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ヒロむン倱栌(3/7) 蓮華11歳、運動䌚の遞抜リレヌに遞ばれる

    さん、  げさん、  蓮華さん
    幎組、孊玚委員長の琎野蓮華さん

    ん  

    「はいっ」

    パチン。
    シャボン玉が匟け飛ぶ。

     突然、倢の䞭から匕き揚げられた感じがしお、倧きな声で返事する。歀凊は教宀。幎組のい぀もの授業時間。

    「どうしたの がヌっずしお。あなたの号什がないず孊玚䌚が始たらないのだけど」
    飯野先生クラス担任が困った顔で立っおいる。

    先生はただ若い女の人。
    孊校でも優しい先生ずしお人気が高い。

    「す、すみたせん。えず、起立、瀌おねがいしたす、着垭」


     月日 午埌時分。黒板の䞊に掛けられた壁時蚈を目にする。すでに午埌の授業の開始時刻になっおいた。

     党開にした窓の倖から、涌し気な颚がサラサラず流れおくる。ゞリゞリずした真倏の倪陜は、もうその勢いを倱っおいる。空気は柄んで、朝晩は長袖が必芁なくらいに涌しい。

     真倏の䞻圹に代わり蚪れたのは、涙が出そうなくらいに透き通った秋の青空だ。私は雲ひず぀ない青空のおっぺんを芋぀めおいた。瞳の䞭の青の玔床がどんどん高たっお、心の䞭たで青で満たされおゆく。

     私は、この空を蚀葉で䌝えるためには“青”だけじゃ足りないっお思った。その蚀葉を探り圓おようずしお、始業ベルが鳎っおいるのに、がヌっず教宀の窓から空を眺めおいた。私は幎組のクラス委員長を任されおいる。



    私の号什の埌に、飯野先生の爜やかな声が教宀に響く。

    「はぁヌい、じゃぁ始めるわよヌ。みんな静かにね。今日は再来週に開催される秋の倧運動䌚のクラス察抗リレヌ遞抜メンバヌを決めたヌす」

    カツカツ。
    軜快な音で黒板に文字が板曞されおいく。

     クラス察抗リレヌは、運動䌚の䞭でも䞀番の芋せ堎皮目。なんたっお党校生埒がグラりンドの䞭倮トラックに集たり、癜線に沿っお駆けおゆく遞抜メンバヌに泚目するからだ。遞抜された脚の速い男子はい぀もより栌奜よく、女子は綺麗に芋える。飯野先生はたず立候補を募った。


    「男女それぞれ人ず぀の蚈人よ。いい 基本的には立候補を優先したす。もし立候補者が倚くお人以䞊になったら、脚の早い順に遞別。少なければ皆からの掚薊順で決めたヌす」
    先生はクラスの隅々たでを芋枡しおいる。

    「走る順番はこうね」
    チョヌクの音がカツカツ響く。

     女子
    →男子
    →女子
    →男子
    →女子アンカヌ
    →男子アンカヌ

    遞抜メンバヌは男子名、女子名の混合チヌムだ。先生の良く通る声が教宀に響く。

    「はぁい、じゃぁ出たい人は手を䞊げお」
    「  」

    教宀の䞭はしぃんず静たり返る。

    「ありゃた、誰も手を䞊げないか、やっぱ」

     先生は腕を組んだたた、仕方ないなぁずいう顔をする。こういう堎面で自分から手を挙げお立候補する人はいない。

    「うん、どうしよう。ほんずに誰もいないの」
    しぃん。

    「やっぱダメか。うん、じゃぁ掚薊順に切り替えたす。遞抜リレヌに出お欲しい人の名前を蚀っおください。誰でもいいわよ、出お欲しい人がいたら手を挙げお教えお頂戎」
    「ハむハむっ ハむっ」
    先生がそう口にした途端、クラスのあちこちで手が挙がる。

    「え」

    みんなの勢いにびっくり。
    先生も呆れた顔をしおいる。

    「おいおい、アンタ達ほんずにもう  。はいじゃあ、梶原さん」

     先生は教宀の埌方に座る女子児童を指さした。するずおかっぱ頭の梶原さんが、すっず立ち䞊がる。

    「女子のアンカヌは琎野さんがいいず思いたヌす」
    浅黒く日焌けした梶原さんが、私を芋ながらニダリずした。

    「ね 蓮華いいでしょ」
    目配せしおくる。
    げ、もう  。
    たさか最初に名前が挙がるなんお  。

    私の名前は琎野蓮華。
    琎野さんずは私の事。

    リレヌのアンカヌに遞ばれるのはい぀ものこず。
    たあいいけどさ。

    「たぁ、琎野さんが出るのは圓然よね、だっお孊幎の女子で䞀番脚が速いんだから」

     隣に座っおいる河野さんが私の倪ももをツンツンしながら呟く。そう、私は脚が速かった。それも、かなり。


    「はぁい、じゃあ女子のアンカヌは琎野さんね。他に掚薊はある」
    「ないでヌす」
    「ありたせヌん」
    「女子のアンカヌは琎野さんしかいたせヌん」
    皆口々にそう蚀う。

    「はい、琎野さんは出堎でいい」
    飯野先生が念のために確認しおくる。

    「はい」

     私はゞタバタしない。目立぀こずは奜きじゃないけれど、脚が速いんだし断っちゃだめだず思った。

    「じゃ他の人、掚薊は ほら男子、あんたたち遞抜メンバヌは攟課埌䞀緒に緎習できるのよ ”姫”ず仲良くなれるチャンス。立候補でもいいから手をあげなさい」
    指し棒で教壇をカンカン鳎らす。

    姫  。
    姫ずいえば、織姫星。
    私は、倜空に茝く矎しい星に自分の姿を重ねおみた。

    「先生ぇ、そんなこず蚀ったら誰も手ぇあげないっおヌ。なんかヌ手ぇあげたら告癜ず䞀緒じゃん、それっおヌ」
    教宀の埌ろから倧きな声が飛ぶ。

    「アハハハ、そうだよ手を挙げたら琎野さんぞの告癜ず䞀緒䞀緒」
    その声に同調するように教宀のあちこちから囃し立おる声がする。

    「あぁら竹野君、もしかしお、あなた出たいの」

     囃し立おおいた背の高い男子児童の名を、先生は意地悪に告げる。ニダリ。口元が意地悪く吊り䞊がっおいる。

    「なっ ちょっ、ちがうよ 出たい蚳じゃないっお」
    顔を真っ赀にしながら竹野君は必死に匁解する。

    「ひゅヌっひゅヌっ、竹野ず琎野さんのアッチッチぃ、アッチッチぃ」
    クラスのあちこちで囃し立おる声が飛ぶ。

    私はなんずなく俯いおしたう。
    竹野君には悪いけれど、アナタは圊星じゃない。



     クラスの仲間達の興味を䞀身に集めおいる私はずいうず、さっきからがヌっずしおいた。午埌の孊玚䌚が始たる前のがんやりずした空想を今も匕きずっおいるのだ。私の気持ちを占めおいるのは、どこたでも高く柄んだ秋の青空ず、最近あった出来事。

     今朝は久しぶりに京くんず䞀緒に登校した。私が京君のおうちの前を通りかかったら、偶然京くんのお父さんが出おきた。

    「おう京䞀、蓮華ちゃんが今から登校みたいだから、お前も䞀緒に連れおっおもらえ」

     䞀緒に登校する理由が出来たみたいで、私は嬉しかった。でも、しばらくしお玄関から出おきた京くんは眠そうな目をしお䞍機嫌顔。
      。
    チラッず私を芋た埌、テクテク䞀人で歩いおいく。

    もう
    仕方がないので、私は京くんのちょっず埌ろを同じ速床で぀いおゆくこずにした。

     秋の心地よい颚がさらさらず吹き抜けおゆく。空を仰ぐ。ただらの雲がふわふわ浮いおいる。京くんの髪もふわふわしおいる。寝癖だろうか お颚呂に入っお髪を也かさないたた寝たんだな、きっず。

    「京䞀、髪の毛くらいちゃんず也かしお寝なさいよ」

    お姉さんぜく、“心の䞭”で蚀っおやる。
    きっず、声をかけおも振り返らないだろう。
    䜕をしたっおダメ。
    きっず、ぜったい。
      。
      。

    ずりあえず、ベロを出しおみる。
    それから心の䞭で叫ぶ。
    「こけろっ」
    でも京君は倉わらずテクテク歩く。

     うん、足りないみたい。無芖、無芖、シカト、きっず明日もシカトであさっおも無芖。そうなんでしょ 京君。

     そんな圌に私の心が玍埗しない。ベロを出したポヌズをそのたたに、右手䞭指で錻頭を䞊に匕っ匵る。ブタの錻の真䌌。

    ブヒ、ブヒ。

    心で䌝える「ちぃび ハニワ顔」

     私のほうが手のひら䞀぀くらい背が高い。䞊んで歩けば姉匟みたいに芋えお嫌だから、埌ろを付いおいくのがちょうどいい。私はそう思っおいるんだぞ。

    あぁあ  。
    寂しいなぁ。
    䞀緒に手を繋いで歩きたいのになぁ  。
    私は叶わぬ願いを頭の䞭で空想した。





    「琎野さん どうしたの」
    「え あ、はい  」

     今朝の出来事を思い返しおいたら、再びボヌっずしおいたようだ。先生に名前を呌ばれお戻っお来る。気付けばリレヌのメンバヌはほずんど決たっおいた。黒板に曞かれた遞手の名前はこう。

    女子番手梶原早苗
    男子番手竹野真䞀
    女子番手藀田玀子
    男子番手飯山和利
    女子番手琎野蓮華←私
    男子アンカヌ

    残りは男子アンカヌのみ。

    最埌を走る人、か  。

     私は誰にバトンを手枡したいのだろう 少しだけ想像しおみる。でも、そんなの初めから決たっおいた。私だけの䞻人公。駆けっこにはあたり向かない䜎身長の君だよ。

     私は京くんの姿を思い浮かべる。圌は背も䜎いし、駆けっこも速くない。たたに䞀緒に登校するこずがあるけれど、い぀も䞍機嫌そうにしおいる。近所のおばさんに挚拶されおも、返事すらしない。そんな時、「挚拶くらいしようよ」ずお姉さんっぜく蚀っおやる。

    「ちっ、うっせぇよ」
    返す蚀葉はい぀もこう。

    「あいさ぀すら出来ないなんお、“子䟛みたい”」
    だから蚀っおやる。

    ピタリ。
    京君の足が止たる。
    フフン。

     私は京くんが䞀番気にしおいるこずを知っおいる。それは、自分の背䞈が䜎いこずを“気にしおいる”っお他人に気付かれおしたうこず。カチンずきたので、そこをチクリず突いおやる。

    「  」

     京くんはしばらく黙っお私を睚んだ埌、ちょっぎり泣きそうな顔をした。でもその理由が私には分らなかった。ただ京くんの深いずころに觊れおしたった気がしお、なんだか心がモダモダした。

    私は自分の容姿にコンプレックスなど䜕䞀぀なかった。

    ☆☆☆

    「蓮華のステヌタス」
    呜の残り時間  幎間ずか月
    䞻人公ぞ向けた想い 初恋レベル
    垌望        ★★★★★
    埗意分野      かけっこ
    䞍埗意分野     人の気持ち

    ☆☆☆

    ぀づく


     
     
     
    300䞇文字, PV0䜜品をどうやっお浮䞊させるか、倩然の創䜜進行䞭 ∀。 平日はみたいな䌚瀟に勀務。䞀応理系脳を䜿った創りェブ小説浮䞊の詊行錯誀を綎っおいきたす。

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