
#21 女性騎士(JK)、女子高校生(JK)になる
第21話
「やっぱり……」
その声に私はすぐに声がした方へ振り返った。
「絵梨?」
「やっぱり……サラ・コスタリアス」
「ど、どうして私の名前を……絵梨、どうして?」
「どうしてって……私はエリス・ウィザーロードだから」
その名は誰しもが聞いたことがある。もちろん、私の世界で、だ。
絵梨は、私の手を取ると「少し魔力を借りるね」と言い目を閉じた。手のひらに温もりを感じたあと、じわっとひんやりとした感覚に襲われた。
足元からいきなり風が舞い上がった。そして絵梨の姿が変化したことに気づくと、私は開いた口が塞がらなかった。
「エリス……」
「サラ。この姿で会うのは久しぶりね」
「うん……」
「でもサラは変わっちゃったね。この力、純粋な魔力じゃないでしょ?」
「やっぱり……わかるのね」
私は目を伏せると、悲しそうに微笑んでみせた。
「私……神様になっちゃった」
「なるほどね」
やはり大賢者と呼ばれるだけあり、エリスは私の素性について感づいていたのだろう。彼女はそれでも優しい笑みを浮かべたまま、再び私の手を取った。
「私達をこの世界に送ったのは、創造神セレスティアだと思う」
「なぜそれを?」
「私の仮説だけど、この世界にも創造神が居て、その世界ごとの創造神がいる。そして創造神は個にして全。セレスティアであり、セレスティアではない。だから、この世界にもセレスティアがいる」
「……流石、大賢者と呼ばれるだけある」
その声が聞こえると、私は背後に振り返った。
「そう。私がセレスティア。大賢者エリス。あなたが知っていることを、私に教えてもらえる?」
セレスはそのたわわな胸を腕で寄せ上げながら、エリスに問うた。エリスは一度その乳房の谷間を見た後、少しだけ鼻の穴を膨らませてから口を開いた。
「さっきサラに話していたことが全てです。私達をこの世界に、というか世界間を移動させられるなんて、それなりに高位の神でしかできないと推察しています」
「それは私も同意見。だけど、もし私がこの世界に配下というか、神々を従えるとしたらそんな権限与えないけどね」
「それなんです。もしかしたら、あっちの世界のセレスティア様に、何かあったのではないでしょうか?」
エリスはそう言うと制服のスカートをギュッと握った。シワが寄ったスカートが少しだけ苦しそうだった。