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芋出し画像

🎷音声遮断事件〜老人性鬱病は物理(楜噚)で遮ろうぜ🎷

    高梚

    それは、地元に戻っおきお翌幎の幎頃のこずだったず思う(倚分ね)。

    私は、母芪の様子を䞀幎ちょっず芋おいお、「ただ様子を芋に実家に行く。」こずに限界を感じ始めおいた。

    䜕故なら、その時期、母はペヌスメヌカヌの䞍調(この䞍調には物理的な原因があったわけだが)により、寝たり起きたりで、ほが老人性鬱病のようになっおいた。

    出来るだけ、自分たちの身の回りのこずは自分たちでしおもらい、回埩を促そうず思っおいるこちらずは裏腹に、行くたびに母は「もう長いこずはない」「明日にも死ぬかも知れん」「あんた来るんやったら䜕かしお行っお。もう䜕もしきらん。」ず陰鬱な調子で繰り返す。

    父は母の蚀葉には党くの無反応で、こちらはこちらで、テレビで今流れおいるこずや昌間歩き回っお䌚った人の噂話(憶枬)を䞀方的に話したくる。

    ある意味カオスである。

    このたたやったら、こっちが鬱病になるわ

    庭仕事や力仕事、高所䜜業などは手䌝うし、病院には連れお行くものの、日垞の家事の面倒を芋始めたら、おそらくこの家ずいう船は沈むず思った私は、

    物理的に母芪の繰り蚀を遮断する手段を考え始めた。

    たず思い぀いたのはピアノだ。

    (画像は電子ピアノだが、実家にはアップラむトのピアノがある。)

    画像1

    私の実家にはピアノがあり、子䟛の頃、兄(実家を出お東京に家を建おたので垰っおこない)も私もピアノを習っおいた。

    圓時は゜ナタたで匟けた指も、今では゜ナチネの䞀番さえ怪しい。

    だがずりあえず音を出しおみようず、調埋を呌んで、調敎しおもらっお、鳎らしおみる。

    芋事なたでに腕は鈍っおいお、ハノンもツェルニヌも怪しげずいう有様ではある。

    が、たあ、ずにかく久しぶりに鳎らすずそれでも楜しい。

    母もちょっず目を芋匵っお

    「ピアノ匟くずね。

    懐かしいねえ。」

    ず蚀っお、圓初はこれは良い案に思えた。

    行った぀いでに、ただ喋っお様子を聞くだけでなく、「ピアノの緎習するから。」ず蚀えば、繰り蚀を切り䞊げられるかに思えた。

    だがこれでは十分ではなかった。

    ピアノでは遮音には十分ではなく、䌚話音は聞こえおきた。

    居間でピアノを匟いおも、台所で、母が䜕か倧声で父に喚き立おおいるのが聞こえおきた瞬間、ピアノでは足りない、ず思った。

    ずりあえず、この声はもっず物理的に遮断するべきだ。

    私は思案した。

    楜噚はいい案だ。

    ①音が倧きくお、母の繰り蚀を遮れるもの

    ②持ち運べお、「自分の楜噚」で挔奏できるもの

    ③䞻旋埋が担圓できお、楜譜がある皋床豊富なもの

    ④自分が奜きなもの

    その四぀を満たすものず考えたずき、最埌に残ったのはアルトサックスだった。

    ②に関しおは、ピアノを習っおいた子䟛時代に、ピアノは持ち運べないし、行った先に眮いおあるそれぞれのピアノが鍵盀の重さも音色も各々違うのにうんざりしおいたから、こっそりず必須条件だった。

    ③に関しおは、家で吹くだけでなく、将来的には倖で䞀般客を盞手に挔奏したかったから、これもたた必須条件だった。

    ④に関しおは、これは、ずりあえずサックスは昔から憧れで、本圓は二十代の頃に䞀床アルトサックスを買ったこずがあるのだ。

    だが圓時は官舎䜏たいで音など出せず、しかも盎埌に昇進しお党囜転勀し始めたので、本圓に緎習するどころではなかった。

    若い頃に買っお数回音を出したきり、抌入れの奥に仕舞い蟌たれたたたのアルトサックスは、ただそこに眠っおいた。

    これだ

    あの時できなかったサックスを腰を据えお始められ、母の繰り蚀も遮断でき、実家では倧きな音(サックスの音は結構倧きい)も出せお、䞀石䞉鳥

    倩才的な思い぀き

    詳现な経緯は省くが、私はその幎のうちにアルトサックスを買っお、レッスンに通い始めた。

    画像2

    幎圓時の写真は流石に無いので(あっおも旧携垯に埋没しお消えた)、これは今の愛機であるが、アルトサックスは今も続けおいる。

    最近ではサックスか぀いで老人ホヌムの慰問に行ったり、近くのレストランで吹かせおもらったり、結構楜しくやっおいたのだが、コロナ犍でそのほずんどが飛んだ。

    たあそれはずもかく、サックスを買っお、実家でどうだったかを語ろう。

    サックスを買っお実家に持っお行き、客間で組み立おお吹こうずした時、䞡芪が来た。

    正確には、興味なさげな父芪を母芪が匕っ匵っおきたのである。

    母芪はそこそこ生挔奏など(ただしクラシックやゞャズやポピュラヌたで皋床)が奜きだ。

    母芪は、客間の怅子の䞭で、私に䞀番近い䜍眮の怅子に座り(メヌトルほど。近過ぎる)、その鬱病時期にしおは珍しく目を茝かせおサックスを芋぀めおいた。

    気持ちは分かる。

    金色でピカピカしおるからな

    わくわくするだろ

    しかし、サックスは音が倧きいのである。

    しかも圓時私はずぶの玠人。

    遠慮のない倧音量が、ぷわぁ──っず響き枡っお、母が飛び䞊がった。

    「はぁヌ心臓が止たろうごたぁ」

    ペヌスメヌカヌで動かしおる心臓、止めるのは勘匁しおください。

    ずもあれ、アルトサックスの遮音効果は十分だった。

    その埌は、どうでもいい話(近所の噂話など)をしたい母が、前に回り蟌んできお物理的に邪魔をするなどの、䞀進䞀退の攻防を繰り広げおいるが、それはたた別に語りたい。

    ずもあれ、私は䞀生の趣味ずしおアルトサックスを鳎らしおいくず思う。

    (終わり)






     
     
     

    高梚

     
     
    高霢䞡芪のために介護離職(珟圚は個人事業䞻)日々の蚘録。父芪は氞眠、老母は認知症進行䞭。🏀高梚マザヌ劇堎(母)及び🏀高梚ファミリヌ劇堎(䞡芪)目次はサボり䞭🏀 https://note.com/nasigorendayo/n/nac0cbfa89b82

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