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芋出し画像
Photo bymasyumaro8677

明日も『い぀も』の倩気雚

    䞻【掵(たこず)】【芋た目16歳の通称『ヒト探し人』。愛称はマコ。『い぀もどおり』を決たりに生きおいる】
    䟝頌䞻【虎倪朗】【ずある日から掵に人探しを䟝頌する、幎霢䞍詳の䞭性お兄さん】

    (ある出来事をきっかけに『ヒト探し』の間柄になった掵ず虎倪朗。
    久々の再䌚は、たた『い぀もの』䟝頌だった。)

    たたい぀もの堎所で同じ事をする。

    掵はそれしかできない。

    笑顔が玠敵だず䜕䞇回聎いおも、圌女の起䌏や感情は動かないらしい。

    わりず叀いアパヌトに戻るず、䞀通のメヌルが。

    取るのに若干億劫さを感じながら

    『 』

    【ちょっず話があっお。い぀もの喫茶店】

    この呌び出しは久しぶり。

    なんか嫌な予感がするのも。

    『 フフ』

    悪い気はしおない。そう思っお
    『い぀もの』喫茶店に、い぀も着おるお気に入りの服に着替えお向かう。

    返事はしない。だっおわたしの『い぀も』に反するから。

    


    懐かしい雰囲気の重い扉を開ける。

    少し遠くに、がやけお芖える手を振る『い぀もの』あの笑顔が、そこにいた。

    最近やけに芖力萜ちたんだよな。

    そう思いながら、『い぀もの』ココアを店員に頌んだずころで

    『今日はありがずう。ここじゃないず来おくれないず思っお。』

    『 で、今床はなんの件』

    さっきたでの疲れに拍車がかかっお、ツンケンに返す。

    『わたしができるこずは限られおるよ。よくわからないこずはできないのも知っおるでしょ』

    早口で話すのは、癖でもある。

    『疲れおんのにごめんね。』

    わかっおんなら呌び出さないでよね。
    ちょっず端に笑みを浮かべながら返すのは、たぶんワクワクしおるからだ。

    たた面癜い事ができるかもしれない期埅。

    ココアを半分くらい飲み終えた頃だろうか。

    『安心しお。きっずたたマコちゃんの奜きな事だず思うから』

    そう蚀っお枚の写真を目の前に出した。

    『 これっお 』

    起䌏や感情を普段出さないわたしを芋お、『い぀もの䟝頌䞻』も笑っおいたようだ。

    『ね。君の掚し。』

    ずっず写真を芋぀める。
    でもなんで圌が。

    耇雑な感情の䞭

    『昚日たで普通にドラマ出おた。けど、突然消えた。たぁよくある話しなんだけどね。』

    数幎前からいきなり有名になっお、アンチも比䟋しお倚い
    俳優【雫】。

    おかなんでこの人がわたしの掚しを知っおんの。

    怪蚝な雰囲気を察したのか

    『倧䞈倫だよ。【い぀も】どおり探しおくれたらそれでバッチリだから。』

    空気を断ち切るようにい぀もの笑顔で続ける。

    『い぀もどおりなにかあったら連絡しお。』

    そう蚀っお、先に垭を立っおい぀ものように領収曞を取り去っおいく。

    『 結局たた䜕者か聞けなかった』

    圌ずは数幎前、『い぀もの』堎所でたたたた出逢い、それからずっずこの関係を続けおいる。

    でも、未だに綺麗な䞭性人の正䜓は解らないたただ。

    『ごちそうさたでした』

    䜕事もないふりで、写真をポケットになおしお喫茶店を出た。

    その日も倩気雚が降っおいた。

    


    倩気雚はこどもの時から奜きだ。

    䞍可思議なその珟象は、わたしの心をい぀でも癒しおワクワクさせおくれるから。

    しばらくあれから、写真を眺めおは机になおすこずを繰り返しおいた。

    い぀もなら、䟝頌を受けおすぐに取り掛かるんだけど。

    なんだっお、わたしの心の拠り所的な存圚だから。

    『 い぀もどおり』

    あの綺麗な笑顔で蚀われた事を小さく呟く。

    基本的に、なにかない限り䟝頌䞻からは連絡はない。

    あの時断っおたら良かったのか。

    だけど奜奇心があるのも、『ヒト探し』に責任もあるのも事実だ。

    わたしは怅子から立ち䞊がっお『い぀もの栌奜』で『い぀もどおり』始めるこずにした。

    


    芋た目が10代のおかげで、他人に譊戒心を䞎えないらしい。

    それで今たで切り抜けおきた。

    䞀番手っ取り早い情報収集先は、私立や公立の高校。

    『䟝頌䞻』が事前に準備した高校に線入しお、生埒ずしお所謂『朜入』する。
    どうやっおそんなルヌト芋぀けるのかは謎だけど。

    䟝頌された時、写真の裏に暗号みたいな雑な字で『朜入先』ずそれに詳しい人物の名前や特城が曞かれおあった。
    盞倉わらず解りづらいんだよな。

    わたしは『い぀もどおり』、䜕食わぬ顔である私立高校に線入した。

    クラスで玹介され、適圓に挚拶しお蚀われた垭に着く。

    基本的に、それに詳しい人物以倖は接觊を避けるように蚀われおるけど、元々のお人奜しが出お぀いいろんな人間に関わっおしたう。
    それで䞀回痛い目に遭った。
    今回は気を぀けないず。

    䜕気なくを装い、その人物を目で探す。

    『あの わたしここ来たばかりで 良かったら色々教えおくれたら嬉しいなっお 』

    芋぀けたわたしは初々しく近づき声をかけた。

    黒髪に艶がある、切れ長目の女の子。

    『 あぁ、別にいいよ』

    䞀瞬驚いた顔をしお、意倖ずあっさり了承した。

    圌女の名前は『リン』。

    『よろしくね、わたしはマコ』

    それからはしばらく、圌女ず他愛もない䌚話で距離を瞮め、い぀の間にか䞀緒に垰る仲になっおいた。

    ここたでは順調。
    わたしの『い぀も』のやり方は䞊手くいっおる。
    ここから䞀気に詰めお、栞心に迫りたい。掚しの為にも。

    だからだろうか。
    公私混同した結果、あんな思いをするこずになるなんお。

    人気俳優【雫】。
    囜内のみならず、海倖たで掻動範囲を広げお熱狂的なファンもいたずか。
    わたしもたぶんそれに近くお、郚屋に掚しグッズを䞊べおあるくらい。

    その日もい぀ものように、リンず垰り道を歩いおいた。
    普通なら䜕気ない䌚話で盛り䞊がっおるのに、䜕かが違った気がした。

    (さすがに譊戒された )

    䞀瞬じぶんがなにかやらかした気がしお黙っおいるず、

    『 良かったら家に来ない』

    突拍子もない発蚀に思わず聞き返した。

    『え』

    『 ちょっず芋せたいものがあるから。』

    リンの家は郊倖の䞀等地にあっお、玄関から郚屋たでキチンずしおいた。

    朜入䞭は危険な行為の1぀だけど、わたしは掚しの為ならず足を螏み入れた。

    郚屋に入るず、雫のポスタヌが壁に食られおいお、わたしは確信した。

    平静を装おっお郚屋を芋枡しおいるわたしに、圌女は1぀の小さい猶を芋せおきた。

    『 これっお』

    『やり取りしおたの。だいぶ前だけどね。』

    䜕十通もの手玙。
    それは海倖からのものもあった。

    リンは普段、ほずんど笑わない。
    けどこの日、初めお笑顔を芋せた。
    その県差しに、䞀瞬どこか懐かしさのようなものを感じたのは、間違っおなかったんだず今ならわかる。

    リンず分かれた埌、手玙の事をずっず考えおいた。

    内容たでは教えおくれなかったけど、『わたしにずっお倧事なひず』ずだけ呟いおいた。

    あれは間違いない。

    『 雫だ。』

    


    『心配したよ。あれからなんにもないから、たさかず思っおた。』

    い぀もの喫茶店で、い぀ものココアを泚文したわたしに、圌は心配のような笑顔でそう蚀った。

    気づけば数ヶ月経っおいた。

    『 結局進展はなしっおこずかな』

    立お続けに話しおきたので、すかさず割っお入る。

    『だから話したでしょ。圌女が重芁な手がかりを持っおたかもしれないっお。』

    店のシンずした空気が䞀瞬匵り詰めた気がした。

    『 掚しの為、だもんね』

    『いや そんなこず 』

    それから嫌な沈黙が続いた。

    『 たぁ、それなら仕方ない。けど、【䟝頌】だからい぀もどおりやっおくれるっお信じおるよ、マコちゃん。』

    返事をしようず顔を䞊げるず、䟝頌䞻はもういなかった。

    


    䟝頌を受ける時、わたしにはじぶんに蚀い聞かせるこずがある。

    『い぀もどおり。い぀もどおりちゃんず解決する。』

    それも関わる人たちが䞍幞にならないように。

    けど、今回はもうやめおしたおうか。
    そんな匱気が過っお、頭を匷く振る。

    わたしは改めお、圌女ず向き合うこずにした。

    


    曎に1か月皋経ったある日、その日も倩気雚が降っおいた。

    倧奜きなはずなのに、わたしは空を芋向きもせず、リンの家を目指しおいた。

    『 はい。』

    『あマコです。』

    䞀瞬戞惑った様子の圌女だったが、すんなり家に䞊げおくれた。

    『急にごめんね。なんか話したくお。』

    『うん。どうしたのお茶くらいしかないけど。』

    目的は『雫』の事だった。
    でも、今は圌女のこずを知りたかった。

    リンの母芪ず、2人暮らしで䜏んでるこず。父芪はわからず、ずっず二人䞉脚でやっおきたこず。
    この家は、どこかの芪切な人から譲り受けたずいうのを母芪から聞いたらしい。

    『 だから、この手玙はわたしの宝物なんだ。』

    圌女は知っおいるのだろうか。
    この手玙の盞手が、あの『雫』だっおいうこずを。

    わたしは確信に近づいおる。
    でも、だずしたらわたしも正䜓を明かさないずいけない。

    『もし マコがこの手玙の盞手を知っおお、探偵だずしたら教えおほしい。 なんかそんな気がするんだよね。』

    『わたしは探偵ずかじゃないよ。でも、手玙の人が今どこにいるのか探しおる。』

    思わず話しおしたったこずに、埌悔が抌し寄せた。
    これでわたしの䟝頌は倱敗に終わるかもしれない。
    だけど、蚀わずにいられなかった。

    しばらくシンずした埌、圌女はなにか思い立った様子で壁に食っおあった雫のポスタヌを剥がした。

    䞀瞬䜕が起こったのか構えおいるず、

    『 ここになにか曞いおあるんだけど、ずっず意味がわからなかった。』

    『 え』

    埮かに読める字で、確かに曞いおある。

    【dear.rynn from.t】

    だけどなんでポスタヌの裏なんかに。

    『このポスタヌ、その人から母が貰ったらしいの。たぶん【雫】だよね』

    わたしは、䞀床芋たらその人の顔を忘れない。掚しなら尚曎。

    だからその【顔】芋お、雫ず思ったんだ。

    『ありがずうこのポスタヌ借りおもいい』

    わたしは急いで圌女の家を出た。

    


    い぀もならメヌルを芋るのも、打぀のも遅いわたしが、その時は信じられない早さで送信した。

    盞手はもちろん【䟝頌䞻】。

    本圓ならい぀もの喫茶店ですぐココアを泚文するのに、『い぀も』を無芖しお、

    『虎倪朗、これ芋お』

    ほずんど名前を呌ばれないからか、圌は目を䞞くする。

    『 ちょっずマコちゃんいきなり』
    『ちゃんずこれ芋お。ここ』

    遮ったわたしに戞惑いながらも、䟋の文字を芋る。

    『from
t、か。』

    しばらくの沈黙のあず、

    『ちょっず思い圓たる節がある。』

    そう蚀っおたた、喫茶店を出お行った。

    『 たさに倩気雚みたいだな。』

    


    数週間埌、䟝頌䞻から電話があった。

    その話を聎いおる時、わたしは耇雑だった。

    『 っおマコちゃん聎いおる』

    『あっ、うん。わかった。』

    耇雑だったのは、掚しだからもある。
    だけどそれよりも、リンに話さなければいけないずいう、なんかモダモダした気持ちだった。

    しばらく経ったある日、わたしはリンをい぀もの喫茶店に呌んだ。

    【䟝頌䞻】ず䞀緒に。

    リンはどこか決心したかのような、神劙な面持ちで䟝頌䞻からの話を聎いおいた。

    きっず圌女は、どこかでわかっおいたのかもしれない。

    『 わかりたした。ありがずうございたす。』

    それだけを蚀い、たた黙った圌女に、

    『わたしも䞀緒だから、ね倧䞈倫。』

    なんでかわからない。
    わたしの䞭で、い぀の間にか圌女は『い぀もの』間柄になっおいた。

    


    それからしばらくしたある日、私たちは䟋の『from.t』の堎所にいた。

    『虎倪朗、ここにいるの』

    『確かだよ。』

    『 ここに』

    ごちゃごちゃした、だけどワクワクするこの街に、探しおいた『ヒト』がいる。

    わたしたちの『ヒト探し』は、この綺麗な倕暮れず共に終わろうずしおいた。

    


    【その節はありがずうございたした。】

    その【䟝頌】からどれくらい経ったか、䞀通の手玙がポストに入っおいた。

    あの埌、わたしたちは【雫】匵本人を芋぀け出しおいた。

    逃げ出すかず思っお身構えおいたけど、このこずは内密にする玄束をするず、本人は安堵しおいた。

    安堵した理由は、他にもある。

    リンはその時『お兄ちゃん』
    ず、声をかけたからだ。

    ずっず想いを寄せおいた盞手に、やっず再䌚できたこずを感謝しおいるず、その手玙には曞かれおいた。

    『良かったね。』

    『あれなんか寂しそうだね。』

    い぀もの喫茶店で、い぀ものココアを飲んでいるわたしに、い぀もみたいに笑顔で話す。

    『もうしばらくは制服着ないからね。』

    『ねたた【ヒト探し】お願いしおもいいマコちゃん。』

    『だからその呌び方やめお』

    #創䜜倧賞2025 #ミステリヌ小説郚門


     
     
     

    掵。

     
     
    掵(たこず)ず申したす。 短線小説(LGBTや恋愛もの)を䞻に曞いおたす。 HSPやACなどに぀いおの日蚘も、自身の経隓に基づいお曞いたりしおたす。 アむコン、ヘッダヌはオリキャラです(-ω-)✹ #短線 #LGBTQ #HSP #AC #挿絵 #オリゞナルむラスト #日蚘

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