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耳を澄ますと聴こえるもの 〜しあわせの音〜

近頃は、にぎやかな場所より静かな時間を心地よく感じる。
音の鳴るものを消して耳をすませると、普段は気づかない音が聴こえてくる。

廊下からは、愛猫チャチャ丸の爪が床に触れる「ツクツク」という音。姿が見えなくても、私を探して近づいてくる気配がわかる。その小さな足音にキュンとする。

窓の外は、秋の冷たい空気とともに虫の音が聴こえる。

リーン、リーン。
ジーン、ジン。
コロコロ、コロコロ。

夏の名残と秋の気配が重なり、虫の音色が季節の訪れを知らせてくれる。

キッチンからは、少し調子の悪い冷蔵庫の「ブーン」という音。美しい音ではないけれど、長年おつきあいしてきた家電のひとつだ。その響きに、なんとなくいつもの暮らしがある安心を感じる。

雨の日には、駐車場のトタン屋根を打つ雨音が響く。

ザーザー、パラパラ。

温かい紅茶をいただきながら耳を傾けると、雨に包まれた家の中で、心地よいリズムにいろんな空想が膨らむ。

忙しくザワザワした中に過ごしていると、大切なものを見落としがちになる。
少し立ち止まって耳を澄ませば、そばにある幸せに気づくことができる。

猫の足音、虫の声、雨音。そんな小さな瞬間が、心地よい。

今夜も静かに一日を終えよう。明かりを落とし、遠くの音に耳を澄ます。胸のざわめきがほどけ、穏やかな心が広がっていく。

静けさの中に
見つけるささやかな音は、幸せの音

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