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115:自慢の友人|OUR DAYS #002

    ながめいづき / 長雨出版

    ・ながめいづきと、この世で唯一ながめいづきと共鳴する研鑽仲間である「彼」との2人の物語。
    ・前回。


    ・彼のことが羨ましい時期があった。もし他の人生を歩めるのであれば、彼のような人生を歩みたいと思っていた。
    ・逆に彼以外の人生には、一切憧れたことがない。

    ***

    ・はじめの頃は彼のふざけた言動に、よく振り回されていた。
    ・それでも彼は面白い人間だったし、また振り回されるアホな自分にも、自分で笑っていた。

    ・うさぎ屋という京都市上京区の西陣あたりにあった、ボロ雑巾みたいなチャーシューを出している二郎系のラーメン屋によく行った。(悪臭による近所からの苦情により、移転を繰り返した後潰れた。)
    ・自分は嫌いだったが、悪食な彼によく誘われた。

    ・入った大学サークルの1年生数人で桃太郎電鉄というTVゲームを一晩中やり、負けた者は罰ゲームとして入会したばかりのサークルのLINEグループに西野カナの曲の歌詞を投稿させられていた。
    ・罰ゲームの考案者は彼だった。

    ・彼が「御朱印サークルに入ろう」と言ってきたので、ちょうど自分も御朱印集めを趣味としたいと思い少しづつ集めていたこともあって、入会した。
    ・「LINEグルに入ったら自己紹介する文化あんで」と彼が言うので真面目に自己紹介文を投稿したら、そのようなことをしているのは自分だけだった。

    ・なにかのボードゲームをやった時の罰ゲームで、プロポーズしている風な言葉を話す動画を撮らされ、自分のInstagramのストーリーにあげた。
    ・もちろん罰ゲームの考案者は彼だ。

    ・上げればキリがない気がしてきた。

    ・性格が悪いように見えるが、そもそもの彼の発想力・それを人にさせてしまう実行力が面白くて、それが魅力だった彼は広い人間関係を持っていたように見えた。
    ・純粋悪という感じだった。「人に嫌がらせがしたい」からやっていたわけではなく、純粋にその行為を楽しんでいた。
    ・わかる人にしかわからない記述となってしまうが、自分にとっての彼は、『四畳半神話大系』という森見登美彦作品の中における小津という登場人物のような存在だった。

    ***

    ・彼にはバックパックという趣味もあった。
    ・長期休みにはいる度に様々な異国へ旅に出掛けていた。
    ・帰ってきた彼から、その旅での思い出を話してもらう時間が好きだった。

    ・彼はよく「こんなのは趣味だから海外に行ったところで変わるものは何も無い」と言っていた。
    ・そんな彼の言い草も好きだった。

    ・数年越し、自分が仕事でタイに行った時には彼におすすめの場所などを聞いていた。

    ***

    ・大学1年生が終わる冬頃だったか春頃だったか、彼から突然「好きな人が出来た!また今度詳しく話すね」といったLINEが来た。
    ・そんな可愛いメッセージに、彼の純粋無垢さが現れている気がした。

    ・その恋愛は無事成就した。素晴らしいことである。
    ・自分も彼に続いて似たような時期から付き合い始めた恋人がいたので、彼と恋愛観についてよく話すようになった。
    ・自分にとって、恋愛観の一致する人間は彼だけだった。

    ***

    ・大学生前半の頃は、そのような形で彼との親交を深めていった。
    ・趣味や価値観が一致することも多く、最初は彼を含んだ何人かのコミュニティで遊ぶシーンも多かったが、いつしか2人だけで遊ぶことも増えた。
    ・VOCALOID縛りでカラオケオールなどをやっていた。

    ・仲良い友人が出来て良かった、と心の底から思っていた。
    ・尊敬出来て、面白い、という自慢の友人だった。


    ・次回

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