メインコンテンツへスキップ
見出し画像

旅の夢の中に溶ける、午後6時ごろ

    陽が沈みかけ、空はぼんやり深い青に染まり、
    暖かい電球色の灯りが、ぽつぽつと街を満たし始める時間。
    街の景色は、昼間とはまるで別の顔を見せ始める。

    仕事を終えて、思い思いに自分の時間を過ごす人、
    これからが本番と、慌ただしく店先で準備をする人。
    それぞれのリズムで、自由な時間が流れる夕暮れ。


    画像
    タイ、チェンマイの夕暮れ


    「今日も仕事して街を歩いて。疲れたしそろそろ宿に戻るか。」
    メールチェックと休憩を兼ねて立ち寄ったカフェを出ると、
    入ってきた時とは違う空の色で、1日の終わりを感じる。

    夕暮れ空と馴染む、キラキラした夜の街の明かりが、私の心を躍らせる。
    仕事で疲れた心なんて、一瞬で吹き飛ばしてくれた。

    画像
    ラオス、ルアンパバーンの夕焼け


    「少し遠回りして宿に戻ろう。」
    まだ夢から覚めたくない。今日を終わらせたくない。
    とっくに歩き疲れているはずなのに、
    不思議と足も心も軽くて、どこまでも歩けそうな気持ちになる。


    画像
    トルコ、イスタンブールの夕暮れ

    旅をしながら暮らしていると、
    たまに自分がどこにいるのか分からなくなる瞬間がある。
    移動と周りの変化に、自分の気持ちが追いついていないのかもしれない。

    ぼーっと、「今自分はどこにいるんだっけ」って考えながら、
    最後には、「別にどこにいてもいいか」となんとも曖昧な気持ちにたどり着く。

    地面は続いていて、世界は点じゃなく、すべてが繋がっている。
    国も、文化も、その中の自分も。

    私はただ、旅の途中にいるだけ。
    長い人生の中の、とある1日を過ごしているだけ。

    画像
    モロッコ、マラケシュの夕暮れ

    この景色、空気、温度、匂い、喧騒、静けさ。
    旅の日常が、静かに夢の中へ溶けていく。
    私は、この日常がたまらなく愛しい。

    そんなことを考える、旅の午後6時ごろ。

    この記事が参加している募集

     
     
    Designer. 📍: Tokyo, Thailand, Istanbul 🏷️: travel | hotel | room | work | retreat

    あなたへのおすすめ