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異䞖界察応型婚掻システムヌあえヌるヌ第䞉十䞃話 川西矎和子、異䞖界婚掻終わりたす

     どこずなく銙ばしく感じるような、甘い銙りが錻孔をくすぐる。
     1mほどの背䞈の棘のない茶色い薔薇ショコティアが、艶やかに咲き誇った箱庭だった。
     花壇の脇にはそれぞれ小さな川が流れおおり、䞭倮で2m幅皋の川に繋がっおいる。
     入り口からは癜い石が敷き詰められた通路が続き、箱庭を暪断する川には癜い橋が架かっおいる。
     橋の向こう偎に癜い石の東屋が芋えた。
     ケむの姿は芋えない。
     私は通路を歩いお、橋を枡り、東屋の方ぞ向かう。
     東屋の䞭には石造りのベンチがあっお、柱ず䞀䜓になっおいた。
     ケむは東屋の裏手にある日陰で茶色い薔薇ショコティアを愛でおいた。
     今たで心配しおきたこずやご䞡芪の前で啖呵を切っおきたこずが銬鹿銬鹿しく思えお、ちょっず腹が立っおきた。

    「ケむ」

     ケむの䜓がビクッず震え、驚いた様子で振り向いた。
     感情のたたに、驚いた顔で固たっおいるケむに飛び぀いた。
     座っおいたケむは突然の衝撃を受け止めきれなかったようで、2人でそのたた倒れこむ。 

    「うわっ ミワコ どうしおここに」

     そんなこずを蚀い出すものだから、もう頭に血が䞊っおしたっお、そのたたケむの頭の䞡偎の地面に手を突き、所謂床ドンの姿勢のたた、目をそらさずに問い詰める。

    「どうしおここに、じゃないよ 連絡ずれないから、心配しお探しに来たんでしょ ケむの銬鹿 ハッキングっお䜕 远攟っお䜕 䜕勝手に『あえる』蟞めおるのよ」

    「ご、ごめ、実は」

    「もう、党郚、陛䞋やゞンさん、仲人さんたちから聞いたよ」

    「え、父さんに䌚ったの」

     ケむはかなり焊っおいるようだ。
     䞊から芋おいるず頬は赀いし、ワタワタしおいるのが良く分かる。
     ちょっず可愛く思わないでもないが、今は蚱せないのでこのたただ。

    「そうだよ ご家族に䌚っおきた 党然お話出来おないけど、認めおもらった」

    「え 䜕を」

     ケむはポカンずしおる。
     䜕を っお  。
     むラッずしたが、圓初の目的を思い出すず、そんなこずを蚀っおいる堎合ではない。
     ケむの長い前髪は私が抌し倒したせいで、乱れお、い぀もは隠れた玫の瞳が芋えおいる。
     ずっず芋たかった玫の目を芋お、私は話を続けた。

    「――私、アキラに䌚っおきたよ」

     ケむの顔が驚愕の色に染たった。

    「そっか  おめでずう」

    「は おめでずう」

     私の顔にはきっず青筋が浮かんでいるこずだろう。
     ケむが顔を真っ青にしお口をパクパクさせお、「あ、えず、」ずか「その、」ずか蚀っおる。

    「䜕がおめでずうなの 私の気持ちも聞かずに逃げおおめでずうですっお いい 私はケむが奜き 私があなたを幞せにしたいの 䞀緒にケむの倢を叶えたいの」

     ケむの顔が真っ赀に染たる。
     恥ずかしそうに私から芖線を逞らすので、仕方なくケむの顎を固定する。
     顔を近づけお、匷制的に芖線を合わせた。

    「なっ 僕の気持ちに答えおくれるの でも、ミワコ  僕䜕も持っおないよ 王子の地䜍もないし、䜕もしおあげられない」

    「はぁ  私が欲しいのはケむだよ」

     怒りの衝動で勝手に䜓が動く。
     ケむの口を自分の口で匷制的に塞いだ。
     今たでで䞀番間近で芋るケむの綺麗な玫の目が倧きく芋開かれおいる。
     ゆっくりず唇を離しお、たた芖線を合わせた。

    「ん  」

     恥ずかし気に頬を染めたケむが吐息を挏らす。

    「ケむ」

    「ミワコ  」

    「私のお婿さんになっお」

     これ以䞊ない皋、頬を染めたケむは、私の䞋で恥ずかしそうに芖線をさたよわせた埌、真っすぐ私を芋お蚊の鳎くような声で蚀った。

    「はい。ミワコのお婿さんになりたいです  」

     私はケむず自分のアバタヌを脇ぞ眮いお、女神モチヌフのネックレスも手攟した。
     これで私が話せば、ケむには日本語で聞こえおいるはず。

    『ケむ』

     私はケむの目を芋お、今心の䞭にある気持ちを党郚䌝える぀もりで粟䞀杯笑う。
     目や衚情から蚀葉の意味が䌝わればいい、そう思った。

    『倧奜き』

     私がそう蚀うずケむがぐっず䜓に力を蟌めたのが分かった。
     ケむの䞊半身が起き䞊がっお、私をギュッず抱きしめた。

    『ありがずうミワコ。僕も愛しおる』

     ケむが私を芋おいる。
     愛しおるっお蚀った 私教えおないよ たぁいいか。
     近付くアメゞスト色の䞭に、今のケむず同じような衚情をした自分が芋えた。
     私達、同じ気持ちなんだね。
     ケむの顔が近付く気配がしお、私は目を閉じる。
     ケむの吐息が唇に圓たる。二床目の唇が觊れ――

    「はい、カァヌット」

     

    「お姉さた、かっこいい」

    「王子様みたい すおきヌ」

    「きゃヌ 今のおねぇ様のお顔 きゅんきゅんするわ」

    「私もヌ」

     がやがやず賑わう王宮の倧広間。
     50mぐらいありそうな長いテヌブルには、䞊座にハク陛䞋ずテル様、ケむず私が座っおいお、続いお、お劃さた方が座り、ケむの兄匟たちが座っおいる。
     䞊座の察角には巚倧スクリヌンが掛けられおおり、先ほどの箱庭での䞀件が倧画面で゚ンドレス投圱されおいた。
     ご家族の皆さんは倧歓声を䞊げながら、宎䌚を楜しんでいた。恥ずかしい  。
     隣にいるケむも頬は染めおいるものの、ニコニコ嬉しそうだ。
     結局あの埌、時間を気にしたゞンさんが割り蟌んできお、王宮ぞ戻るず、陛䞋やご家族が皆で事の䞀郚始終を監芖カメラで芋おいたようだ。
     あの時の私はなんおこずをしおしたったのか  胃が痛い。
     ケむは王族ずしおの暩利を倱ったものの、゚レクタラの䞀般人籍を残しおもらうこずになり流浪の民になるこずは免れた。
     ただただ問題は山積みだが、ケむず䞀緒なら乗り越えおいけるず思う。
     ちらりずケむを芋るず、目が合っお甘やかに埮笑たれる。
     皆さんの目を盗みケむの耳元に顔を近付けおみた。

    「ね  ケむ」

    「どうしたの、ミワコ」

     ケむの声から䌝わる気持ちに胞の奥がじんわりず枩たり、思わず笑みが零れる。慌おお隠すようにケむの肩口に顔を寄せ、照れをやり過ごすず、もう䞀床ケむの耳元に顔を近付けた。

    「あのね  倧奜き」

     いたずらっぜくそう蚀っおすぐさた離れようずするず、ケむに肩を抱かれ匕き寄せられる。

    「僕も愛しおる。  遞んでくれおありがずう」

     頬の赀らんだケむの顔が近づき、そのたた唇が重なった。
     䌝わる圌の䜓枩に幞せを噛みしめる。そしお、

    「あヌ ちゅうしおる」

    「カメラ班急ぎなさい」

     呚囲の喧隒に、どこか遠くで犏音が聞こえたような気がした。


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