
第47話 メルガーとメルタンの大きすぎる花だん
ひだまり広場に、朝の光が降りそそいでいました。
今日は、村のみんなで新しい花だんを作る日です。
「ここに、もっと大きな花だんを作ったら、きっと素敵な場所になるよ!」
メルタンは目を輝かせながら、大きな木の板を運んできました。
その後ろから、メルガーがゆっくり歩いてきます。
「メルタン、その板……少し大きすぎないか?」
「大丈夫、大丈夫! 大きいほうが、たくさんお花を植えられるもん!」
メルタンは自信満々に答えました。
メルガーは少し考えてから、にっこり笑います。
「じゃあ、まずは置いてみるか。」
二人で力を合わせて板を運び、 少しずつ花だんの形を作っていきました。
ところが――
「……あれ?」
完成した花だんを見て、メルルンが首をかしげました。
「これ……花だんというより、小さなお庭みたいだね。」
メルタンは胸を張ります。
「やった! 大成功!」
メルガーは苦笑いしながら、花だんの周りを整えました。
「確かに大きくなったな。でも、ここから大事なのは、お花が安心して育てる場所にすることだ。」
メルタンはその言葉を聞いて、土をそっと触りました。
「そっか……大きくするだけじゃなくて、お花のことを考えないといけないんだね。」
メルガーは頷きます。
「うん。作るっていうのは、形を作るだけじゃないからな。」
二人は一緒に土をならし、 小さな種を一つずつ植えていきました。
夕方になるころ、 ひだまり広場には新しい花だんが完成しました。
少し大きすぎて、 少しにぎやかで、 でも二人らしい温かな花だんです。
「この花だん、名前をつけようよ!」
メルタンが言うと、 メルガーは笑いました。
「じゃあ、育てながら考えるのもいいかもしれないな。」
その日の夜。
フラワーツリーの葉が、 やさしい音を立てて揺れていました。
まるで、新しい花だんの誕生を 静かに喜んでいるようでした。
今日もメルルンズガーデンには、 一緒に作った思いやりの花が咲きました。
🌸 おしまい
次のお話は――
第48話 メルシアとメルックの雨音のしおり
雨の日の雨音ハウスに、メルックが訪れました。
静かな雨の中で、二人はある小さな出来事を通して、 いつもとは違う大切な気づきを見つけます。
雨が奏でる音の中で生まれた、 やさしい時間のお話です。