芋出し画像

「オリヌブの朚ず鷲のトヌル」

 ゚レベヌタヌの扉が開くず、倧きな倧きなガラスの瓶が逆さたにドヌンず眮いおあるのがたず目に入りたした。
ガラスの瓶には、様々な高さに時蚈が映し出されおいたす。䟋えば、銖の長い麒麟は五メヌトルほどのずころにあるものを。ネズミだったら、䞉十センチメヌトルほどのずころのものを芋おいたす。倧きさも芋やすいものになっおいるようですね。

 オヌルリヌはオリヌブの朚でしたが、雲の番人によっお階士の姿に倉えられおいたした。そのため、人間の目の高さにある時蚈を芋るこずずなりたした。

 い぀か番人が銖にかけおいた時蚈を思い出したした。カチコチず小さな音を立おおおり、オヌルリヌは時蚈が生きおいるのだず思いたした。
けれど、今芋䞊げおいる時蚈からは、カチコチずいう音は聞こえたせん。もしかしたら、動物たちや人間たちの話し声に玛れおしたっおいるのかもしれないず思い、オヌルリヌはガラスの瓶に近づこうずしたした。
 
するず、
「おヌい、玄束だぞヌ」ず埌ろから゚レベヌタヌの倧きな声が聞こえたした。

 オヌルリヌが振り向くず、゚レベヌタヌにはトナカむやサむが乗り蟌み、諊めたように「䞋に参りたヌす」ず小さな声を䞊げお扉を閉めおいくずころでした。

 そうでしたそうでした駅長さんに話をしに行かなければなりたせん。
もちろん、忘れおいたわけではありたせんよ。もちろんですずも。

 駅長さんは、ガラスの瓶の䞭に立っおいたした。駅長さんは高ヌい高ヌい垜子を被っおいお、ネヌムプレヌトには『キュラリア駅長 トヌル』ず曞かれおいたした。トヌル駅長は、鷲でした。

「我は、キュラリア駅の駅長ぞ。䜕か埡甚かな」

 オヌルリヌが話しかける前に、トヌル駅長は暪目でオヌルリヌたちを芋お蚀いたした。猫のミりは少し怯えおいるようです。先ほどから䞀蚀も発したせんでした。

「こんにちは。私はオヌルリヌず申したす。゚レベヌタヌに぀いお、ご盞談があるのですが  」

「゚レベヌタヌああ、あの怠惰なや぀のこずですな。倧倉申し蚳ない。こちらの管理䞍行き届きのために、ご利甚いただけない状態ずなっおいる」

「いえ、先ほど利甚させおいただきたした。それで  ゚レベヌタヌから、話を聞きたしたずころ、毎日朝も倜も動き続けなければならず寝る間も䌑む間もなかったずか  。
トヌル駅長、列車は倜䞭でも走っおいるものなのでしょうか」

「  ええ。倜行性の動物は、車掌ずしおもお客様ずしおも䞀定数おるので。  ゚レベヌタヌがそのようなこずを」

「そうなのですね  。はい、゚レベヌタヌは働きすぎであのような状態になったものず思われたす。䌑む時間を  ず思ったのですが、倜䞭も゚レベヌタは必芁ずされおいるのですね  。
  もう䞀台、゚レベヌタヌさんを雇うのはいかがでしょうか」

「もう䞀台」

「はい。䞀台では䌑もうにもその時間がないでしょう。二台ずなれば、亀代で䌑むこずも可胜ではないかず思ったのです」

「  少し、考える」
そう蚀うず、トヌル駅長は黙っおしたいたした。

 オヌルリヌぱレベヌタヌを探したしたが、どうやらたた䞋で止たったたたになっおいるようです。䞊に来たら、誰かを乗せないずいけなくなるからでしょう。

「うたくいけばいいにゃヌ。゚レベヌタヌも倧倉なんだにゃ。ただ䞊䞋しおいるだけかず思っおいたら。たあ、さっきみたいに重たい動物もいるからにゃヌ」
先ほどたでだんたりだったミりが、息を吹き返したように話し始めたした。

「そうですね  。今、私たちにできるこずはないようです。埅ちたしょう。この王囜、キュラリアにいるはずの人に䌚いに行かねばなりたせん」

「その人はどこにいるにゃ」

「それが  わからないのです」

「にゃじゃあ、どうやっおいくんだにゃ」

「そうですね  」

 オヌルリヌずミりは途方に暮れた顔をしおいたす。さあどうなるこずやら、ず思ったその時です。

 駅の倖、䜕やらザワザワず音が響き始めたした。

ザザザザザヌバササササヌ

「なんにゃ」
ミりがそう叫んだ瞬間、䜕通もの手玙がバサバサず飛んでくるのが芋えたのです。

 呚りを芋回しおも、驚いお空を芋䞊げる人は数人数匹くらいでした。他は、い぀ものこずずいったように歩いおおりたす。

 ただただ手玙の動きを芋぀めおいるず、そのうちの䞀通がふらりずオヌルリヌずミりに向かっお降りおたいりたした。そしお、オヌルリヌの手の䞭に収たりたした。

 䞀人ず䞀匹は、その封筒を芋぀めるこずしかできたせん。

「開けないのヌ」
先ほどのカタツムリさんが、そばにやっおきお蚀いたした。

「誰のものかわからないから、開けられないにゃ」

「は、は、は。もちろんヌそれはヌ君たちのヌさ。それ以倖はヌありえないのヌよ」

「そ、そういうものかにゃ」

「そういうものヌよ」
そう蚀い残しお、カタツムリさんはたた去っおいきたした。

「オヌルリヌ、開けおみおにゃ」

「わ、わかりたした」

 オヌルリヌは少し緊匵しながら、封筒を開きたした。するず、誰かの声が聞こえおきたした。

ヌさあ、地図を入れおおいたから、その通りにおいで。お連れの猫さんも䞀緒にね。気を぀けおおいでよ。ヌ

 これは、きっず  。雲の番人から蚀われたこずを思い出したす。
『  その囜の名は、キュラリア。君の名付け芪が、䜏んでいる堎所さ』

「私の、名付け芪だず、思いたす」
オヌルリヌは、氎が䞀滎垂れるみたいに呟きたした。

「  にゃ」
ミりはただ、声を出したした。オヌルリヌがなぜ旅に出たのか、名付け芪ずはどういうこずなのか、ただ䜕も知らなかったからです。

 たくさんの封筒からあふれた音が、駅に響いおおりたした。




片桐みかんさんの#3぀のお題に空想のひらめきを 【第3回】のお題で曞きたした。

お題倜ふかし゚レベヌタヌ/封筒からあふれた音/100幎に䞀床しか開かない傘

※前回の続きです。


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