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Photo bymio_879

三題噺ショートショート_朝刊

    落語家もすなる三題噺といふものを、コジも、してみむとてするなり。

    企画もの、大の苦手なのである。

    どんな親しい人の企画ものでも、なかなか素直には乗れない。

    私は、「ルール」とか「決まり事」とか「期限」とか「締め切り」とかという制限事項が世の中で一番嫌いなのだ。

    いくつになろうが、聞かん坊の悪ガキ。それが、私、kojuroだからである。


    え?落語?三題噺?ヤスさん?

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    心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟つぶやいた。

    コジ、別名、天の邪鬼志朗あまのじゃくしろうだろ。「もし書けなかったとしても、それはそれでOK。でも、やってみなきゃ、もったいない!」なんてこと言われたら、逆に書きたくなるんじゃないの?


    なんのはなしですか。

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    書くの?書かないの?どっちなんだいっ!



    わかったよ、書くよ。書く書く。書けば良いんでしょ、リトル。それで、いいんだろ?


    ブラックホールよりも重い重い重い腰を上げて、半ば自暴自棄に筆を執る。

    さて。では、三題噺ショートショート「」まいりましょうか。


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    望のぞむは、新聞の朝刊を配り終えてから早朝練習に来て。授業を受け、部活をし、帰りにも少しバイトしてから帰宅。食事を作り、弟妹の世話をし、家事をこなし、宿題と予習をし、ようやく午前様ギリギリに寝る。

    それでもエースを張り。成績優秀者に名を連ねる。




    我がチームは決勝戦に臨むことになった。

    当日、スタメン発表の時、ようやく望が現れ。いつもの涼しい顔でマウンドに登った。



    試合は均衡し。最終回の表に俺がスクイズを決め、1-0のまま、望は勝負のマウンドに登った。



    勝てば天国、負ければ地獄の局面で。ヤツはロージンを放り出してポケットを空にし。外野を向いて両手を上げて大声で叫んだ。

    「俺達は、負けねぇ!」

    雄叫びにみんなが大声で応えた。

    「うおーっ!」



    見事優勝。整列して礼を済ませた途端、ヤツは、走って球場を去った。



    監督が言った。

    「雨で新聞は再配達。まだ残っているらしい。許してやれ」




    ヤツは今、ある地方商社でバリバリのエースとして稼ぎ頭を走っている。


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    ヤスさんの三題噺企画の、そんなこんなを家内と語らおうとして後ろを振り向くと、空のソファーが、静かに笑っていた。

    先日から家内は、あるプロジェクトで、都心のホテルに泊まり込んでいる。

    シーンとした部屋の空気に、なんだか、心が追いつかない。


    あの時の、家内の言葉が頭の中に響く。

    まだ三題噺続けてるの?じゃ、それにちなんで、マッサー(注1)三倍返しで、ね。ペペン、ぺンッ!


    ……。

    昼間のやりとりからすると、家内は、元気なようである。

    家内が元気だと、我が家は、明るくて平和である。





    だから。



    これで、いいのだ。

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    三題噺なぁ……



    (注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。


    俺にしちゃあ、三題噺、けっこう書いたなぁ。笑



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    三題噺なぁ……書きすぎたなぁ……



     
     

    kojuro

     
     
    なぜかキナリ杯をきっかけに、noteを書くようになった。気ままに、気長に、書きたいときに、書きたいことを書きたいだけ書く。

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