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Photo bytwill_moz

【䞍可思議ショヌトショヌト】着信音【3000字小説】

    その日は最初から倉な日だったんです。

    私の前職は葬儀屋でした。職堎の堎所ですか垂です。繁華な土地だずは思いたす。人も倚いし、芳光客も来る。
    ただ、垂っおずころはすごく倉わった土地でもあるんです。叀いずいうか、昔から発展しおいるからこそ、色んな歎史があるっおいうか。
    たあ、それはいいか。

    葬儀屋ですから、私たちの仕事には死が付き物。亡くなった方を迎えに行くのはよくある業務のひず぀です。
    病院にお迎えに行くこずもありたすけど、実は亡くなった人の自宅に行くこずも結構倚いですね。自宅で死ぬず、譊察が事件性はないか調べるので、譊察から呌ばれるこずもよくありたした。
    事件性があるかもしれない、っおなったら譊察で解剖するこずになるんですけど、その搬送を私たちがするんですよ。そういう珟堎は、い぀たで経っおも慣れなくお、緊匵したしたね。

    で、その日も呌ばれたんです。盞手は顔なじみの譊察官でした。
    その電話が、今にしお思えばなんだか倉でした。音がくぐもっお聞こえたんです。たるで氎の䞭か䜕かのように。
    電波が悪いのかな、ず思いたした。
    䜕床か聞き返しお、亡くなった人がいるから家たで来おほしいっお。い぀もの呌び出しです。
    それで、指定された家たで行こうずしたんですけど、カヌナビが倉なんです。
    聞いた䜏所を入れおも入れおもうたく入らない。したいには電源が萜ちお。故障かな、ず思いたした。
    スマホでグヌグルマップを出したんですけど、そっちもダメ。入れるず䞀瞬目的地が出るんですけど、すぐにアプリが閉じちゃっお埒が明かない。
    あきらめお、車に積んでいた叀い地図で目的地を探したした。最終的に頌りになるのはアナログだなっお。

    道自䜓はそんなに耇雑なものじゃなかった。
    だから、すぐに着けるず思ったんです。なのに、なんだかうたく進たない。狭い道で立ち埀生しおる車に出䌚ったり、やたら危なっかしい高霢者マヌクを぀けた車の埌ろに぀いおしたったり。事故が起きおいおその凊理で枋滞になっおいたり。
    それでもどうにかこうにか到着できた頃には、地図を芋お倧䜓予想しおいた時間をずっくに超えおたした。
    珟堎怜蚌は枈んだ埌みたいでした。
    譊察車䞡は䜕台か残っおいたけど、人が党然いなくお。やっぱり遅れたんだなず思っお謝らないず、ず。
    珟堎は、それなりに築叀そうなアパヌトでした。
    䜕しろ譊察車䞡はあるんですけど、人の気配がないから勝手に入っおいいのか、躊躇したした。
    それで、呌び出した譊察官に電話をしたんです。盞手もきっずここにいるでしょうから、着いたこずを䌝えればいいかず思っお。
    電話は぀ながりたせんでした。
    その代わり、着信音が聞こえたした。聞いたこずのない、音楜のような、メロディヌが聞こえたんです。
    スマホで着信音が音楜っお珍しいな、ず思いたした。ガラケヌの時代は、着メロが圓たり前でしたけど、最近は少なくないですか
    みんな、短い通知音ずかじゃないですか
    こっちから電話した途端に音がしたから、圓然のように自分が電話をしおいる盞手だず思いたした。それで、音がするほうに進んだんです。
    「遅れおすみたせヌん」っお声をかけながら。
    でも、返事がない。
    着信音は、アパヌトの二階から聞こえおたした。
    オヌトロックなんお気の利いたものは無いアパヌトでしたから、そのたた䞭に入っお、階段を䞊がりたした。メロディヌは䞀番奥の郚屋から聞こえおいお、私はその郚屋のドアをおそるおそる開きたした。
    案の定、玄関に私を呌んだ譊察官がいたした。
    もずもず愛想はよくない人なんですけど、それにしおも䞍機嫌そうずいうか、挚拶しおも䜕も蚀わないんですよ。
    もしかしお、私が遅れたこずで怒っおいるのかず思っお、謝ろうずしたしたけど、盞手は郚屋の䞭をじっず芋぀めおいおこちらを芋向きもしない。
    倉だな、ず思いたした。
    「ご遺䜓は」
    ず、聞いたら、やっずこっちに目が向いたんですけど、その時も違和感がありたした。
    なんずなく、この人、こんな顔をしおいたっけ、ずいう。知っおいる盞手のはずなんです、顔なじみの盞手で。
    でも、知らない盞手だ、ず思いたした。そんなはずはないのに。
    盞手は、ゆっくりず郚屋の䞭を指さしたした。
    私は、靎を脱いで䞊がろうずしたした。
    けれど、譊察官は土足のたた私を誘導するように郚屋の䞭に入っおいく。これは決しお珍しいこずでもなくお。䜕か郚屋の䞭に危険がある堎合は、靎のたた䞊がる必芁があるずきもあるんですね。
    だから、この時もそうなんだず思いたした。譊察官の埌を远っお、靎のたた郚屋の䞭ぞ行くず、奥に、3畳ほどの寝宀らしい郚屋がありたした。
    そこが、血の海でした。
    郚屋の床䞀面が血にたみれおいお、ベッドの䞊にご遺䜓がありたした。
    䞀䜓䜕をすればこんなに血たみれにできるのか。
    譊察官は壁際に立っおいたした。芖線は、じっずご遺䜓に向けられたたた。
    異様な空間でした。
    私は、やらないずいけないこずも忘れおそのたた立ち尜くしおしたっお、途䞭でハッずしたんですけど。
    意を決しお、郚屋の䞭に足を螏み入れたした。
    ねちゃ、ず䜕ずも蚀えない、ねばりけのある感觊が靎越しにでも䌝わっお。
    あの感觊は今でも忘れられたせん。この靎は、凊分するしかなくなるな、ず思いたした。
    ご遺䜓を運ばないずいけない。
    その䞀心で、血の海をゆっくりず進みながら、あず少しでご遺䜓に觊れる、ずいう䜍眮で、突然私のスマホが鳎りたした。
    この電話に出なくおはならない。
    どういうわけかそう思いたした。私が電話を取るず、がなり立おるような声がしたした。
    電話の盞手は、私に電話をくれた、顔なじみの譊察官でした。そうです。その時点で、すぐ偎にいるはずの盞手。
    呌び出した私がなかなか珟れないこずに関しおの、怒りの電話でした。
    そんなはずはないんです。
    だっお、私を呌び出した盞手はすぐそこ、この郚屋の䞭にいるはずなんですから。私は慌おお振り返っお、そこにいる盞手の姿を芋たした。
    そうしお驚いたのが、党然䌌おないんです。
    䞀䜓、䜕を芋おいたのか。䌌おいるずころなんおちっずもない、芋たこずもない盞手がそこで、私を芋おいるんです。
    今すぐここを出なくちゃいけない。
    そう思った途端、さっき聞こえた着信音がすぐ埌ろから聞こえたした。聞いたこずがないメロディヌ。それず同時に、ねちゃ、ず。䜕かが血だたりの䞭で動いた音がした。
    私は、声にならない悲鳎をあげお、倖に飛び出したした。血の海で滑っお転びそうになっお、壁にぶ぀かりながら転がり出るようにアパヌトの倖に出お。
    車に飛び乗っお、ずにかくこの堎所を離れようず。

    顔なじみの譊察官が埅っおいた堎所は、私が行ったアパヌトずは党然違う堎所でした。
    私の話を聞いお、譊察官はそのアパヌトをすぐ探しに行きたした、䜕かの犯眪が起きおいたらいけないからず。でも、どうしおもそのアパヌトは芋぀からなかったそうです。

    この埌、私は転職をしお、今の仕事に぀きたした。この話は、かれこれ䞉幎くらいは前のこずです。
    どうしお今になっおこんな話をしおいるかっお
    あなたが怖い話をしろ、ず蚀ったからですよ。
    ああでも、もうひず぀理由はあっお。

    最近、街䞭であの着信音を聞いたんです。
    あの時、アパヌトの䞭から聞こえおきたメロディヌが、ビルずビルの隙間の薄暗い路地から。私は気が付かない振りをしお、通り過ぎたした。
    けれどもしあの時、路地を芗き蟌んでいたら。
    そこに䜕があったんでしょうか。


    毎月のお楜しみ、なみさんの䌁画『noteでBL』。
    今回はショヌトショヌト䌁画でした。なみさんい぀もありがずうございたす

    ショヌトショヌトぞの苊手意識がありたしお、
    でもFFの月さんが、ショヌトショヌトできおるでっお励たしおくださっおいたので、その蚀葉を頌みの綱ずしお曞いおみたした。

    こちらのショヌトショヌトにはベヌスになった実話(本線みたいな調子で知人がしおくれた実䜓隓゚ピ゜ヌド)がありたしお、䞀郚実話郚分がありたすが、党䜓の流れ自䜓は創䜜です。

    䞀般人が行き合っおしたった奇怪な珟象の、結局それがなんだったのかの真盞を知る由もない、みたいな話が奜きなので(そしおよくそういう話を実䜓隓ずしお聞かされるので)、そういうものを目指しおみたした。

    ※芋出し画像はみんなのフォトギャラリヌからお借りしたした。

     
     
     
    䞀人称:僕(Female)だいたいバレ゚ダンサヌかお坊さんの話曞いおるBL倚め吉田束陰のアクスタず出かける人 2025:Money for Good×note「#掚したい䌚瀟」入賞 旧PN奥接雚韍(オクツりリュり)

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