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「ちいさい たきび」

    こどものことば

    ※「もう あそばない!」の まさき君 視点の一篇です。




    「ばか!」って ぼくもさけんだ

    つみきをとりかえされて あたまのなかが まっしろになった

    せんせいが とめにはいるくらい ほんきだった

    あいつのかお すごくあかくなってた   ぼくのも たぶんそう

    もうあそばないって あいつが さけんだから
    ぼくも もうあそばないって おもった

    おなかのなかに ちいさい たきびが あるみたい


    きがついたら えほんの たなのまえにいた

    なんでかは わからない
    ただ あたらしい えほんが あったから てにとっただけ

    ページをめくったら うしろに あいつがいた
    のぞきこんでる     いきづかいがちかい

    あいつは なにもいわずに となりに すわった
    ぼくも なにもいわなかった

    ほんとうは まだちょっと ちかくに いたくなかった
    ページをめくる ゆびが  すこしだけ  つよかった

    でも つぎのページで あいつが こえをあげて わらった

    えほんの なかの ぞうが ころんだ ところだった

    ぼくも それを みて わらっちゃった

    あいつの かおは もう  さっきの けんかを わすれた かおを している


    わらいながら えほんを つかむ ゆびはすこし しずんでいた


     
     
     
    こどもから 「なんで?」 ってきかれた日の、あの顔を覚えていますか。 その小さな驚きを、そのままことばにしています。 読んだあと、空を見上げたくなるような詩を。

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