
大人の友達は、あとからやってくる
日曜日、以前職場が一緒だった友達とランチをした。
彼女とは、働いていた頃より、辞めてからのほうがずっとよく話している。
20数年前、結婚を機に慣れ親しんだ地元を離れた。
「新しい土地でも、すぐ友達できるでしょ」
そのくらいに思っていた。
地元には、まあまあ友達と呼べる人がいたし、なんとかなる気がしていた。
これが、とんだ誤算だった。
大人になると、友達作りは急に難易度が上がる。
同年代の友達がほしくて、習い事にも行ってみた。
プリザーブドフラワーのワークショップ。
「ここで仲良くなって、お茶とか行ったりして」
うっすら未来予想図まで描いていたのに、当日そこにいたのは先生と私だけだった。
若者は昼間、働いているのである。
「そりゃそうか」
そう思いながら、妙に気まずく、それでも花だけはきれいに完成した。
それなら私も働こう、と仕事を始めた。
職場の人たちは嫌な人ではなかった。
むしろ親切だった。
だけど、友達ではなかった。
仕事は仕事。
友達は友達。
当たり前のことを、大人になって知った気がした。
休憩室で笑っていても、そのまま休日に遊ぶ関係になるわけではない。
あの頃の私は、それがちょっと寂しかった。
不思議なことに、その仕事を辞めたあと、改めて友達になった人がいる。
職場ではそこまで話していなかったのに、辞めてから、なぜか連絡を取り合うようになった。
「今度ごはん行こう」が社交辞令じゃなく実現して、気づけば何年も続いている。
友達って、
「作るぞ!」と思ってできるものじゃなくて、あとから「あれ、この人、友達だったんだな」って気づくものなのかもしれない。