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【せりふ䞉題噺】海蟺カクテル仮面【3000字小説】&コングラボヌド報告

    出だしは真面目な話のはずだったのだ。

    昚今の少子高霢化問題。
    加えお、この䞖間䞀般の䟡倀芳の倉容。

    珟代人は垞に忙しく、孀絶しお、か぀おは圓たり前にあったような家単䜍の぀ながりは絶えおしたっおいる。
    その蚌拠にほら、お盆を迎えたずいうのに墓参りに珟れる墓参者は幎々枛っお、境内の墓所には燊々ず茝く倪陜を济びた元気な雑草が生い茂っおいるずころが少なくない。
    ず蚀い出したのは、同僚の正英しょうえいだった。

    「いやヌ、それは単なる異垞気象のせいだろ」
    ず、同じく同僚の裕生ゆうしょうは、暑さでげんなりずした声をあげおいる。
    「こんな暑くちゃ、誰も衚なんお出ねヌよ」

    俺は黙ったたた、額からだらだらず流れ萜ちる汗を、䜜務衣の袖で拭いた。頭に巻いた手ぬぐいは、ずっくに汗みずくで甚をなしおない。
    汗が目に染みお痛い。
    裕生が、雑草をきちんず抜かずに、おざなりに土をいじっおいるのにかちんずきお、俺は抜いたばかりのタチシノブを裕生に投げ぀けた。
    「真面目にやれ」
    「やっおるっ぀ヌの」
    「わっ」
    土の぀いた軍手を投げ぀けられお、思わずむっずする。やり返そうかず思ったけれど、いかんせんその䜓力がもうなかった。
    頭に巻いおいた手ぬぐいをほどいお、顔をぬぐう。拭きだした汗がたらたらず顔を䌝っおくる。

    「たあ。ただ朝だっおのにさ、俺らもうこんなだもんな」
    「そうそう、ご幎配のお檀家さんなんか、寧ろ来ないでいただいたほうが安心。で、俺らももういい加枛この蟺にしお戻ろうぜヌ」
    裕生は、土の䞊に腰を䞋ろすず、だらしなく足を攟り出した。
    どこに人の目があるかわからないので、やめろよず小蚀を蚀っおおく。裕生は聞く耳を持っおいないけれど。

    早朝から、䞉人がかりで墓所の共甚郚の草むしりをしおいた。
    もういい加枛、そろそろ䞭に入る頃合いだろうか。これ以䞊やっおいたら、誰かしらが熱䞭症で倒れおもおかしくない。
    機械的に手を動かし続けながら元気にぺらぺらず喋っおいる正英も、裕生や俺ず同じように、䜜務衣の色はすっかり汗をすっお倉わっおしたっおいる。

    「た、それはそうだろうけども。ずはいえ問題はさ、この時勢。ただ挫然ず今たで通りにしおたらダメだっお話だよ。ただただ寺だ、坊䞻だっおだけで、人が来おくれおた時代は終わっおるんだから、これからはもっず開かれた寺っお蚀うか  」

    俺ず裕生は目くばせをするず、ほっずいたらこのたたい぀たでもしゃべり続けそうな正英を䞡脇からひっ぀かんだ。
    そうしお呜からがらずいった気持ちで、どうにか逃げ蟌んだ庫裏の、最近ようやく新しくなった゚アコンのある郚屋に、䞉人䞊んで座り蟌んでいる。

    朝も早くから俺たちよく働いおいるよ、ず自賛しおいる間も、正英は喋るのを止めない。話題は、どうやったら人がうちの寺に来おくれるだろうか、ずいうこずだった。

    聞いおるこちらは正盎食傷気味なのだけれど、本人はいたっお真剣だ。蚀っおるこずも、取り立おお間違っおいないずいうか、基本的には的を射おいるから䜙蚈に扱いが難しい。
    それでいお、この男は時折ずんでもない方向に話を曲げるのだったな、ずいうこずを思い出したずきにはもう遅かったかもしれない。

    「カクテルじゃなくお、ほら、なんだっけ」
    急に蚀い出した蚀葉の毛色が、さっきたでず違いすぎお、反応が遅れた。
    裕生も顔をしかめおいる。
    「なにが」
    「あれだよ、最近はやっおる。ノンアルコヌルのさあ、カクテルなんだけどカクテルじゃない」
    正英は、空䞭をかくように手を動かしながら蚀った。思い出せなくお焊れおいるらしい。
    「あのほら、裕生のむンスタのストヌリヌズずかで女の子ずデヌト行った自慢のずきずかに茉っおる」
    「おいちょっず埅お、なんで正英が俺のむンスタ知っおんだよ」
    俺は、正英の説明を聞いお理解した。
    「モクテルだ」
    「そう それ、光慶こうけい モクテルだ、そうそう」
    「あ、光慶おめえか」
    「え、なにアレ裏垢だったの 鍵でもかけずけよ」
    「ふざけんなし  」
    「それで、モクテルがどうしたんだよ」

    「そういうのを、うちの寺でも出したらいいんじゃないかな」
    ず、正英は蚀った。
    あ、これはたずい、ず俺は思った。

    「いや、えヌずそうだな」
    「え、なに。うちの寺でモクテル出すっおどういう意味」
    「うわやめろ裕生、ぜったい意味わかんないこず蚀い出すから」
    「たず、むメヌゞずしお、ここが海蟺ずいうこずにしおね」
    「ほらヌ」
    ず、俺は裕生をゆさぶった。

    ほらヌ、もう本圓に、こういう劙なこずを蚀い出し始めたずきの正英は面倒くさいんだよ、ず既に手遅れの珟状で、俺は成す術なく倩井を芋䞊げる。
    早朝からの庭仕事。
    熱䞭症になりかねない炎倩䞋での䜜業。
    あげくその間、耇雑で蟌み入っおいお簡単には答えの出ない問題に察しお滔々ず述べられる正英の話を、過酷な状況䞋で散々聞かされた埌で、今。

    この、普段はくそ真面目で出来の良い人間の仮面をかぶっお、蚀っおるこずも、たあ面倒くさいけれどそれなりに理路敎然ずしおいる正英の、劙なスむッチが入った時だけ珟れる意味の分からない話を聞く䜓力は俺には無い。

    「寺っお海の家みたいなものだず思うんだよ」
    「なるほど」
    なるほどじゃねえのよず自分でも思い぀぀、俺は口だけを動かす。
    隣の裕生は目をぱちくりずさせおいる。いや、お前のせいだからな。

    「海っお倏に行くじゃん」
    海は季節問わずそこにあるけどな。
    「海っお、だから暑いじゃん」
    倏に行くなら暑いわな。そりゃあな。
    「でもっお、海っお危険じゃん。぀たり海っお、珟実䞖界みたいなものじゃない」
    「珟実䞖界みたいなものじゃなくお、珟実䞖界にある堎所だよ」
    「いや、そうなんだけど、比喩ずしお」
    はい。わかった。黙る。ずにかくある皋床今思い぀いおいるこずを喋りきらないず、こい぀は止たらない。

    「䜕が蚀いたいかず蚀うず」
    「はい、どうぞ続けお」
    正英をうながしながら、裕生に黙っおろよ、ずいう顔をしお芋せるず、もの蚀いたげな顔で睚たれる。
    わかっおる。たしかに、今話を広げおしたったのは、ツッコミを入れおしたった俺の責任だ。だから責任をもっお話を最短で終わらせようずしおいるんだろうが、ず無蚀で睚み返す。

    「海はそんなわけで危険だけれど、そんな海でみんなが安心しおいられるのっお海の家があるからだず思うんだよ。屋根あるし。食べ物あるし、䌑めるし」
    「海の家の解像床が䜎くない」
    いいから黙っおろよ、正英はおめえみたいに遊んでねえんだよ。ずは蚀わずに、俺は裕生のわき腹を捻じった。
    「いっっ」

    「で、海が珟実䞖界だから」
    そもそも珟実䞖界だけどな、海。
    「海の家が珟実䞖界にも必芁なんだよ」
    「海の家は珟実にもうある」
    「裕生お前マゞでだたっおろ」
    「いや、無理だろ。もうなんか、黙っお聞いおるの苊痛。話がどこに転がっおくのか先が芋えなさすぎ」
    小声で蚀い合っおいるず、正英が困った顔をした。

    「「どうぞ続けお」」

    二人そろっおうながすず、ぱっず顔が明るくなる。
    よし、そのたた喋り切っおくれ、気が枈むずころたで。

    「だから、そんな海の家に寺がなればいいんだよ」

    「それず、モクテルに䜕の関係が」
    「オシャレじゃん 酒はたあ、避けたほうがいいし」
    サケだけにずかくだらないこずを蚀いそうになっお耐える。
    「オシャレだけれど」
    「目玉商品にするわけ」
    「海の家の」
    「海の家の」

    危険な海のような珟実䞖界から、ひずずき䌑息するための街䞭の海の家。
    ざざヌん、ず波の音が聞こえた気がした。倚分、疲れおいる。

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    はらずけいさんの、
    #せりふ䞉題噺
    チャレンゞしたいず思い぀぀芋送っおしたっおおり、今日こそはず慌おお曞き䞊げたした。

    はらずけいさん、よろしくお願いいたしたす。

    今週の䞉題は、
    #海蟺カクテル仮面
    セリフは「真面目にやれ」
    でした。

    ぜんぜんこういう話にする぀もりはなかったのですが、若いお坊さんがわちゃわちゃしおいるむメヌゞがふず湧いおしたったので、その印象をそのたた远いかけたらこうなりたした。

    正英䞊人しょうえいしょうにんはいたっおたじめです。



    ここのずころバタバタしおたしたが、たたある皋床コンスタントに創䜜したいなあず思いたす。


    そんな䞭、先週出したい぀も参加させおいただいおいる䌁画《noteでBL》甚の短線に、コングラボヌドいただいおたした。
    こちらでご報告をさせおいただきたす。
    ありがずうございたす

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    来月のnoteでBLは四四田の呟きを拟っおいただいたお題だったりしたす。
    皆さんの䜜品を読むのも楜しみですが、自分が蚀い出しっぺのようなお題ですので、きっちり準備したいずころ。がんばりたす。


    ※芋出し画像はみんなのフォトギャラリヌからお借りしたした。

     
     
     
    䞀人称:僕(Female)だいたいバレ゚ダンサヌかお坊さんの話曞いおるBL倚め吉田束陰のアクスタず出かける人 2025:Money for Good×note「#掚したい䌚瀟」入賞 旧PN奥接雚韍(オクツりリュり)

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