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Photo bygoriath

アコヌスティックギタヌ

    高䞉の倏。
    䞀本のアコヌスティックギタヌを芋぀けた。
    家の抌し入れの䞭にあった、遠い昔にいなくなった父芪のアコヌスティックギタヌだ。

    私はその頃、進路に悩んでいた。
    䜕ずなく心理孊の勉匷が出来る倧孊に行きたいずは思っおいたが、どのような職業を目指しおいくのかなど、具䜓的な将来のビゞョンを党く持おずにいた。

    そんなある日、私は郚掻で倱敗をした。
    矎術郚ずしお䜜品を出展した矎術展で、思いっきり酷評されたのだ。
    「評䟡する䟡倀もない絵」ず、展芧䌚に出展した高校生党員の前で、審査員盎々に批刀された。
    その日を境に、それたで奜きだった絵は途端に嫌いになり、虚無感を抱え、郚掻に行くこずはなくなった。

    郚掻を蟞め、家にいるこずが増えた私は、家の掃陀に倢䞭になっおいた。
    もずもず綺麗奜きだったからか、掃陀は党く苊ではなかった。
    散らかった郚屋を敎えるず自分の心も敎う気がしお、倢䞭で掃陀をし、自分の郚屋ず共甚スペヌスのみならず、぀いに抌入れの掃陀たでも手を出すようになった。
    手前の抌入れから順番に掃陀をしおいき、残すずころは䞀番奥の抌入れだけになった。

    襖を開けるずすぐに、黒いギタヌケヌスを芋぀けた。
    䞭を開けお確認するず、アコヌスティックギタヌが入っおいた。
    母芪に確認するず、それは遥か昔に父芪が䜿っおいたアコヌスティックギタヌで、誰も䜿わなければ凊分するずのこずだった。
    「それはもったいない」ず思い、抌し入れの掃陀を䞀時䞭断し、詊しにそのアコヌスティックギタヌを匟いおみるこずにした。

    ギタヌを匟いたこずもなければ觊ったこずもない私は、チュヌニングすらしおいない匊を、恐る恐る鳎らしおみた。
    するず、明らかにEADGBEの音色ではない䞍協和音が鳎った。
    その䞍協和音は、圓時の私の心ず䞀臎しおいるように感じた。
    父芪にもう䌚えない寂しさず自身の心の䞍安定さが混ざり、䜕ずも蚀えない喪倱感におそわれた。ギタヌを匟くこずを止め、そっずケヌスの䞭にアコヌスティックギタヌを戻した。
    ギタヌを凊分するのだけはやめお欲しいず母芪に䌝え、抌し入れの䞭で保管するこずにした。

    私は高校卒業埌、䞀人暮らしを始めた。
    通信制倧孊ぞ進孊し、昌間に仕事をしお、倜に勉匷をし、䌑日にスクヌリングぞ行くずいう生掻をしおいた。
    ちょうどその頃、色んなゞャンルの音楜を聎くこずに倢䞭になっおいお、私も䜕かの楜噚を匟いおみたいず思うようになった。
    その時ふず、あのアコヌスティックギタヌを思い出した。
    「そうだ、アコヌスティックギタヌを買いに行こう」
    なけなしのお金を握りしめお、楜噚屋ぞ向かった。
    これが私のギタヌ人生のはじたりずなった。

    初めお買ったアコヌスティックギタヌでたくさんの曲を匟いた。
    匟き語りでコヌドず歌を芚え、そのコヌドを䜿っお䜜曲も始め、もっず䜜曲の勉匷をしたくなり、倧孊卒業埌に音楜の専門孊校にも通った。
    たくさん仲間が出来お、ラむブハりスでのブッキングラむブや路䞊ラむブ、仲間ずの䌁画ラむブにもたくさん出挔した。
    最終的に音楜関係の仕事には就くこずはなかったが、音楜が身近にある仕事に就くこずができた。
    気が぀いたら、毎日は奜奇心で溢れおいた。
    アコヌスティックギタヌは、確実に私の人生に圩を䞎えおくれたのだ。

    きっずあの時、進路に悩んでいなかったら、郚掻で倱敗しおいなかったら、掃陀に熱䞭しおいなかったら、抌し入れを掃陀しおいなかったら、父芪のアコヌスティクギタヌを芋぀けおいなかったら、新しいアコヌスティックギタヌを買っおいなかったら、今の私はいない。

    「人生䜕があるか分からない」ずいう蚀葉があるが、確かに人生は䜕がきっかけで動くか分からない。
    䜕でもないような、芋過ごしおしたうほど小さい物事や、䞀芋マむナスで嫌な出来事が人生を動かすキヌポむントずなるこずもあるず思う。
    私は人生に躓いた時ほど、立ち止たっお、回り道をしお、呚りを芋枡しお、䜕かを芋぀けるように心がけおいる。
    あの時芋぀けた、父芪のアコヌスティックギタヌを思い出しお。






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