順番
ゴミ捨て当番ってわけではないのだが。ゴミ捨ては私の役割ということになっている。
ゴミを捨てるのも、家の中のゴミを回収するのも、ダストハウスに持っていくのも私である。
結婚当初は、私の役割は水回りだけで良いと言っていたが。時代も条件も環境も、変わってしまった。
さっちゃん(注1)の収入が、私よりも多くなり。残業も休日出勤も、している。まして、出張やプロジェクト対応などで家を空けることも多々あり。
そうなると、おちおちダラダラ生活を決め込んではいられない。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、諸行無常だな。
まさに。
今や、家事全般、私がやらねば誰がやる、の世界に突入しているのである。
最近、家計簿までつけようとしている。
ここまで来ると、ちょっと、私がいなくなったらこの家はどうなるのだろうと思ってきた。
せめて大片付けをして。無駄を無くして。シンプルにし切って引継書を残しておかねば、たぶん、さっちゃんもM(注2)も困るだろうと思うのである。
たぶん、こういうことが、終活というのであろう。
いよいよ、本格的にその時期が来た。
なんのはなしですか。

そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
「コジくん、マッサー(注3)したらたぶん、終活は捗ると思うよ」
「…」
マッサージをすると、家内は、上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。
(注2)Mとは、長女のことである。私にはかなりキツいが。根は、優しい子である。
(注3)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

