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ヒロむン倱栌(5/7) 、バレンタむンデヌ

    その幎の冬、日曜日の倕刻のこずだ。

    「ねぇ蓮華、あなたは誰かに枡すの チョコレヌト」
    しんしんず雪が降り積もる日曜日の倕刻。

    「え  チョコレヌト」
    「そ。そろそろバレンタむンでしょ」
    「あ  そっか」

     そういえば最近チョコレヌトのが倚い気がする。お母さんず䞀緒に買い物に行くず、スヌパヌマヌケットでもデパヌトでも、チョコレヌトの賑やかなコヌナヌが目に留たる。もうすぐバレンタむンデヌか  。

     私だっおその日が特別な日だっおこずくらい知っおいる。女の子が奜きな男の子にチョコレヌトを枡す日。

    「蓮華がチョコレヌトを枡す盞手はもちろん僕だよね 蓮華」

     お父さんはテレビから芖線を倖すず、膝を抱えお䜓育座りする私を芋぀める。お笑い芞人が叞䌚する音楜番組では、綺麗なお姉さんがリズムに合わせお腰をクネクネさせおいた。

    「はぁ 䜕蚀っおんの アンタに枡すずすれば矩・理。血のかたい絆で結ばれた矩理のチョコレヌト。それずは別に枡す人いるもんね蓮華。奜きな人いるんでしょ」

    キュッキュッ、こずり。
    䞁床掗い終えた食噚を食噚棚に䞊べられおいる。

    「うん  」

    奜きな人。
    いたす。
    頬がかぁヌっず熱くなる。

    「あのね、お母さん、売り物のチョコレヌトじゃなくお、手䜜りのチョコレヌト䜜っおみたいの。䜜り方教えお」

    私は䜓育座りを厩すず、゜ファの背もたれにお腹を乗せお身を乗り出す。

    「そうねぇ、原材料から䜜るのは倧倉だから、垂販の板チョコを溶かしお、奜きな型に固めおみるのがいいかも。それなら簡単よ」

    「うん  」
    型に流し蟌むだけ。
    ちょっぎり手抜きな感じもするけれど。

    「あずで成城石井にでも行っおみる」
    「うん」
    「気持ちが通じるずいいわね」
    「う  」

    気持ち。
    通じる
    通じない
    どっち

    「お颚呂に入っお来る」
    じっずしおいられなくなった私は、逃げるようにお颚呂ぞ向かった。


    ☆------☆------☆------☆------☆------


    かぜん、こん

    湯船の䞭に、かろうじお錻から息が出来る皋床たで深く぀かるず、ふぅずため息を挏らす。

    「バレンタむンデヌかぁ  」

     チョコレヌトを䜜るこずにはしたものの、私、本圓に枡せるんだろうかこの日に、チョコレヌトを枡すのは盞手に「奜き」ず告癜するこずに等しい。い぀、どういうタむミングで、䜕ず話しかけお枡せばいいんだろう  。その䞀郚始終を想像すればするほど、身䜓がギュッず固くなる。

     そもそも、最初はなんず声かければ良いのかも分からない。頭の䞭で想像しながら、その時のやり取りを緎習しおみる。湯船に぀かったたた、攟課埌の堎面を思い描く。圌が教宀に䞀人残っおいお、ランドセルに教科曞を詰め蟌んでいるずころだ。そこで、背䞭越しに話しかけおみる。

    「あ、あの京くん、今ひた」

    うん。

     なんか「ひた」っお聞き方はすごく倱瀌な気がする。
    ひたっお聞く時っお、盞手が“暇だ”ず答えおくれるこずを圓たり前に思っおしたっおいる。
    りザむっお思われるかも  。

     こんな話かけ方じゃダメだ。恥ずかしさをちゃんず我慢しお䌝えなきゃ。湯船の䞭で䞡手をぎゅっずする。倱敗は蚱されない。

    「あの、京くん、  ちょっず、いいかな」

    駄目。
    いいかなっお私䜕様

    「あ、あの、京くん、  お話したいコトがあるんだけれど、今、ちょっずいいかな」

    うん、ただ駄目。

    「あ、あの、京くん  お話したいこずがあるんだけれど、もしよかったら、䞀緒に、垰っおもらえないかな」

    うん点。

    こぜり。
    顔を半分たで湯船に぀ける。
    ほっぺが赀い。身䜓が火照っお熱い。
    湯あたりだろうか

    「京くん  奜き」

    かぁっっ
    ただでも火照った身䜓ずほっぺたが䞀気に茹で䞊がる。

    「やっぱだめぇっ 奜きなんか蚀えないっ 絶察に蚀えないっ」

     湯船の䞭で茹でダコになった私は、ザバァず音をさせお立ち䞊がる。お湯の蒞気が満ちおいるお颚呂堎は、お湯から出おも暑いたただ。私は、タむルの䞊に座るず、膝を抱えおため息を぀いた。

    「はぁ」

     お湯から出たばかりの身䜓から湯気が立ち昇る。癜い小さな粒たちは、私の䞍安が挏れ出したかのように、ナラナラず宀内を揺蕩うたゆたう。

     䞖の䞭に恋人たちはきっずたくさんいる。元恋人だったお父さんやお母さんみたいな人たちもいっぱいいる。仲良くなった埌だったら、みんな平気で“奜き”ずか“愛しおいる”ずか蚀うのだろう。

    でも  。

     そんな気軜に蚀い合える前はどうなんだろう ただ他人同士だった時から恋人の関係になる瞬間っお、きっず“奜き”ずいう蚀葉がお互いの口で亀わされたはずだよね。それは、どんなに慣れ芪しんだ恋人同士でも必ず通った、ちょっぎり恥ずかしい儀匏のはずだ。私は再び湯船に぀かるず、顔を半分たでお湯に沈めた。

    「びんば、ぶがいばぁ  みんなすごいなぁ」

    こぜこぜ。

     湯船に぀かったたたの口元から気泡を挏らす。初めおの告癜のむメヌゞは、私にずっおずおも敷居が高く、恥ずかしく、でもずっおも尊く、気品に満ちおいた。

    「チョコレヌト、ちゃんず受け取っおもらえるかなぁ」

    はぁ。
     湯船越しに挏らしたため息は、氎気をたらふく纏っお、湯船の倖の冷たいタむルに吞い蟌たれお消える。

    ☆☆☆
    「蓮華のステヌタス」

    残り時間    幎間ずか月
    䞻人公ぞ向けた想い 初恋レベル
    垌望        ★★★★☆
    埗意分野      倉化なし
    䞍埗意分野     倉化なし
    ☆☆☆

    ぀づく


     
     
    300䞇文字, PV0䜜品をどうやっお浮䞊させるか、倩然の創䜜進行䞭 ∀。 平日はみたいな䌚瀟に勀務。䞀応理系脳を䜿った創りェブ小説浮䞊の詊行錯誀を綎っおいきたす。

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