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138:涙の数だけ強くなれるらしい

    ながめいづき / 長雨出版

    ・思春期の頃、自分はかなり泣き虫だった。
    ・痛みとかではなく、ふと夜泣きをする、みたいなのが多かった。

    ・いつからか涙は枯れた。

    ***

    ・物心がついた後、覚えている限りで最初に夜泣きをしたのは小学5年生の頃。
    ・初恋の相手が転校し、一生会えないことに気づいてから本当によく泣いた。

    ・4年くらいひきずったが、その4年間はしきりにそのことだけを考えて泣いていたのを覚えている。
    ・その間でsupercellの『君の知らない物語』『うたかた花火』、とらドラ!の『オレンジ』などを聴いていたので、それらの曲はより一層自分の涙を誘うスイッチになっていた。

    ────

    ・書いてて気づいたが、このあたりが「曲の歌詞に自己投影させる」癖の原体験になっている気がした。
    ・余談。ちなみに今はあまり自己投影させることはない。

    ────

    ・4年後、中学2年生となってからは、家族が嫌でよく泣いていた。
    ・親の離婚により夜逃げしてから、家庭内の不和とか、それまでの友人関係がすべてなくなったのがひどく悲しくて、どうして自分はこのような人生を歩かされているのだ、とずっと思っていた。
    ・思うのと同時に涙が出てきていた。

    ・高校生となってからはその生活も少しだけ受け止めることができた。完全に受け入れることはできていなかったけど。

    ・高校生の頃によく泣いたのは主に2つ。

    ・1つは、初めての彼女と別れた時。
    ・完全に自分の落ち度が理由だったので、もう少しうまくできたら良かったのにとか、楽しかった頃にはもう戻れないのかとか、そんなことをよく考えていた。

    ・もう1つは、仲の良かった友人からいじめられた時。
    ・自分の行いの何が悪くて彼の気に障ったのか理解できず、どこがいけなかったのかとか、これも最初仲良くなった頃に戻れないのか、などをずっとぐるぐる考えていた。

    ・後者の方は結果的に仲違いし、絶交したことで解決した。詳細は近々で綴る。
    ・実は今までの記事の中でも触れたことはあるが、改めて連載しているマガジン『人生』で今後書き起こす。

    ・それ以降も大学生になるまでくらいは、主に家族のことでふと夜泣きしていた。

    ***

    ・涙を流すことはわりとストレスの発散になっていた。
    ・ひとしきり泣いた後はなにも解決していなくても不思議とスッキリした気分になっていた。
    ・涙を流すことにはリラックス効果があるというのも聞いたことがある。

    ・最初は悲しくて夜泣きし始めたが、高校生後半くらいからは泣くと楽になることを知ってたので、意識的に泣くようにしていた。
    ・泣くことはストレス解消の一つの方法だと思っていた。

    ・ところが成人を迎えた頃くらいから、泣きたくても涙が出てこなくなった。

    ・それ以降も、例えば恋愛事のすったもんだだとか、大学生活の人間関係だとか、就活がうまくいかないとか、仕事が辛いとか、泣こうと思えばいくらでも泣ける出来事はあったと思っている。
    ・だが何かがあった日の夜、どれだけ泣こうと思っても、本当に涙が出なくなった。

    ・身体的なものなのか、悲しみを感じる感情が欠落したのかはわからない。
    ・ただ、こんな気分の時泣けたら楽かもな、と思う時が増えたので、一つのストレス解消法を失った気分である。

    ***

    ・泣く方法がわからなくなってからは、過敏性腸症候群によりストレスからくる腹痛を、快楽と誤認識させることで精神を保っている。

    ・誰か泣き方を教えてくれ…。

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