一度うまくできなかっただけで不向きと決めない
人の話を聞く仕事をしたいと思っていても、
実際に話してみると、
考えていたようにはできませんでした。
最初は緊張して、
うまく進められなかったことを覚えています。
おそらく相手が期待していた時間にも、
応えられなかったのではないか。
終わってから、
そんな感覚が残りました。
やりたいと思っていたことと、最初からうまくできることは別でした。
人の話を聞きたい気持ちは確かにある。
でも、
その気持ちがあるだけで、
相手の話を十分に聞けるわけではなかったんです。
振り返ると、
僕が聞きたいことばかり聞いてしまっていました。
相手が何を話したくて来てくれたのか。
そこにもっと目を向ける必要があったと、
今でもはっきり覚えています。
人に関心があることは、
僕にとって大切な出発点でした。
一方で、実際に向き合う場面では、
自分の関心だけで会話を進めてはいけない。
相手の時間でもあるからです。
興味がある相手だから、
聞きたいことは次々に浮かぶ。
でも、僕の疑問ばかり追いかけていたら、
相手が何を話したいのかを見落としてしまう。
そのことが、うまくいかなかった感覚として残っています。
話を聞きたいという僕の気持ちと、相手が話したいことは同じとは限らない。
初めて話したときの緊張や、
うまくいかなかった感覚は、
その違いを考えるきっかけになりました。
それでも、
人の話を聞くこと自体を
やめたいとは思いませんでした。
僕に話を聞いてほしいと思って来てくれる人がいる。
価値観が近いと感じてくれる人もいる。
そういう人と話している時間は、
やっぱり楽しいんです。
過去の自分に近い悩みを持つ人の力に、
少しでもなりたい気持ちも残っていました。
最初にうまくできなかったことと、続けたい気持ちは両方ありました。
上手にできたと言い聞かせる必要はない。
でも、一度の経験だけで、
自分の関心まで違っていたと決めなくてもよかったんです。
もちろん、
話しに来る人は一人ひとり違います。
同じ価値観だと感じる人もいれば、
考え方が異なる人もいる。
自分と近い人の悩みを少しでも解決したい。
そう考える一方で、
似た経験があるから相手も同じことを話したいとは限りません。
それぞれの話を聞いて、
今その人が何に悩んでいるのかを知りたい。
目の前にいる人を、
自分が思い描いた相手に当てはめないことも大切です。
最初の僕は、
自分の聞きたいことを優先してしまいました。
その記憶は今も残っています。
続けたいからこそ、自分が話したい方向より相手の言葉に目を向ける。
やってみて初めて分かった難しさでした。
楽しかった時間も、
うまくいかなかった時間も含めて、
僕は人の話を聞くことを続けたいんです。
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