
「自分の取り扱い方」を知る —— 自己否定から抜け出す、「自分観察ノート」
はじめに
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この記事は、かつて何らかの出来事があるたびに
自分がうまくやらなかったせいだ
もっと頑張らなければ
なぜ頑張っているのにいい結果が出ないのか
と、日々ぐるぐる考え込んでしまっていた私が、
そうした負のループから抜け出すきっかけにすることができた、ノート術をご紹介します。
こんな方の参考になると嬉しいです。
仕事や人間関係において、努力をしているつもりなのにうまくいかず、自分を責めてしまう
頭では「そんなに気にしなくていい」とわかっているのに、何度も同じことを考えてしまう
感情に振り回される感覚がある
ジャーナリングをすでにやっているが、続かない
あまり変化を感じられない。むしろ、状況が悪くなっている
自分にしっくりくるフォーマットがない
ノートを書き始めた理由
私がノートを書き始めたのには次のような理由があります。
やりたいこと、叶えたいことがたくさんあった
でも、頭の中がごちゃごちゃしていた
手帳術による時間・タスク管理はしっくりこなかった
そこでジャーナリングに関する動画などを見て、
まずは頭の中のものを吐き出すすることから初めてみました。
昨年8月ごろのことです。
初めは日記のような感じで、ただ書き連ねていました。
ポジティブ要素を意識して書いていたこともありましたが、
思い描いていたような変化はすぐには起こらず、焦りが募っていきました。
一方で、下記のような感情面での問題も感じていました。
うまくいかないことがあると、自分を責めてしまう
他人の言葉を素直に受け取れず、そのことで他人を傷つけていたように思った
不調の原因を「自分の性格や能力」だけだと思い込んでいた
感情や身体のサインを見落としていた
ここで、もしかして「自分の取り扱い方が少しずれているのかもしれない」と思い出しました。
自分を責めているようで、他人や環境のせいにしていることにも気がつき出したのです。
「自分観察ノート」とは
自分観察ノートとは、出来事・感情・身体感覚を書き留め、自分と環境との相互作用を理解するためのノートの取り方です。
自己との対話を通して自己理解を深める、私なりのノート術です。
中でも、私は特に「身体感覚」を書き留めることを大切にしています。
それは以下のような理由からです。
頭で考えすぎてしまう癖を自覚していたから
自分で自分の身体を大事にする習慣をつけるため
直感に従わずに後悔した経験があったから
結局のところ、身体的に心地よくないことは続けられないから
以前の私は、何か問題が起こると、頭で考えて答えを探そうとしていました。
「どうしてこんな気持ちになるのだろう」
「私の何が悪かったのだろう」
「次はどう対処すればいいのだろう」
でも実際には、身体はずっとサインを出していました。
眠りが浅い。
呼吸が浅くなる。
肩に力が入る。
そうした感覚を自覚するようになると、「今、自分に何が起きているのか」を、頭だけではなく身体でも理解できるようになっていきました。
身体感覚や直感もまた、自分を理解するための大切な情報だと思っています。
私が書いていること
以下に、私が実際に書いていることをご紹介します。
日付、曜日、時刻を記載したら、下記のような内容を書いていきます。
身体の状態
なんとなく胸がそわそわする
動悸がする
体調普通
お腹が張っている etc.
原因がわかっていることがあれば、それもメモする
昨日食べすぎた、とか、生理前である、とか。
そのとき感じたこと、頭の中にあること
天気、体感気温
タスク
仕事、家事。粒度はバラバラで良い。とにかく出す。
スケジュール
出来事
食べたもの
上記について、抱いている感情があれば、それも書いておく
「書くことがないなあ」という日も当然あります。
でも自分を観測・スクリーニングするような感覚で書いてみると、
「あ、そういえば昨日から耳の奥がポコポコしている」
「実は疲れ気味なのかな?」
みたいなことにも気がついて、書けるようになってきました。
また、気分が落ち込みそうになった時も、
「はて、なんでこんな風に思うのだろうか」
と、負のスパイラルにずぶずぶとはまることからは少し、回避しやすくなったように思います。
続けるための工夫
ノートを続けるために、あまりルールなどは設けないようにしていますが、次のことを意識すると、続けやすくなるのではないかなと思います。
書きたいときに、書きたいだけ書く
1日のうち、いつ、何回書いてもいい
お気に入りのノートとペンを使う
私は、RollbahnノートのA5サイズ、Lサイズあたりを使用しています。
ペンはSARASAクリップの0.5
ヘッダー画像のノートとペンが使用しているものです。
筆圧や筆記スピードに合う、自分が心地よく感じるペンを使う
人の目が気にならない空間で書く
「ながら作業」はしない
出先では、メモ帳、スマホメモ、AIを補助的に使う
ジャーナリング術の解説には、書く時間帯をおすすめしているものもありますが、生活時間や環境的に難しいと思うものもあると思います。
自分が続けやすいやり方を「自分に許容すること」も大切だと思います。
書き続けて起きた変化
しばらく書いていると、わかっているようでわかっていなかった、自分の傾向が掴めてくるようになりました。
どういうイベント・コミュニケーションが自分の神経、体力を消耗させるのか
何であれば時間を忘れて集中できるのか
知らず知らず我慢していること
無条件で好きなこと
そして大きな収穫は、
事実・感情・自己評価(ジャッジ)を分けられるようになった
ことです。
「昨日の仕事ちゃんとこなせて偉かった」
「ミスをしてしまった、自分は役立たない」
「またメンタルが落ち込んでしまって、自分には価値がない」
このように、往々にして、「事実+自己評価」「感情+自己評価」みたいな形でセットになってしまっていることがよくありました。
ある日の私のノートには、発信したメールの内容に、ちょっとした手違いがあったことを書いています。
返信をみてそれに気がついた私は、こんなふうに書いていました。
メールをみて、動悸が速くなったのを感じて、
「すぐに直さないと」と行動してしまった。
こんなことも気が付かないなんて、ダメだと思いそうになったけど、
やってしまったことは仕方がない。改善すべきところだけ直していけば大丈夫
この出来事を分解してみると、こうなります。
事実:メールの記載内容に手違いがあった
感情:恥ずかしい。申し訳ない。落ち着かない。そわそわする。
身体感覚:動悸がする
評価:×間違えてしまった自分はダメな人間
理解:間違えてしまった原因を見つけて改善すれば良い。出来事と自己評価は、別のもの。
こうして書いてみると、自分に対する良い評価に条件をつけていたことや、
「事実・感情・自己評価」がぐしゃっと潰れて一つになってしまっていることに気がつけるようになれました。
さきほどの引用を見ればわかる通り、いつも細かく感情を拾えたり、それぞれの要素を綺麗に書けることばかりではありません。
それでも、文字に落として客観視すると、要素ごとに分解できるようになり
少しずつ、自己評価から「自己理解」の水準に変化します。
これらは似ているようで、全く違うものだと思います。
おわりに —— 自己否定から「すでにあるもの」の再認識へ
一日一日、観察した自分の様子を記載していくことで、
自分を責めて終わらせてしまっていた出来事の奥に、
自分が気がついていなかった価値観や、
少しだけ歪んでしまった現状認識があることに気が付きます。
結果として、「自分を責める」ことが、
そんなに必要なことではないと理解できるようになるし、
自分を幸せにする営みではないことも、理解できるようになります。
このような認識の変化は簡単に起こせそうな気がしますが、
長年積み上げてきた思考回路の演算はとても速いので、
そう簡単には、変わらないものです。
また、少し変化しても、元いた場所に戻ろうとする力も働きます。
だから、手書きで、少し時間はかかっても自分と対話する時間が
私には必要でした。
「自分を変える」ことではなく「自分の取り扱い方を知る」ことが、私にとっては重要だったのかもしれません。
先が見えない時は苦しいですが、だんだんと、
自分にとって大切なもの
自分がすでに周囲に与えている良い影響
を受け取れる頻度が増えてくるように思います。
「足りないもの」ではなく、「すでにあるもの」に目を向ける。
自己否定から自己価値を再認識するための足場ができることで
「足りないもの」を埋めるためではなく、
良い意味で「自己研鑽」が積めるようになるのかなと思います。
実際、ノートを書き続けていると、今までは考えもしなかったアイディアが浮かんでくることがあります。
それも構わずノートに書き留めておきます。
すると少しずつ、「次に何をやればいいか」が具体的になっていきます。
こうして生まれたのがこの記事です。
ノートをつけ始めた昨年8月には、まさか自分がこんな記事を書くことになるとは思ってもいませんでした。
「自己観察ノート」がやっていることは、すでに巷にあるノート術や、自己受容に関する考え方が唱えていること、とあまり変わらないかもしれません。
そして、これはあくまで私が辿り着いた方法であり、
万人にしっくりくるものでもないと思います。
ただ、多くのジャーナリング方法がしっくりこないからといって、
それこそ「自分には向いていない」と思う必要はありません。
綺麗なノートを作る必要もありません。
「こんなやり方もあるんだ」という一例として、お役に立てばとても嬉しいです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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