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Photo bynatty_tucan9251

きずき

    満員のスタジアムが、低く唸っている。
    私たちは円陣を組み、息を合わせる。
    背後では、メンバー外の選手たちが喉を潰して叫んでいた。
    その声はかすれ、血の味すら滲んでいるように聞こえる。

    「あいつのドリブルは止めらんねえ」

    背番号は10番でチームの要。
    愛される存在に。

    エースとして引っ張ってきた。

    ー「起きて!遅刻するよ!」

    視界が白く弾けた。
    さっきまでの歓声が、嘘みたいに消えている。

    夢

    想像の世界だったのか。

    ーーーーーーーーーーーーーー

    朝起きて、学校へ行って、勉強をして、授業後に部活をする。

    部活後。
    誰もいない校舎で、自販機だけが白く光っている。

    「じゃんけんポイっ」

    負けたやつが買う、いつものやつだ。
    コインを入れる。

    ――あの円陣に、俺はいない。

    指が、止まる。

    「プシュ」

    炭酸の音が、やけに大きく響いた。

    ーーーーーーーーーーーーーー









     
     
    やることが見つからない学生です。 三日坊主です。

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