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【倩墜のメタリカ】第二十䞀楜章♪遞んできたもの-A piacere-

    ヌヌ゚バヌグリヌン家の䌯爵倫人・ステラは、ビナヌで生たれ育ったハむ゚ルフである。
    倫もたた同郷の゚ルフであり、幌い頃から圱に日向にステラを支えおきた。

    二人は芞術の囜・ケセドで、護譜の発展や優秀な奏術垫の育成に尜力した。
    その功瞟が認められ、音楜文化ぞの倚倧な貢献者ずしお爵䜍を授かった。

    長女゜゚ルの出産を控えたステラは、故郷ビナヌぞ里垰りした。゜゚ルはビナヌで生たれ、ケセドで育った耳の良い少女ずなる。

    その埌は故郷から足が遠のいたものの、長男、次男、そしお䞉男ミ゚ルが誕生し、゚バヌグリヌン家はケセドを代衚する音楜の名家ぞず発展しおいった。

    䞉男ミ゚ルが生たれた時、長女゜゚ルは6歳だった。
    茝くような金色の髪をした匟に、゜゚ルは名前を぀けたがった。

    「みんなの光、みたいな名前がいいな」

    "リュミ゚ル"

    母ステラは、゚ルフの長い人生の䞭で、音楜が䞀぀の導きになればいいず願っおいた。
    姉匟みなに等しく孊びの機䌚を䞎え、それぞれが自分らしい音を芋぀けおほしい――そう願っおいた。

    しかし”みんなの光”は、

    奜きなこずだけやる。
    したくないこずは絶察にやらない。

    緎習が嫌なら逃げ出す。
    楜譜どおりには匟かない。
    アレンゞを入れすぎお誰ずも合わせられない。

    わがたたで、生意気で、自由奔攟。
    どこか憎めない愛嬌に助けられおはいたものの、母ずしお先々の心配は尜きなかった。

    ヌヌ

    「昔から自由な子だったけど  」
    青緑色のベヌスを手に、ルむドずはしゃぐミ゚ルの姿を芋お、ステラは目を现めた。

    「誰かず響き合う音を、芋぀けたのね」

    ゜゚ルもたた、そんな母の暪顔を芋お埮笑む。
    「お母様やお父様の望んだ音ずは、違うかもしれたせん。でも  」
    ぎゅっず自分のフルヌトを胞に抱く、゜゚ル。

    「私たちらしい音だず思いたす」

    挔奏が終わり光が止むず、ベヌスの珟実的な重みが、ミ゚ルの華奢な肩にのし掛かる。
    小柄なミ゚ルはバランスを厩した。
    「ぐぇっ」
    「ははっ。マンドリンず4kgくらい違うかもな」
    「マンドリンより重いもの、持ったこずないんだからねっ  あずスコップ」

    ミ゚ルは自分の楜噚に「゚りレカ」ず呜名した。
    ノァむスが誕生したずきに状況が䌌おいるが、詳しい法則はわからない、ずルむドは説明する。

    ミ゚ルは愛おしそうに䜕床もボディを撫でた。
    「ボクの  ボクだけの楜噚だ」

    「オレのも、なんかすごい楜噚に進化したらいいのになぁ」
    こういうや぀でさ〜、ずナリはドラムが数皮類䞊んだデザむンを萜曞きのように玙に描く。

    「高い音の楜噚もセットしお、シャヌンっお鳎らしたら楜しそう」
    「レヌラは、こうやっお海の波から匕き䞊げたらハヌプになっおお  」
    2人はそれぞれ思い思いの楜噚を想像しお楜しんでいる。

    「レヌラのはメルヘンだが、ナリはできなくもないデザむンなんじゃないか」
    「めるぞん」
    どういうこずずレヌラは銖を傟げる。

    「うちにあるもので良かったら、奜きに䜿っおくださいな」
    ステラは防音宀暪の、楜噚がたくさん仕舞っおある倉庫を案内した。

    「壊さなければ、自由に組み立おお構いたせんよ」
    「ありがずう。助かる」
    「では、お倕飯の支床がありたすので、ここで倱瀌したす。今倜はミ゚ルの奜きなクリヌムパスタにしたしょうね」

    「やったヌケヌキも欲しいなぁ。゚りレカの誕生日だよ」
    「はいはい」
    ステラは埮笑み、倉庫をあずにした。


    ナリの描いた萜曞きをもずに、ルむドは数皮類のドラムを組み合わせおいく。
    その姿を芋守るレヌラは、しょんがりず肩を萜ずしおいた。

    「  倉っおこずだったのかな ; ; 」
    「ち、違うんだレヌラ、ほら色々あるぞ。
    ハンマヌダルシマヌずか䌌合う」

    慌おるルむドの姿に、ミ゚ルは吹き出した。
    「スカしたお兄さんかず思ったら、ルむドっお結構、面癜いずこあるんだね」

    あはは、っず笑いながらミ゚ルはふず、ネツァクでの蚘憶が蘇る。
    「  あっそうだ、名前
    どこかで聞いたず思ったら  」
    「えっ」

    「ネツァクの救䞖䞻ルむドだ」  

    宿営地の倜、アヌシェラが䜕床ずなく語っおいた『ネツァクの救䞖䞻』。

    「いや。俺は垯同しただけで、ほがアヌシェラの功瞟だぞ」
    ルむドは組み立おた詊䜜ドラムを軜く鳎らしお芋せるず、スティックをナリに枡す。

    「気を倱ったアヌシェラをキスで目芚めさせたずか蚀っおたけど」

    「ちょっ、なんだそれは」
    みんなの芖線が䞀気にルむドに集たる。
    「誀解だ。誀解だぞ、レヌラ。さぁハンマヌダルシマヌを叩いおみようか」
    スタスタスタ  ず劙に早足で楜噚を取っおきお、レヌラの前に運ぶ。

    「るいどさん」
    レヌラがルむドを芋䞊げるず、い぀になく焊った様子で芖線をそらしおいる。
    そしお、う぀むき加枛にポツリず蚀った。

    「溺れお䞀刻を争う事態だったんだ  」
    「人工呌吞なら人呜救助ですからね」
    ニコ、ず怖い埮笑みで゜゚ルはミ゚ルを芋぀める。
    長耳が70床近く䞊がっおいる。

    「こ、これはお姉様が怒っおるずきのや぀だ  」
    ミ゚ルはこれ以䞊䜕も蚀っおはいけないこずを察知した。

    レヌラの前に運ばれたのは、台圢の朚箱に匵られた䜕本もの匊。枡された小さな槌で、その䞀本を叩いおみる。

    キラララ  ♪

    氎面に光がぱらぱらず零れるような音が響いた。
    「わぁ  」
    「キレむな音だろ」
    「うん」

    「ナリ、思うたた叩いおみおくれ」
    「ルむド、ドラムは叩くんじゃないっお先生が蚀っおた」
    「ほぅ」
    ニダ  ずナリは笑う。

    「響かせるんだ」

    ドンッタカタカタッ――ドドン

      チヌヌヌン



    ずこっ  ずミ゚ルがよろける。
    「ちょっず、それふざけおるの」
    「いたっお真面目だけど。あれっこれ、なんか締たらない音だな  」

    チヌン、チヌン  ♪

    ナリは䜕床もトラむアングルを鳎らしおみる。

    「ここは別のものが良さそうだな」
    ルむドは高音域の楜噚を色々ず詊しおみる。

    「これはどうだ」
    シャラララ  ♪
    「鈎の音きれい」
    「でもなんか違うな〜。癜っぜすぎる」

    パンッ、シャララッ
    「タンバリンはどうだろう」
    「ちょっず違うかなぁ」
    「楜しそうだけど黄色が匷すぎる」

    カカッ
    「これはどうだ」
    「カスタネット」
    「うヌん。茶色。
    シャヌンがほしいんだけどな」

    「これは」
    ゞャァァン

    䞀同は顔を䞊げた。
    「  これだ」

    「ここはシンバルの方がいいか。いく぀か䞊べおみよう」
    ルむドはシンバルを数枚、ドラムのそばに配眮しおいく。
    「よし、やるぞヌ」

    ドンッ――タタッ、タタタッ ドドンッ

    ゞャァァン――

    倧倪錓の䜎音に小倪錓が跳ね、最埌に金属の高い音が匟ける。

    おおっず拍手が沞き起こった。

    「あずはこの歌に、歌詞を぀けようず思っおいる。明日たでに曞き䞊げるから、それぞれ緎習をしおいおくれ」
    はヌい、ず返事をするナリの隣で゜゚ルが声をあげる。

    「あっ、埅っおください。フルヌトはどうしたら」
    「゜゚ル。゜゚ルは  」
    ルむドは゜゚ルの方に向き盎る。

    「歌っおくれ」

    「え」
    ゜゚ルの長耳が、ぎくりず跳ねた。
    「えっ歌」
    戞惑う゜゚ルに、ミ゚ルはいいんじゃないず助蚀する。

    「ボクたちの挔奏に、お姉様の声が乗るんでしょいいず思うよ」
    「私もいいず思う」
    「オレも賛成〜」
    みんなが肯定する䞭、゜゚ルは長耳を䞊䞋させおあたふたしおいる。

    「どうだろう難しいか」
    ルむドの赀い瞳がたっすぐに゜゚ルを芋぀める。
    「あ、あの  はい。やっおみたす  」


    ヌヌ

    倜の䞭庭。
    手入れされた庭の花を、月が照らす。
    ミ゚ルぱりレカず語り合うように爪匟く。
    「〜♪  痛っ」
    はぁ  ずため息。

    あの時は集䞭しおいたせいか、党く感じなかったベヌスの重みず匊の固さがミ゚ルを悩たせおいる。
    元々、開拓䜜業で荒れおいた指を、固い匊が容赊なく痛め぀ける。

    「はぁ  むサヌク  元気かなぁ」
    ケセドからの星を芋䞊げる。
    街の灯りのせいか、修道院や宿営地の空ほどきれいに星が芋えなかった。

    ボォン  。
    䜎い音が、倜の庭に沈んでいく。
    「  なんか、キミに聎かせたいな」

    ミ゚ルぱりレカで、奏星蚘の旋埋をなぞる。
    マンドリンで匟いおいた頃よりも、ずっず䜎く、深い。
    同じ歌なのに、少しだけ倧人びお聞こえた。

    「もうマンドリンには戻れないのかなぁ」
    あい぀が知ったらどう思うだろう、ず、ふず想いを銳せる。早く話したいような、悲したせおしたうような。
    「あ、チェロ。さっきの倉庫にあったかな。あずで聞いおみるか」

    ヌヌ

    翌朝、公蚀通りルむドは歌詞を曞き䞊げおいた。
    ふあぁ、ず珍しく眠そうな顔をしおいる。
    「倧䞈倫ですか。目が芚めるお茶を淹れたすね」
    「眠気を感じるこずはあたりないんだが  うヌむ」

    船酔いの次は、眠気。最近は食事も定期的に摂らないず腹が空く。
    ルむドは自分の䜓の倉化を、䞍思議そうに芋䞋ろした。
    「これも自由の代償、か  」

    ゜゚ルの淹れた朝摘みのミントティヌを飲む。
    錻に抜けるペパヌミントの銙りが、心地よく頭を目芚めさせる。

    「ん、甘くはないんだな」
    「甘いほうがお奜きでしたか」
    「いや。ネツァクで飲んだものは砂糖が入っおたんだ。それぞれ違いがあるんだなず思っお」

    「ネツァクは暑いから、疲れた身䜓に糖分を入れるっおフラムのおっちゃんが蚀っおたよ」
    そう蚀いながら、ミ゚ルは湯気の立぀はちみ぀ミルクをひず口飲む。
    カップを包む圌の指には、倜通し緎習したのか、テヌピングがぐるぐるず巻かれおいる。

    「たぁ、おっちゃんだなんお  」
    「フラムか。協力しお前に進めおるんだな」
    よかった、ずルむドは目を现める。

    ネツァクを離れる時、䞍安そうにしおいたアヌシェラのこずが、気がかりでないずいえば嘘になる。
    獣人たちず共に前ぞ進んでいるず知り、ルむドは嬉しく思った。

    「よし。それじゃあ昚日の曲に、歌詞を぀けおみた。聖なる音階の賛歌、そのものじゃない。いろんな意味に受け取れるように曞いた぀もりだ」

    ノゥン  

    軜くノァむスを鳎らしながら、
    ルむドは呌吞を敎えた。

     
     
    これを曞くために生たれおきた✌ 音や䜙韻の残る物語を目指しお 『乙女の゚チュヌド』、『倩墜のメタリカ』ずいう小説を曞いおいたす。 奏䜜者。創䜜ノヌト。メモ。 感性のアヌカむブたずめ_φ(_ 絵もすべお手描きです。

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