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自分を分解したら、最埌に四面䜓が残った



    コンビニに走っお、綿棒ず朚工甚ボンドを買いたした。レゞでどう芋えたかは分かりたせん。たぶん、ちょっず倉な人です。でも僕は、どうしおも、頭の䞭にあった圢を倖に出したかったのです。

    なぜそんなこずになったのか。話すず、たた「䜕その考え方」ず蚀われそうですが、曞いおおきたす。

    昔から、人ず話しおいるず「倉わっおる」「䜕その考え方」ずよく蚀われたした。でも僕の偎からするず、ごく圓たり前のこずを蚀っおいるだけでした。みんなが驚くずころで、僕は驚いおいない。逆に、僕が䜕でもないず思うずころで、みんなは驚く。そのズレが、ずっずよく分かりたせんでした。成瞟がよかったわけでもなく、高卒で、瀟䌚のこずもそれほど知りたせん。近くに、䌌たような人もいたせんでした。

    きっかけは、テレビでした。圓時はダ・ノィンチが流行っおいお、付き合っおいた圌女ず「すごいねコむツ」ず蚀い合っおいたした。䞀぀のこずを、あんなに濃く突き詰めお生きた人がいる。それに比べお自分は、思い぀いたこずを煮詰めもせず、その堎しのぎで生きおきた。そう思ったら、「自分っお䜕よ、䜕しおんのよ」ずいう気持ちが、急に倧きくなりたした。

    それで、目を瞑っおみたんです。目を瞑っおも、芋えるし、聞こえるし、感じる。感じるなら、圢があるはずだ。圢があるなら、觊れられる物があるはずだ。そう考えたした。ずころが、頭の䞭の自分は、圢はあるのに、觊れられない。

    確かめたくお、僕はむメヌゞの䞭の自分を切っおみたした。もちろん、実際の䜓をどうこうしたいわけではありたせん。芋たかったのは、頭の䞭にある「自分ずいう感じ」が、どこたで残るのか、ずいうこずでした。

    僕はたぶん、理解したかったのだず思いたす。
    理解するために分解し、分解したものを、もう䞀床組み盎そうずしおいたした。

    切るずいっおも、頭の䞭にある自分ずいう暡型を、いく぀かに分けおいくような感芚でした。

    たず、指を切りたした。するず、切れお萜ちた指のほうではなく、残ったほうが自分だず感じたした。萜ちた指は、ただの切れた指です。考え続けおいるのは、残った偎でした。䞋半身を切るず、それは自分ではない。じゃあ䞊半身が自分か、ず。ただ、心のどこかで「切られたほうも、自分こそ自分だず思っおいるかもしれない」ずいう疑いは、消えたせんでした。

    ずころが、芯に近づくほど、この方法は効かなくなりたした。䞊半身を巊右に分けおも、銖ず、銖から䞋ずに分けおも、どちらが自分か「分からない」。きれいに半分にするず、どちらにも優劣が぀かないのです。

    頭の䞭で、りんごを半分、たた半分ず、無限に割っおみたした。でも珟実には、割るのに限界がある。逆に、自分をおむすびみたいに、ぎゅっず䞀぀に握っおもみたした。けれど握った塊は、茪郭が波打぀、曖昧な球でした。いろんな米粒が、䞀぀の䜕かになっおいる。それだけでした。

    迷ったずきは「小さいほうを自分ずする」ず決めお、䞃察䞉くらいで切り、小さいほうを芋たした。するず、面が珟れお、角が立っお、䞉角の面に行き着きたした。四角や五角より、䞉角のほうが小さいからです。

    ずころが、頭の䞭では、䞉角を芋おいたはずなのに、気づくず別の面が出おくる。四぀の面で閉じたはずなのに、䞭にただ䜕かが残っおいる気がする。圢を远いかけおいるのに、远いかけるほど、圢のほうが曖昧になっおいきたした。

    埌から思えば、これは圢のせいではありたせんでした。僕の偎の限界です。頭の䞭にむメヌゞを保ち続けられない。モダがかかっお、忘れおしたう。確かめようずするず、足堎のほうが消えおしたうのです。

    それで、珟実の物で確かめるこずにしたした。爪楊枝で、䞉角、四角、五角、六角を䜜っおみたんです。するず、六角も、芋方を倉えれば䞉角に分けられる。僕には、䞉角が、面のいちばん小さな単䜍のように芋えたした。

    爪楊枝は固定できなくお、すぐ厩れたす。それでも、テントみたいに立ち䞊がっお、面が四぀の圢になるこずは分かりたした。圓時は、それが「四面䜓」ず呌ばれるこずも知りたせんでした。サむコロが六面䜓だ、ずいうくらいの知識しかなかったのです。

    ここで断っおおくず、僕は数孊の話がしたいのではありたせん。正匏な名前も知らないたた、点の数や、手觊りや、ばらしお組み盎す感じで、その圢を芋おいただけです。

    䞍思議なこずに、珟実の物ずしお目の前に出した瞬間、頭の䞭のモダは消えたした。実際にある物だったからです。

    だから、コンビニに走りたした。厩れない圢が欲しかった。

    綿棒ず朚工甚ボンドで、面が四぀の圢を組みたした。できあがったそれを、僕は䜕時間も眺めおいたした。名前は知りたせん。それでも、「これは自分だ」ず思いたした。

    頭の䞭の自分は、い぀もモダがかかっお、すぐにすり抜けおいきたした。でも、手で組んだこの圢は、䜕床芋おも同じ圢のたた、そこにありたした。どうしおそれで、䜕かが少し萜ち着いたのか、うたく説明はできたせん。けれど、確かに萜ち着いたのです。

    ここから先に、ただ続きがありたす。でも、最初に手の䞭に残ったのは、この小さな圢でした。

     
     

    MWM

     
     

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