龍真は、当てもなく繁華街を歩き回った。それが自分に向けられたものではなくても、誰かの楽しげな声が耳に入ることで、少しだけ孤独感が薄れる気がしていた。
     それが一時の欺瞞に過ぎないことも、家に帰ればより一層孤独感が増すことも知っていたが、龍真は街中を歩き続けた。

     夜も更け、人通りが絶えてきたころ、女性の拒絶している声が聞こえた。声の方に向かう。通りの角からそっとうかがうと、三人組の男性が二人の女性を囲むように立っていた。周囲に人影はない。男性たちはいずれも体が大きく、かなり酒が回っているようだ。
     出ていくべきか迷っていると、一人の男性が強引に女性の腕を掴んだ。
     このあと起こるだろう事態を予想すると、これ以上見て見ぬふりはできない。龍真は覚悟を決めて一歩踏み出しかけた次の瞬間、その男性は路上に転がっていた。
    「いいかげんにしないと痛い思いをしますよ」
     男性を転がした方の女性が凜として言い放つ。
    「たまには抵抗されるのも、面白いな」
     転がされた男性が立ち上がり、他の二人と視線を交わすと、暴力的な気配を発しはじめた。しかし女性たちに怯んだ様子はない。

     ヒーローショーでの立ち回りのため、格闘技の動きを学んでいるが、龍真は暴力に対して素人だった。ショーでは悪役でもあるし、女性たちは何か武道の心得があるみたいだし、自分が出ていく必要があるのか。
     男たちの発する雰囲気に気圧されてた龍真が、言い訳を並べて逡巡しているあいだに、あっけなく勝負はついていた。男性たちは例外なく地面でうめいている。
    「先輩、やり過ぎじゃないですか?」
    「何言ってるの。先に転がしたのは由那ちゃんじゃない。それに体つきからいって、この人たちにはかすり傷みたいなもんでしょ」
    「確かにそうですけど」
    「ということで、帰るわよ」
     女性たちがその場から立ち去りかけたところで、男性たちが立ち上がる。
    「おい、待てよ」
     立ち上がった男性たちは女性の後ろから猛然とつかみかかった。それに対し、二人の女性はくるりと振り向くと、男性たちの勢いを利用して、いとも簡単に三人を再度地面にたたきつけた。
     が、今度の男性たちはすぐさま起き上がって飛びかかった。それでも女性たちはどちらも身をかわすと男性を転ばせていく。ところが、男性たちはダメージがないかのように飛び起き、襲いかかることを繰り返した。
     その動きはヒーローショーでやっているように、あらかじめ取り決めされた動きのように見えた。何度も起き上がっては倒される男性たち。
     しかし、次第に女性たちに疲れが見えてきた。

    「しまった!」
     何度目かに男性をたたきのめしたとき、先輩と呼ばれた女性が声を上げた。
     見ると、男性の腕が奇妙に折れ曲がっている。
    「先輩、それはさすがに……」
    「ついやっちゃった。でも、こいつらしつこいにもほどがあるっていうか、普通じゃないよね」
    「それは私も思ってました」
     二人の女性が肩で息をしている。
    「あーあ、折れちゃったよ」
    「普通じゃないって」
    「アブノーマルが好みなのかな?」
     男性たちがにやにやとしながら二人を見た。腕の折れた男性が無事な方の手で、折れた腕を掴むと、力任せに自分の腕をひねる。パキバキと乾いた枝を折るような音が重なり、男性の腕が元に戻った。
    「おーイテー。ここまでされちゃ、しかたないよな」
     男性は、さっきまで折れていたはずの腕を動かしながら、そう口にする。

     龍真は通りの角に身を潜めたまま、女性たちの洗練された技術に圧倒されていた。最初は小気味よく男性を転がす女性たちの姿に爽快感さえ覚えながら成り行きを見ていた。
     しかし、男性たちの無限に思える体力に戦慄を覚えはじめてからは、地面に両膝をつき、暗がりに紛れようと体を縮こまらせていた。
     男性が折れた腕を元に戻すという信じられない光景を目にしたことで、龍真は完全に萎縮していた。
     もっと早くこの場から立ち去っていれば良かったのだが、今となっては、身動きすることさえできない。

    「由那! それに海ちゃんも、無事?」
    「お姉ちゃん。助かった~」
    「え? いつの間に莉瀬さん呼んだの?」
    「さっき、なんか嫌な予感したから」
     通りの向こうから声とともに現れたのは、祭り会場で分かれた藤泉莉瀬だった。その隣には当然のように緋月翔もいる。
    「これから盛り上がるところなんだから、邪魔しないでくれないか、な!」
     男性の一人が莉瀬たちに向けて腕を振った。と、その腕がぐにゅうと伸び、10メートル先にいる莉瀬と翔の所まで届く。
     バチン!
     その腕が激しい音とともにはじかれた。
     受払いのような形で左手を掲げた翔が、莉瀬の前にいた。
    「人じゃないのか。なら遠慮は無用だな。莉瀬、人払いよろしく」
     翔の言葉に、莉瀬が腕時計を操作する。
    「オーケー、結界起動……いいわよ。ほどほどにね」
    「承知。迅雷!」
     翔がそう口走ると、翔の足元に紫電が発生した。と、瞬きの間に翔の姿はその場から消え男性たちの目の前にあった。
    「雷旋!」
     声とともに翔の体がギュギュンと回転し、男性たちに紫電を纏った回し蹴りを連続でたたき込む。男性たちは地面にたたきつけられると同時に、その全身に紫電が走った。三人とも地面に横たわって体を痙攣させている。

    「本部に連絡を」
    「既にしたわ。それよりも、っと」
     翔の背後から歩いてきた莉瀬が、見えないほどの速度で右手を振った。
    「雷旋を受けても動けるなんて、尋常じゃないわね」
     翔の足元に転がる男性の伸びた腕が、太い針のようなもので、地面に縫い付けられている。
    「気付いていなかったとでも?」
    「私が動く前に対処して欲しいものね」
     翔も莉瀬も、日々の仕事と同じ態度ではなかった。いつもの翔はどこか抜けた所がある感じだったし、いつもの莉瀬はふんわりした雰囲気を漂わせている。
     周囲を覆っている夜の闇が突然濃くなったように感じた。
     龍真は完全に腰が抜けた状態だった。膝に力が入らず、両手をつくことでなんとか体を支えている。気がつけば体が震えていた。ヒーローショーとは違うリアルな戦闘。しかもあきらかに人ではない存在の登場に心がついていけてなかった。

    「あとは私たちがやっておくから、由那たちは先に帰っていいわよ」
    「うん、これも寸又峡の隕石に関係あるのかな」
    「たぶんね」
    「翔さん、莉瀬さん、ありがとうございました」
    「この程度のこと、気にすんな」
     由那と海は、翔と莉瀬を残して先に帰ろうときびすを返した。そして通りの角を曲がったところで、地面に這いつくばっている龍真の姿を目にした。
    「え? 影塚さん、ですよね。どうしてここに?」
     いきなり名前を呼ばれた龍真が見上げると、なぜか、由那がいかにも失敗したという表情をした。龍真に由那との面識はない。莉瀬の妹のようだから、龍真のことを聞いていたのだろうか。
    「影塚だって?」
     由那の言葉に、翔と莉瀬が駆けつけてきた。
     龍真が見た二人の顔にあったのは、戸惑いと驚きと、疑いの表情だった。


    >主要キャラと設定
    【影塚龍真(かげづか たつま)】23歳
     母子家庭で育つ。父は物心つく前に死んだと聞かされる。両親の結婚に反対していたそれぞれの実家とは絶縁状態で、母が大学三年のとき事故死することで、強い孤独を抱える。
     偶然目にしたローカルヒーローショーで、幼い頃夢中になっていた変身ヒーロー物を思い出すと同時に、孤独感を忘れられることに気がつく。自分もヒーローショーのメンバーとなるため、大学卒業後メンバーと同じ職場である、服部農園に就職した。
     親会社でもある服部産業の夏祭りでヒーローショーを演じた日の深夜、駅周辺の繁華街で人ならざるものに襲われる女性をみつける。しかし助けに入ることはできなかった。
     その後、ヒーローショーのメンバーである緋月翔と藤泉莉瀬が現れ、人外の存在を倒す所を目にして衝撃を受ける。
     翌日、上司の高橋丈一から、『界獣』や『界人』と呼称している異界の生物や地球外生命体と戦う組織――通称、浜蔵機関――の存在を知らされる。
     最初は受け入れることに抵抗があったが、やがて自ら浜蔵機関のバトルエージェントとなることを決意する。
     父親は地球外生命体の「界人」であり、母はそのことを知っていた。
     そのため、異世界技術を使うことで、地球人なら誰もが扱える「魔法」が不安定。そのことから、龍真の両親の素性が明らかになっていく。

    【緋月翔(ひづき しょう)】27歳
     服部農園に勤務する、龍真の先輩従業員。ローカルヒーローショーでは、ヒーロー役を務める。
     浜蔵機関のバトルエージェント。雷弾流忍法の使い手。電撃術が得意。
     「電装」で、紫のバトルスーツ姿の雷弾紫電(らいだんしでん)に変身する。
     バトルエージェントの必須アイテム「BAウォッチ」の電力量が不足していると変身できない。専用充電器以外に、効率は落ちるが、太陽光やコンセントからでも充電可能。

    【藤泉莉瀬(ふじいずみ りせ)】24歳
     服部農園に勤務する龍真の先輩従業員。ローカルヒーローショーでは、ナレーションとヒロイン役を演じる。
     浜蔵機関のバトルエージェント。雷弾流忍法の使い手。香幻術が得意。
     「香装」でピンクのバトルスーツ姿の雷弾春華(らいだんしゅんか)に変身する。
     BAウォッチのスロットに精油や薬液を入れることで、香幻術の威力や効果が変化する。

    【高橋丈一(たかはし じょういち)】54歳
     浜蔵農園に勤務する、龍真の上司。ローカルヒーローショーでは、去年まで悪役を務めていたが、今年から龍真にその座を譲った。ショーでは龍真の手下として出演している。
     浜蔵機関のバトルエージェント。隊長。雷弾流忍法の使い手。剣術が得意。
     「鋼装」で銀色のバトルスーツ姿の雷弾靱(らいだんじん)に変身する。
     BAウォッチに装着する金属球の種類によって、バトルスーツの硬さや重さが変化する。
     バトルスーツの両手の甲に、刃を装着できる。この刃も金属球の種類で硬度と靱性が変化する。
     現在は現場から離れ、後方支援を主にしている。

    【浜蔵機関(はまぞうきかん)】
     明治政府や皇室との会合で決定され、服部浜蔵が設立した『界獣』や『界人』と戦うための機関。江戸幕府から明治政府に移行するにあたり、税金によらない民間機関の設立が望まれた。現在でも、宮内庁と内閣府に深いつながりを保っている。
     財団法人服部会が母体。財源は、徳川家康の血筋に連なる松平長八郎蔵康(まつだいらちょうはちろうくらやす)が差し出した。資金の出所をごまかすため、当時の勘定奉行である小栗忠順を抱き込み一芝居打っている。
     表向きの顔は、服部会が設立した服部産業株式会社。繊維製品、樹脂製品が主力商品。今では多数の子会社を持ち、通信、輸送、金属熱処理、健康食品など、多くの業種を抱える服部グループに発展している。
     子会社の一つである服部農園は、作物の試験栽培がメイン。日頃からバトルエージェントたちが鍛錬する様子をカモフラージュするため、年に数回ローカルヒーローショーを行う。
     異世界の技法である「魔法」を取り入れ、独自の技術を開発。腕時計型のBA(バトルエージェント)ウォッチを使うことで、エージェントたちはその場で即座にバトルスーツの脱着が可能になった。
     それぞれの個性に合わせ、BAウォッチはそのエージェント専用にカスタマイズされている。
     バトルエージェントたちには、裏鳳来寺で、雷弾流忍法を習得させている。

    【裏鳳来寺(うらほうらいじ)】
     愛知県にある鳳来寺の地下組織。代々雷弾流忍法を伝承している。裏鳳来寺の当主は代々迅修(じんしゅう)を名乗る。
     雷弾流の開祖である初代迅修は、鳳来寺の僧の一人だった。初代が生きた時代は、後に源平合戦と呼ばれる戦があった時代。寺院といえども、無力なままでは、無事でいられなかった。
     周辺農民が戦を避けて、あるいは、戦に敗れた兵が寺院に身を寄せる事もあった。兵士とは言え、徴兵される前は皆農民である。一切衆生の救済を解く仏教寺院としては、追っ手の軍隊がやって来たからと言って、簡単に追い出す訳にもいかない。
     自衛の為に武術を身につける必要にせまられ、その中で独自の拳法を生み出したのが迅修だった。
     雷の如き速さと、破壊力をもった拳法であることから、当時は雷断流と称した。鉄砲の普及と共に「弾」の文字に置き換わった。
     鳳来寺が、徳川家康の生母、於大の方(おだいのかた)と縁があったことから、松平家とは家康が幼い頃より、極秘の交流を持っていた。非公式に、家康をはじめとした松平家の身辺警護に加え、諜報活動も行っていた。江戸幕府成立後は伊賀や柳生との交流も生まれたため、忍法を取り入れるようになり、雷弾流忍法が誕生した。
     翔、莉瀬、丈一たちは皆、裏鳳来寺で修行し雷弾流忍法を習得し、エージェントとして活動している。


     
     
     
    妻と娘と愛犬が大好きな、愛妻夫(自分造語)。 妻と一緒に『陽向晃央』名義で執筆した「恋愛偏差値迷走中~恋のマッスルパンケーキ~」がコミカライズされました。 ゲームシナリオ原案作成、小説執筆をしています。

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